毎週木曜の夜10:00に放映されていたフジテレビのドラマ、 「ナオミとカナコ」。
原作は、奥田英朗氏の著書「ナオミとカナコ」。
失礼ながら原作を読んだこともなく、著者名も知らなかったが、このドラマ、私の中では草なぎ剛主演の「スペシャリスト」と並ぶ面白さだった。
いや、スリル感、ドキドキ感、次回が楽しみで楽しみで待ち遠しい感は、ナンバーワン!と言ってもいいくらい。
我が家のドラマ視聴方法は、「リアルタイム」に視聴するよりも「録画」してからの方が、圧倒的に多い。
地上波デジタル放送が始まりテレビを買い替えてからというもの、テレビ本体に録画出来る仕組みが父にとっては面白くて仕方がないらしく、以来、何でも録画しまくる(苦笑)。おかげで、今までなら見なかったであろうドラマも、録画しておいたものを後日何話分かを一気に視聴するというスタイルをとっている。
ネットでは、この「ナオミとカナコ」の視聴率が二桁いかなかった…と話題になっているが、おそらく我が家のように録画で見ていたご家庭も多いのではないかな?
視聴率が低いからと言って、「このドラマは駄作だ」ということには決してならないと思う。 (最も、その通りのケースもあるけど…)
DV夫(佐藤隆太)を友人と共謀して殺害…という、褒められた筋書きではないし、途中途中に、「ちょっと、LINEでやりとりはマズイじゃん!」(例のセンテンススプリング騒動の後くらいだったから、録画を見ていたのは。)と思ったら、いつしか電話のやりとりがメインになり、事を決行した後にDV夫の姉さん(吉田羊)が執拗にナオミ(広末涼子)とカナコ(内田有紀)を問い詰めていく過程で、なおも電話で連絡しあっているナオミとカナコを見ながら、「盗聴されるかも知れないじゃんよ~~気ぃつけなぁ」とか、ツッコミどころ満載、何故か犯罪を犯した側を応援したくなるっていう、エンターテインメントとしては最高に面白いドラマだったと私は思うけどな。
何たって、高畑淳子の中国人役 李社長が妙にハマっていて、初めて見た時は強烈な印象を残した。こういう中国人、いるかも!ってね。
「ワタシ シラナイノコトヨ」
「コロシテ シマイナサイ」
ナオミとカナコの2人にとって、敵か味方か分からない瞬時に怒ったような「無表情」になるシーンがあってドキドキしたけど、最終的には「味方」だったんだなと。そこは救われたな。
最終回で「どうしてそこまで私達のことを…?」とカナコが李社長に問いかける場面があって、何秒かの間があった後に「アナナタチ ワタシノイモウト」と抱擁し合う。李社長は何かを言いかけて「イモウト」だからと抱き合ったが、あれは私の勘だけど、DV夫に自分あるいは身内が苦しめられた経験がある…んじゃないかな?と。カナコの気持ちが分かるんじゃないかなと…。
佐藤隆太のDV夫、ドラマとは言え、本気で腹が立ってテレビをぶっ壊したくなった(怒!)。
こんなにムカつくのか、ドラマを見ていて。あの瞬間は、「コロシテ」しまいたくなるよなぁ、カナコ…と同情の気持ちすら抱いた。
テレビ画面から、見ているこちらまで共感してしまい、「逃げろ~~」「捕まるなぁ~~」と、罪を犯した側を応援してしまうという、今までに見たことのない(ここまで共感し、応援したくなる意味では)面白さだった。
(まぁ、殺人する前に、DV夫から逃げる道はいくらでもあったんだけどね…。)
でもって、最高にムカつくDV夫の顔を見せたかと思えば、「シライさん、ワタスィ、」と、たどたどしい日本語を上手に表現しながら、DV夫の時とは全く違う表情を見せた佐藤隆太、「この人、こんなに演技が上手な人だったの??!!」と、驚いた。
私は、林さんの時の佐藤隆太が好きですがね(笑)。
(でも、カナコが中国へ帰れって言ってるのに、「シライさん、ワタスィ、チュウゴク カエラナイ」って強情を張ってるのを見た時は、ヒヤヒヤしたわ。林さん、頼む帰れ~~~って、テレビに叫んでいた私。どんだけ、カナコのこと好きになっちゃったのよ~~~って。)
ツッコミどころ満載、穴だらけの殺害計画、吉田羊演じる姉の執拗さ、カタコト中国訛り日本語がハマりきっていた高畑淳子、本当にボケているのかボケているふりをしているんじゃないかとドキドキさせてくれた富司純子、見事に二役を演じきった佐藤隆太、そして、いつの間にか「こんなに演技が上手になっていたのね!」とちょっとした表情の変化さえもセリフと言えるようになっていた、ダブル主演の2人、広末涼子と内田有紀。
主役も脇を固める俳優陣も、全員が素晴らしかった!
