こんにちは。みなさんおかげんいかがですか?
前期はおおかた進み、ここまでの日々でかなり安定と自信を取り戻してもいるかと拝察します。
しかしながら、前期は収束が見えてきたのに対して、後期のことがわからない。
それについては、ご不安もあるのではないでしょうか。
そのように、学生さんが今後の見通しを必要としていることはよく承知しています。
しかし,責任の問題や,混乱の防止等の観点から,個人の見解であっても,この先の見通しを教職員はお話ししにくい状況です。
公式な通達も、もちろん決定も、まだです。
教室でなら、どうなるかなあというそれぞれの立場からの雑談も、できるのにね。
(そしてそういう雑談が、お互いの不安の解消や、相互の事情の理解、また状況や気持ちの整理に役立つのに)
個人的な備忘録として,現状での今後の見通しを,特に後期についてを書いておきます。
大学は「ステップ1」で分散登校等,「ステップ2,3」では3密防止の対策をしつつ再開可能で,キャンパスには戻れるはず。
ですが,人数を絞りながらの研究室活動,先日やむを得ない件で学生さんが登校した際の様子を見て,率直なところ、キャンパスに学生さんたちがいつも通りに戻ってきた場合の完全な3密防止は 無理 だと思いました。
マスクをしているとはいえ,学生さんたちは近しい距離で話すし(これは,心理的距離の現れだと思う。少なくとも,例えば教員同士が取る距離ではない距離感),共用物への接触にもあまり頓着しない。
息苦しいとみえて,無意識にマスクを取る者もいる(見つければ注意します。登校の条件だからです。でも「全員を」「ずっと」見張っていられるか?そんな監視に、学生さんは耐えられるか?)。
学校での時間の価値は、カリキュラムの学習にだけあるのではなく、そこでの生活やいろいろの「遊び」も、渾然一体となったもの。
講義の前や後の雑談、製図室でわいわい言いながらの作業、ちょっと疑問があれば横の友達に聞けて、あっちで先輩たちが何やらすごい模型を作っているのをチラチラ見ている光景、お昼の武蔵家。
キャンパスには、人々が実際に場を共有することには、やはり言葉に尽くせない価値があると信じています。
アルバイト等はもう日常に戻っているのになぜ大学には来られないんだ,という教員もいるけれど,広範囲でそれぞれの生活をし,それぞれの日常の中で複数人と接触している学生さんたちが「一堂に会して」「リスクの交換をする」。
これはリスクをコントロールできる状況ではない,と正直思いました。
仲良いなあ・・みんな・・久しぶりに会えて嬉しいんだね,わかる,わかるよ。という思いとともに。
(相互距離,近い。対人距離とか心理距離の話をしている身としては,つい観察してしまいました。)
アルバイト等の,それぞれの生活での日常を相当程度取り戻している。ということは,他者との接触頻度が上がっていてリスクが高い。日常をある程度取り戻しているからこそ,そうした人々が広範囲から集まってきて近しく活動する状況は,とてもリスクが高い,と率直に思いました。
今は,5人/教員の人数制限と,時間制限の元でキャンパスでの研究室活動は徐々に再開し,演習も一定の制限の元で登校可能に移行しました。
先日はDP5(建築設計製図科目)が,希望制で登校エスキスを実施していました。
けれど,全員がキャンパスに戻ってきて講義やサークル活動などを再開してなおのコントロールは,無理だと思います。
学生さんたちは,子供と異なり自立を前提としていること(小学生のような細かい行動制限や,中学生のような所在確認をしていませんね),
しかし大人とも異なりリスク認識が甘い,
そしてまだ本人だけで判断をしたり責任を取ったりできる状況ではない年齢・状況の者が混ざっていること(20歳未満の学生さんもいます),等々,要因は様々。
そうしたことから,後期は健康不安がある場合や感染確定者との濃厚接触で出校停止になる学生さんへの対応も含め,オンラインとオフライン混合が現実的かと思っています。
しかし,講義以外の課外活動,例えばサークル活動等まで「大学の責任下で」戻せるか? は,疑問です。
それらの価値を軽視しているわけでは決してなく,それでも学生さんや教職員,その家族も含め,このコミュニティの構成員の健康と安全が第一だからです。
(当たり前ですが、みなさんと同じように,教職員にも家族があります。それぞれのご家庭には,乳幼児〜の子供や、高齢者や、病気の人もいます。本人が健康リスクを持っている場合もあります。学生さんも教職員も、その家族も、それぞれの事情を抱えています)。
これはあくまでも個人的見解です。
後期の講義のことは,話し合いはあれど,正式には決定していません。
その時々の状況を見ながらの判断しか,できないという実情もあります。
直近で判断をした方が,その時々の状況に応じて小回りを効かせられる(過度に厳しくも,過度に緩くもないちょどいいところを見つけやすい)からです。
なお,サークル活動等の学生さんたちの自主的活動は,大学が用意してそこに生じるのではなく,学生さんからの要望に対応して,大学内に(あるいは学外でも)設置/支援されてきたものと理解します。
もしも大学が用意してくれないから〇〇できない,と思っていらっしゃるのだとしたら,それは要望した方がいいです,とお伝えします。
できることとできないことはあるでしょうが,大学は運営者側の思想と,それに共感して集まった学生さんたちからの要望とによって,双方向で構築されるものと考えます。
(繰り返しますが,大学はその責任下において判断する範囲では,構成員の安全と健康にかなり比重を置いた判断をします。
サークル活動等で学べること,体験できることがとても大きいことは重々承知していますが,命あっての物種です)
以上まとめます。現状での後期に関する「個人的見解」です。
・講義は,基本的にオンライン,実情に応じて対面と混合。
・研究室活動は,教員の目が届き統制しやすいことと,卒論・修論の関係で優先的に持続。
・図書,メディアサービスは現状の郵送貸し出しからもう一歩進むことを期待。
*貸し出し数の制限は,コロナ前に戻りました。
*返却期限はかなり延長(9/30,長期延滞の扱い)
*送料も,指定方法であれば送料は大学もち,返却も着払いで可
ーしかしこれも,それ以上の内容については,要望次第の部分が大きい。
・サークル活動等までの再開は,近々には困難。
大学のシステムを使った,オンライン活動等が制限される見込みはないので,
自主的にいろいろやってしまうのが吉かと思います。要望も,先ずは言ってみる。
(追記)ー 例えば,特に1年生さんは,テスト前の勉強等でご不安があるのでは?
WS等をベースにした,雑談&情報交換タイムを作って欲しい,とか。
オンラインでのサークル活動の場が欲しい,とか。
サークル情報の一覧が欲しい,とか。
もくもく作業zoom‥オンライン製図室が欲しい,とか。
もう始めている人もいると思うのですが・・
・どうぞ「いのちだいじに」。
なお,学費等のご不安がある場合は,学生厚生に相談を。
以上,個人的見解です。教室の雑談程度に。
キャンパスの日々が戻ることを心から祈りつつ、その日が先であっても、学びを止めないこと、研究を続けること、大学の責務を果たすこと。
それを大事にしていきたいです。
(これ、当局に怒られたら、鍵に移動します)
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