ハモネプ－帰ってきたアマチュア部門、やっぱりアマチュアがいいね！－

バレーボールの放映が延長になったため、遅れて始まった「ハモネプ」。H27.9.18（金）当初放送予定は午後9：00～。フジテレビ。

久々の「アマチュアの、アマチュアによる、アマチュアのための」アカペラ選手権大会。

やっぱり、ハモネプはアマチュアの大会が一番いい！！

ここしばらく、プロ歌手や芸能人によるアカペラだったけれど、正直言ってアマチュアに比べたら全然面白くなかった。

何故って、プロだと思えばある程度、いや、それ以上の「レベル」のものを期待することもあるのと、「事務所の力関係」で出演が許可されているのかな？等という「業界の大人の事情」とやらを、つい、勘ぐってみてしまうから。本当に実力ある上手なだけではない、人の心を揺さぶる歌い手は、はっきり言って「テレビに出てこない」あるいは「テレビに出してもらえない」人たちの中に、相当埋もれている。だから、芸能人によるハモネプを見ていても、全くもって感動しなかった。


どんな偶然か知らないけど、今年に入ってからYouTubeで過去のハモネプの動画を随分と見るようになった。

　A-Z、のーてんき、ジュブナイル、無花果、センメ、AS★KNOW、姉と僕、Bam B Crew、シンクロシンプトンズ、魂よしこ、腹筋学園、クイーン、BOSS、カリカリ、…　まだまだ、たくさんある。

　個人的には、のーてんきが歌う「タマシイレボリューション」、クイーン「あ～夏休み」、無花果「もらい泣き」は、結構リピートしている。


さてさて、今年はどんなハモネプになるのか楽しみに眠い目をこすりながら見て、聴いていた。

今回は年齢制限を設けず、おじさんもおばちゃんも幅広い年齢の方が出場しており、何故か私より若い20代の人たちの選曲に「昭和」の歌が多かったことも、何か考えさせられるものがあった。媚びを売るでなく、「歌いたい歌」を選んできているはず。そこに最近の歌よりも昭和の時代の歌を選んできたということは、それだけ昭和の歌が心に響く歌なのだろう。アカペラとして歌う際のアレンジがしやすいということもあるのかも知れないが、私の年代的には結構「ドンピシャ」な歌が多くて、楽しめた。

決勝には残らなかったが、お父さんとお母さんと息子さんと娘さんの家族4人が歌う「家族になろうよ」（福山雅治）は、本当に感動した。後にも先にも番組中私が涙したのは、このメンバーの歌だけ。審査員の芸能人も、うるっときている方もいた。

私のギターの師匠が時折言うことなのだけど、「上手な人はたくさんいる。だけど、上手だから感動するかと言えばそれは違う。下手でも心を込めて演奏すれば必ず伝わるから」と。本当にその通りだと思う。歌う技術は優れていても、何故か心に響いてこない歌い手というのは存在するし、ギター演奏にしてもそう。このご家族の場合は、所謂「ズンズンチャーチャカ、ズンズンチャーチャカ」等といったドラム音だったり、「ボン、ボン、ボン」といったベース音はないけれど、4人のコーラスが心温かい空間を生み出し、「あぁ、家族ってやっぱりいいよね」と思い出させてくれ、4人が本当に心から信頼しあって愛し合っているんだなということが、テレビを通しても伝わってきて、私の涙腺が緩んでしまった。
感動って、こういうことだよねと。

個人的に、「また聴きたい」と思わせてくれたのが「ハーモニー推進課」。
全員が公務員で、5人のメンバー中2人がご夫婦、2人がカップル、そして「オチ」かという独り者のリードボーカルの彼。この彼の声が本当に私の好きな声で、「何でひとりなん？」と思うくらい、声についていきたくなった。町おこしのようなイベントでは、是非今後も歌い続けて欲しいと思う。
やめてしまうのは、勿体ない。

ちょっと残念だったのは、「パワーマダム」。
ママさん達で、ゴスペル風に「あの鐘を鳴らすのはあなた」（和田アキコ）を歌うということだったので、ゴスペルの腹から響き渡るような魂の歌声を期待したのだけど、品が良すぎて大人しくなってしまった感が、個人的には勿体ないと感じた。
この歌はもっと、ソウルフルに歌う方が響いてくると思うので、「声質」や「歌い方」も大事だなと思う。
アレンジも、もっと大胆でも良かったかなと。

全員がプロ歌手を目指しているという「オオサーカス」も、技術はとても素晴らしいものを持ってるし、素養もあるんだと思うだけに、ちょっと残念だった。「何を伝えたいか」ということって、やっぱり大事だなと認識した瞬間でもあった。


決勝には3組が残った。

「ツインズメロディ」（岡山）
「無糖ホワイト」（東京）
「洛陽」（大阪）

この3組の中で、個人的には「洛陽」が圧倒的だった。予選で歌った「レイニーブルー」（徳永英明）での、リードボーカルのパンチのきいた歌声がグッと心に突き刺さってきた。いい意味でノックアウトされてしまった。上手なのは間違いない。けど、上手なだけではない、心に飛び込んでくるような歌声だ。決勝で歌った「オリビアを聴きながら」（杏里）より、予選の方が私は好み。このリードボーカルの個性ある歌声に、メンバー全員が邪魔をしないハーモニーでついていく。

決勝だけで言えば、「ツインズメロディ」が勝つかな？
それほど、決勝で選んだ「渚のシンドバッド」（ピンクレディー）のアレンジが素晴らしく、強弱のアクセントがしっかりつくことで、1曲の歌の中に「演劇」のような場面展開が用意されていると言ってもいいほどだった。これが予選で歌われていれば、もしかしたら…ということはあったのかも。双子の声質は、洛陽のリードボーカルの個性ある歌声とはむしろ真逆と言えるかも知れない。が、この双子の「ユニゾン」が見事！！
そして、ベース。実にいい声。

無糖ホワイトは、予選、決勝といずれも女性の歌を選び、リードボーカルの優しい歌声に、「胸キュン」になった人もいるのでは？


やっぱり、ハモネプは「アマチュア」による大会でなくちゃ！

毎年開催は予算が…というのなら、毎年でなくてもいいので、今後も定期的に開催してくれることを期待してます。フジテレビにとっては、外せない大事な番組かと思うので、頼みますよ、フジテレビさん。


動画主様、お借りしますm(__)m
↓
ハモネプ全国大会２０１５決勝　渚のシンドバット　ツインズメロディ




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