演技の下手な人って、このドラマでは誰ひとりいなかったんじゃないかな?
ドラマの良し悪しって、結局は脚本とストーリーと、演じる側の演技力、じゃないかと思う。
「誰が出ているか」じゃない。
つくづく、それを感じさせてくれた「ナオミとカナコ」だった。
最終回の最後のシーンは、賛否両論あるようだけど、吉田羊のアップが映った直後にパトカーのサイレンが響いて、父は「捕まったな」と言った。
捕まったかぁ…そうかぁ…林さん(佐藤隆太)の作った紹興酒、カナコ飲めないのかぁ…赤ちゃん、どうするのかな…林さんと李社長(高畑淳子)はどうなるんだろう?…。
見る側に「想像させる」ことで、ドラマは幕を閉じた。
あれが精一杯の演出だったんだろうなぁと思う。
フジテレビにしては、最高にハラハラ、ドキドキ、スリル感満載のドラマを放映してくれたなぁと拍手を贈りたい。
本当に面白かった。
人気ブログランキングへ ←いつもありがとうございます。
原作は、奥田英朗氏の著書「ナオミとカナコ」。
失礼ながら原作を読んだこともなく、著者名も知らなかったが、このドラマ、私の中では草なぎ剛主演の「スペシャリスト」と並ぶ面白さだった。
いや、スリル感、ドキドキ感、次回が楽しみで楽しみで待ち遠しい感は、ナンバーワン!と言ってもいいくらい。
我が家のドラマ視聴方法は、「リアルタイム」に視聴するよりも「録画」してからの方が、圧倒的に多い。
地上波デジタル放送が始まりテレビを買い替えてからというもの、テレビ本体に録画出来る仕組みが父にとっては面白くて仕方がないらしく、以来、何でも録画しまくる(苦笑)。おかげで、今までなら見なかったであろうドラマも、録画しておいたものを後日何話分かを一気に視聴するというスタイルをとっている。
ネットでは、この「ナオミとカナコ」の視聴率が二桁いかなかった…と話題になっているが、おそらく我が家のように録画で見ていたご家庭も多いのではないかな?
