建築・環境計画研究室 (山田あすか)

東京電機大学未来科学部建築学科

テーマを持ってまちを歩こう,の日々。6月12日まとめ。

2020-06-12 17:41:25 | 雑記

COVID-19感染拡大の防止のための外出自粛も段階的に緩和されてきました。自粛期間中から近所の散歩などは,運動や気分転換のために推奨されていましたが,ほぼ完全在宅勤務状態に比べると徐々に出勤の頻度も増えてきました。

建築学科3年生前期の講義科目「建築都市デザイン」では,『フィールドワーク ー書を持って街に出よう(佐藤郁哉,2006)』を引き,課題を通してテーマを設定し,まちを再度見直す機会を取っています。

日々の外出の時間にも,ちょっとしたテーマ/コンセプトを持ってみると,新たな発見や楽しみがあります。

そんな一人遊びの一週間を送ってみましたので,ご報告(Twitterのまとめです)。発見や楽しみはどこにでもある。知ることと見つけること,共有することで人生がもっと楽しく,豊かになりますように。

 

6月9日(火)

 

こんな感じで,何かあったら写真を撮ろう、写真に撮れるものはないかな、と思いながら歩くと普段は見過ごすものが目に入るものです。

テーマを設定すると,その「見方」の輪郭がはっきりします。算数も国語も理科も社会もやろう!って大変ですけど,今日は国語をやろう,と思うと集中しやすくありませんでしたか?そういう感じ。

 

 

もちろん,テーマ外のおもしろいものも見つけます。

そういうのを見つけたら,「これは次になんという言葉でくくったら(メタ概念の設定),シリーズになるかな」と考えると,ネタを発展させていくことができます。

 

 

この「星のなる木」のイメージを発展させて。

帰りがけにテラスに出てみたら,スカイツリーがきらきらしていたので。

ところで,都庁とレインボーブリッジが東京アラートで赤くなることは報道されましたがスカイツリーも赤くなるんですね。遠目から見えるから。でも遠くからでも赤いライトアップは見ませんでしたけど。外出していなかったから。知っていたら屋上から見てたかな。

 

 

夜道だからキラピカいろいろあるかな? と思ったけれど,意外とあんまりグッとくるネタがない。ルートとテーマの相性が悪かった。もっとザギン(死語)とか行ったときに設定したら良かったと思います。

 

ところで,テーマとは違うのにこの風景が刺さりました。

 

 

6月10日(水)

 

多分そんなわけで,「色」がひっかかったんですね。

翌日は色のことが頭にありました。朝食の準備の時に,素材の色をそのまま使う感じで5色つくれるかなあとやってみたらできたので,そうしたらこれは四神と麒麟の五行だなとそこはもうノリで。

 

6月11日(木)

このうち,一色だけ抜き出して,出勤途中に探してみます。天気が良かったので,黄色!

 

 

自然物も人工物も,いろいろな黄色があります。例えば赤を集めたら,別の物語が見えるでしょう。

 

ところでこの日は財布を忘れました。

 

あと講義準備をしていて,芝生滞在の距離感がふと気になってそういえばいま,withコロナの世界線で相互距離をとったピクニックが話題になっていますけど,もともとみんな相互距離取っていたじゃないと思って写真を探し始めたら,

環境行動ネタの未整理写真のフォルダが気になってしまい,それらのフォルダから写真ごとにそれぞれ適切なフォルダに振り分ける作業をしていたらトルコ・イスタンブールで見かけた本の形のベンチの写真をどこで撮ったのかが思い出せなくて気になって,トルコの写真を見始めたら面白くて,学生さんに階段の作り方を相談されていたので階段が引っかかって大階段・地形を利用した円形劇場を集め始めて,こういうことやってるから作業が進まないんですよ。

 

 

でもヒントがヒントにつながって複数のヒントがまとまってメタをつくってそれが上位概念としての今の興味関心や気になるキーワードの間にストーリーができていくことが「なるほどわかった」な瞬間なので,目先の作業の進捗よりもそっちに行ってしまいがち。

 

 

この写真を探していた。

で,この日,関東甲信越は梅雨入りだそうです。昼から雨。

 

6月12日(金)

 

梅雨と聞いたので(そして梅雨がイヤだなあとおっしゃっている先生がTwitterのTLにいたので),楽しめることはないかなと。

梅だれを作りながら,やっぱりまた,食卓に展開する物語を考えます。

 

父は去年亡くなったのですが,

日々の,あるいは人生を閉じていくことを物語として理解し納得していくプロセスとして捉える背景には,研究で引用、参考にしてきた、物語としての痴呆ケア(小沢勲,土本亜理子,2004)』や,E・キューブラー・ロスらの死の受容の五段階説や,グリーフケアに関する数多くの書籍等があります。

 

日々の暮らしも人生を閉じるプロセスも,過去の様々な出来事が積み重なって今日の食卓があることも,私には物語として認識されます。

歩きながら黄色いものを探すことも,キラキラしたものを探すことも,たくさんの写真のなかから階段を探すことも,パーツを見つけそれらに共通したストーリーを見いだすことが,全部つながっていると感じます。

設計でのコンセプトメイキング,コンセプトからの設計提案の説明,研究論文のストーリーづくり,研究論文群をまとめて本を書くこと,それらのすべてが同じことと感じられます。

 

さて出勤です。

 

緑から赤の若葉のグラデーションって,こんな配色,自分で絵を描きながらできないよと思ってしまいます。

まちには,日常には,美しいものがなんてたくさん。楽しいものがたくさん。

 

 

これはグラデーションを探しながら,他のテーマに移行したもの。グラデーションでもあるし,痕跡の表象でもある木の塀。

 

目の前のものを見ながら,過去認識したいろいろなものとの共通性や,組み込まれる関係性を考えます。知るほどに覚えるほどに,世界は鮮やかに彩られます。

 

建築史を勉強したら,それらのキーワードや建築要素を知っていたら,FFのプレイに別の楽しみが加わるように。

知ることは面白い。知ることと見つけること,共有することで人生がもっと楽しく,豊かになりますように。

 

毎日のただのつぶやきだけれど,それらを編むと物語がありますね。

 

  

学生さんよこれが私の,一週間の仕事です。

といっても明日は入試の仕事でまた出勤だ・・。明日のテーマはなんにしよう。楽しみです。

 

 

 

 

 

 

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