こうしてじっと見ていると、健気な花の代表格だとほんとうに思えてしまう。
派手さはないが、そうかといって淋しげな花とも思わない。清らかで、愛らしくて、その小さな白い花びらがなんともいえずゆかしい。
日の当たる日中は開花するが、曇った日や夕方には花を閉じてしまうこの二輪草。一本の花茎から不思議と二輪ずつ仲良く語らうように、花を咲かせるのでそう呼ばれているらしい。
林や大池の淵、川辺や土手などで大群落をつくっているこの花。きびしい冬を通り抜けて、自然の中でみんな揃って、しかも対で花を咲かせるなんて、いかにも詩になるような宿命かなと思ってみる。そういえば川中美幸さんに、そんなタイトルの歌があったっけ。
日本在来の花というのもうれしい。
花言葉は友情、協力。うん、うん、わかるような▪▪▪。
カタクリとどちらが好きかと聞かれるのが、私には一番キツい。
「季節の花(18)二輪草の群落を目にして」