2020年度後期,学部2年生配当科目,建築設計製図Ⅳ(DP4)受講についての希望調査の結果をご報告します。
*後期の授業実施条件についての告知を兼ねることを企図し,設問文において,後期の授業実施形態の想定を回答条件として提示しました。
*有効回答数は127(複数回,回答されていたケースは最も新しい回答を残してそれ以前の回答を削除。最大想定履修者数に対して11名少ないため,回答率の最低値は127/138=92.0%)
リード文
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FA2年生後期配当科目,DP4を受講予定の皆さんへ。
各受講生は,受講環境や健康リスク等の条件が異なります。それぞれのご希望を伺い,授業の計画を立てますので,受講を予定している場合はこのアンケートに必ず答えてください。教員側の人手や時間,講義場所の都合等もありすべてを網羅することは難しい可能性がありますが,出来るだけの配慮を行います。
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1.授業形態(対面/オンライン)について
・後期の実験・実習科目は,一部の科目,また科目の一部において(=受講生と教員,またカリキュラムと教室の条件が合致した場合),対面で行うことが可能になります。
・三密を避けるため,教室収容定員の1/3を対面受講者の上限とします。また学生さんは,製図室に居残って作業をすることはできません。
・対面でエスキスを受講したいが,移動時間の関係で演習の前後のコマ(例えば月曜日の2限や5限)を大学で受講することが必要になる場合,大学内の教室に受講場所が用意されます(ただし,講義科目はあくまでもオンライン受講)。
・DP4には,グループワークが設定されています。対面エスキスと,オンラインエスキスの受講生がグループ内に混ざる可能性があります。
・教員側の出校停止(本人や家族が罹患確定者の濃厚接触者として自宅待機を命じられる等)などにより,対面エスキスの予定の回であっても,急遽教員側はオンラインで出講することになる場合もあります。
1)DP4のエスキスを部分的に対面で実施する場合,登校することが可能ですか?① 居住地または後期の間の受講拠点について(必須)
① 居住地の関係では,大学への登校に【支障はない】 117(91.4%)
② 地方や国外の実家に戻っている等,居住地の関係で,大学への登校は【難しい】 9(7.0%)
③ 地方や国外の実家に戻っている等,居住地の関係で,大学に登校【できない】 1(0.8%)
2)DP4のエスキスを部分的に対面で実施する場合,登校することが可能ですか?② 健康不安等について(必須)
① 本人や家族等の健康リスクの関係では,登校に【支障はない】 52(40.9%)
② 本人や家族等に明確な健康リスクがあるわけではないが,【不安がある】 56(44.1%)
③ 本人や家族等に【健康リスクがある】(COVID-19に罹患した場合,重症化リスクがある) 19(15.0%)
3)DP4のエスキスを部分的に対面で実施する場合,あなたは登校して対面で受講したいですか? なお,対面エスキス回は,人数制限や実施場所の調整があるため,教員側で指定します。(必須)
① できるだけ多くのエスキスを登校・対面で受講したい 26(20.5%)
② 受講期間中に数回であれば,エスキスを登校・対面で受講したい 63(49.6%)
③ できればエスキスは自宅等からオンラインで受講したい 37(29.1%)
④ 登校できないので,エスキスはすべて自宅等からオンラインで受講する 1(0.8%)
*これらの質問の他に,対面エスキスの前後に,大学キャンパス内でオンライン講義を受講できる環境の利用希望を伺っていますが,これは大学の教務課に報告すれば良いことなので割愛します。
*敷地調査に行けない受講生が多い場合,敷地からの中継等(代理訪問)も検討することにしていましたが,75%の受講生は敷地調査に行けると回答していたので,グループ分けの際に参考にする(1人も敷地調査に行けないグループを作らない)ことにとどめました。これは,前期DP3の引き継ぎで,敷地調査にはできるだけ行った方が良いことを伺っているためです。
以上の「登校にかかる居住地条件」と「登校にかかる健康リスク条件」の組み合わせで,登校可能性についての類型を作成します。
この類型と,エスキスの希望についてをクロス集計します。
緑のセル:対面エスキスの設定のある授業日には対面エスキス。 21(16.5%)(7グループ)
黄のセル:対面とオンライン併用。 68(53.5%)
*エスキスの設定のある授業日に,交代で登校(12グループ+回答未了者グループ)→ 登校可能枠は8グループ強なので,おおよそ3回に1〜2回の割合で登校。