視聴率が低いからと言って、「このドラマは駄作だ」ということには決してならないと思う。 (最も、その通りのケースもあるけど…)
DV夫(佐藤隆太)を友人と共謀して殺害…という、褒められた筋書きではないし、途中途中に、「ちょっと、LINEでやりとりはマズイじゃん!」(例のセンテンススプリング騒動の後くらいだったから、録画を見ていたのは。)と思ったら、いつしか電話のやりとりがメインになり、事を決行した後にDV夫の姉さん(吉田羊)が執拗にナオミ(広末涼子)とカナコ(内田有紀)を問い詰めていく過程で、なおも電話で連絡しあっているナオミとカナコを見ながら、「盗聴されるかも知れないじゃんよ~~気ぃつけなぁ」とか、ツッコミどころ満載、何故か犯罪を犯した側を応援したくなるっていう、エンターテインメントとしては最高に面白いドラマだったと私は思うけどな。
何たって、高畑淳子の中国人役 李社長が妙にハマっていて、初めて見た時は強烈な印象を残した。こういう中国人、いるかも!ってね。
「ワタシ シラナイノコトヨ」
「コロシテ シマイナサイ」
ナオミとカナコの2人にとって、敵か味方か分からない瞬時に怒ったような「無表情」になるシーンがあってドキドキしたけど、最終的には「味方」だったんだなと。そこは救われたな。
最終回で「どうしてそこまで私達のことを…?」とカナコが李社長に問いかける場面があって、何秒かの間があった後に「アナナタチ ワタシノイモウト」と抱擁し合う。李社長は何かを言いかけて「イモウト」だからと抱き合ったが、あれは私の勘だけど、DV夫に自分あるいは身内が苦しめられた経験がある…んじゃないかな?と。カナコの気持ちが分かるんじゃないかなと…。
佐藤隆太のDV夫、ドラマとは言え、本気で腹が立ってテレビをぶっ壊したくなった(怒!)。
こんなにムカつくのか、ドラマを見ていて。あの瞬間は、「コロシテ」しまいたくなるよなぁ、カナコ…と同情の気持ちすら抱いた。
テレビ画面から、見ているこちらまで共感してしまい、「逃げろ~~」「捕まるなぁ~~」と、罪を犯した側を応援してしまうという、今までに見たことのない(ここまで共感し、応援したくなる意味では)面白さだった。
(まぁ、殺人する前に、DV夫から逃げる道はいくらでもあったんだけどね…。)
でもって、最高にムカつくDV夫の顔を見せたかと思えば、「シライさん、ワタスィ、」と、たどたどしい日本語を上手に表現しながら、DV夫の時とは全く違う表情を見せた佐藤隆太、「この人、こんなに演技が上手な人だったの??!!」と、驚いた。
私は、林さんの時の佐藤隆太が好きですがね(笑)。
(でも、カナコが中国へ帰れって言ってるのに、「シライさん、ワタスィ、チュウゴク カエラナイ」って強情を張ってるのを見た時は、ヒヤヒヤしたわ。林さん、頼む帰れ~~~って、テレビに叫んでいた私。どんだけ、カナコのこと好きになっちゃったのよ~~~って。)
ツッコミどころ満載、穴だらけの殺害計画、吉田羊演じる姉の執拗さ、カタコト中国訛り日本語がハマりきっていた高畑淳子、本当にボケているのかボケているふりをしているんじゃないかとドキドキさせてくれた富司純子、見事に二役を演じきった佐藤隆太、そして、いつの間にか「こんなに演技が上手になっていたのね!」とちょっとした表情の変化さえもセリフと言えるようになっていた、ダブル主演の2人、広末涼子と内田有紀。
主役も脇を固める俳優陣も、全員が素晴らしかった!
演技の下手な人って、このドラマでは誰ひとりいなかったんじゃないかな?
ドラマの良し悪しって、結局は脚本とストーリーと、演じる側の演技力、じゃないかと思う。
「誰が出ているか」じゃない。
つくづく、それを感じさせてくれた「ナオミとカナコ」だった。
最終回の最後のシーンは、賛否両論あるようだけど、吉田羊のアップが映った直後にパトカーのサイレンが響いて、父は「捕まったな」と言った。
捕まったかぁ…そうかぁ…林さん(佐藤隆太)の作った紹興酒、カナコ飲めないのかぁ…赤ちゃん、どうするのかな…林さんと李社長(高畑淳子)はどうなるんだろう?…。
見る側に「想像させる」ことで、ドラマは幕を閉じた。
あれが精一杯の演出だったんだろうなぁと思う。
フジテレビにしては、最高にハラハラ、ドキドキ、スリル感満載のドラマを放映してくれたなぁと拍手を贈りたい。
本当に面白かった。
人気ブログランキングへ ←いつもありがとうございます。