赤のセル:オンラインでエスキス。 38(29.9%)(16〜17グループ+回答未了者グループ)
受講生それぞれの事情を汲んで,授業の設計をします。
■要望事項と質問への回答
□要望事項
1.対面授業に出られない事情に配慮して欲しい。
→はい,もちろん。そのためにアンケート調査をしています。
2.急な時間変更には対応できない。対面になった場合の日程を早めに教えて欲しい。
→はい。対面エスキス回の設定を検討しています。そのために受講生の登校可能性を調べましたので,日数等を調整しますね。
3.前期のように色々な先生にエスキスしてもらう時間をつくってほしい。
→DP3からも引き継ぎをうかがっています。対面では組み替えが複雑になりすぎてオペレーションできないのでオンライン実施になりますが,その機会を設けます。
4.敷地見学に行けません。
→はい,敷地見学に行けると回答した受講生が最低1名はグループにいるように,グループを組みます。
5.大学に入館する際も体温の測定など、十分な感染防止対策をよろしくお願い致します。(7月のFA緊急集会では体温の測定や確認などをせずに入館できたので、多少危機感がありました。)
→大学から指示がある通り,検温等の体調の記録と管理を行い,登校時のマスク着用,手洗い,アルコール消毒,三密回避を徹底して下さい。DPでは,濃厚接触確認アプリCOCOAのインストールもお願いします。
なお,入構入り口ではサーモカメラによる体温観察を行っており,7月の集会の際もサーモカメラとアルコールが設置されていました。
6.他の講義の課題をやる余裕が欲しい。
→ご存知の通り,単位の認定には相応の時間数の確保が必要と規定されています(1単位あたり45時間の学修が必要:14コマ100分≒23.33時間のため,1単位取得のためには授業時間以外にそれとほぼ同程度の学修時間の確保が必要。実験・実習科目は1コマ1単位なので,週4コマの場合週に400分≒6.66時間の自宅学修が必要)。
例年との差異として,共同での模型制作が困難であるため,また課題量の調整を行う観点から,団地の住棟改修課題の範囲を1棟(3層分21戸)から2〜3戸に変更します。
□DP4に関する質問
1.DP3の時は3DCADだけで模型無しだったのですが、DP4はどのような方針でやっていくのですか。
→ボリュームスタディはCGで,その後の住棟設計は模型を制作して,行います。
2.グループ分けの方法
→DP4はグループで敷地設定を検討するグループワークがベースにあります。エスキス受講条件に応じて3人のグループに分け,さらに各受験生の要配慮要望事項と DP3から引き継いでいる課題に応じてグループを調整します。(鬼パズルです)
敷地調査に誰も行けないグループを作らないようにも調整します。(鬼パ)
スタジオごとにこれら条件が偏らないように,また教員側の出講条件に対応させて7つのスタジオに分けます。(オ)
3.友達とグループを組めるか
→改修課題のグループ設定については受講生と相談します。
4.できればオンラインでのエスキスを希望したいのですが、対面でエスキスを受けたいと思った時に後期が始まった後に希望日に大学に行かせていただくことは可能でしょうか。
→グループ単位でのエスキスとなるので,グループ単位で調整ができれば,「併用」カテゴリへの変更は可能です。受講生からの登校日の「希望」は受け付けません。対面エスキスの日時は,スタジオごと,グループごとに指定します。上記のように,全体のオペレーションが相当複雑ですので,個別の希望を受けることになると,受講生と教職員の安全と健康を守るための三密回避,密度や時間の調整ができないためです。
5.登校をしたいが様々な教科の課題を一気に詰めこまれるとDPにかけられる時間が少なくなってしまうので前期のようだと困ってしまうのですがどのような形になりますか。
→DP4の範囲について回答すると,第二課題(住棟改修)において,上記のように課題の規模を調整します。それぞれの科目は,単位認定のための規程とカリキュラム及びシラバスに記載の達成目標に応じて設計されており,各科目でそれに矛盾することがない範囲で,課題の時期や量の調整を行っています(もしも,この状況にも関わらずなんの配慮もしない科目があれば,その担当教員は,オフラインだろうがオンキャンパスだろうがそもそもそういう科目運営なのでしょう。ガッツリ文句を訴えましょう)。
なお,DP4の内容とも連携する「地域施設計画」は,調整しやすいように同一曜日になっていて,その科目ではいろいろ調整しています。
6.月曜日の1〜2を受講予定なのですが、その場合は1限も学内でオンライン受講をすることができるのでしょうか。
→はい。当然その条件でなければ,登校での対面エスキスの実施は不可能ですからね。交渉されています。
以上です。さらにご質問があれば,この記事にコメントをつける形で,お寄せ下さい。回答します。
2020.08.24追記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□DP3のアンケート回答からの引き継ぎ
*アンケート回答への所見は,DP3(小笠原先生)から記載されますのでそちらをご確認ください。ここでは,DP4への連続において関連する内容について,記載します。
良いところ(DP4以降でも継続して欲しいこと)&改善して欲しいこと(のうち,DP3に固有の項目を除く)
1.少人数のスタジオ制のところが良かった。
→はい,DPはすべて少人数スタジオ制を基本として運用されます。
2.オンラインなのでいつもよりほかの人の作品をしっかり見れてよかった。 等,類似回答多数
→他の人のエスキスや発表を見られる運用を継続します。
3.今回は担当の先生以外の人にもアドバイスをもらえたりなど、いろんな意見を聞けたところがよかった。/エスキスで他スタジオに行けるのが良かった。 等,類似回答多数
→フリーエスキスの日を作ります。グループでのエスキスになるので,調整が必要な点はあらかじめご了承ください。
4.エスキスがしっかりと計画された時間以内に終わり、その後の時間に自分の案を見直す時間が出来て良かった。/エスキスや講評をするのに3,4限だけでは時間が足りないのは仕方ない。/1人あたりのエスキス時間を長くとってもらえた。/授業時間内に終わらないことが常態化している。
→ご事情があって,時間内にエスキスを終了しなければいけない場合(5限に授業がある,用事がある等,それぞれ事情はあります),担当教員にお申し出いただき,エスキスのタイミングを調整してください。例年そのように運用しています。
今年はオンラインのエスキスが基調となりますので,時間の調整についてはガイドを作成して対応します。
なお,双方向の理解の促進のため,一般論として,こちらからみた事情も記載します。エスキスの時間を講義時間内に納めることを優先する場合,各人・各グループのエスキス時間は短くなります。意見交換(質問,考える時間,それに対するコメント)に比べて,教員からの指摘・直接的指示の伝達(「〜してください」)の割合が増えます。中間講評会の直後の回など,受講生それぞれが「自分の案について,丁寧にエスキスして欲しい。修正の指示だけではなく,色々なアイディアの選択肢を提示され,そのなかからどれがどのように自分の作品に合うか,発展させられるかを一緒に考えて欲しい」と考えれば,時間内におさめつつ,かつ,満足のいくエスキス経験を持つことはできません。
また,フリーエスキスの日など,受講生の希望を優先し(〇〇先生のエスキスを受けたい,□□先生のエスキスは受けたけれどさらに△△先生のエスキスも受けたい,等)教員あたりの学生数に差異が生じることを許容する運営方法を採った場合,全てのスタジオで予定の授業時間内にエスキスが終了することは不可能です。偏りが生じますので。エスキス時間のコントロールとは裏返せば,受講生の希望を制限することでもあります(丁寧に見て欲しい/〇〇先生に見て欲しい/複数の先生に見て欲しい/一度エスキスを受けた後でもう一回聴きたい・・)。140人の受講生の「希望」を,1つの授業の中で最大化するために,個々人にとってすべてが希望通りにならないこともある,ということはご理解いただけると思います。ちょうどいい落としどころを一緒に考えましょう。学生さんの視点から見た良いアイディアがあれば,ぜひ教えてください。ご批判をいただくことも,相互の理解の齟齬を埋めるきっかけになりますし,大変ありがたいものです。
5.ほかの課題、授業のことを考えず、大量の提出物を求められる。根本的に改善してほしい。/毎週の課題の量がとても多いのでもう少しだけ少なくしてほしい。
→上記,要望事項の6への回答をご覧下さい。
6.大学に行って授業を受けたかったです。
→本当にそうですね。教員も大学で皆さんと直接お目にかかりたいです。
事情の許す場合においては,一部対面エスキスも設定されますので,ご活用下さい。
7.もう少し人数を少なくした状態でエスキスをしたい。 スタジオの中でも少人数に分け、ブレイクアウトルームなどを用いて意見交換が学生同士でもできるような場があってもよかったのかなとも思う。
→DP4はグループワークがベースになるので,運用方法は,イメージされているようなものだと思います。
状況によって,対面エスキスができなくなる可能性があることは織り込み済みです。
ただ,グループでのエスキスがベースになりますので,回答の組み合わせによっては各種調整が必要である可能性があります。
至急,メールにてご連絡いただけると助かります。(この質問がどなたからなのかがわからないと,必要な対応ができないため)