槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 07月19日

2015年07月19日 | 日記

槍平小屋ホームページ はこちらです。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/


こちらの画像は昨日昼頃、チビ谷の増水を前に引き返した登山者の方から提供して頂いた画像になります。川幅は4m程度はあるでしょうか。普段は一滴の水もない涸れた沢が、これだけの増水を起こします。この流れの中に入ってゆくことがどれだけ危険であるか、また、今朝の画像を見ていただけばわかる通り、雨が止めば必ず増水も収まっていくことがご理解頂けると思います。

 

この三連休を前に多くの皆様が気象情報をはじめ、登山道状況の情報収集などのために様々な機関、団体、あるいは個人から発信された情報に接していらっしゃると思います。このブログのように現地山小屋から発信される情報もその一つになります。様々な情報源がありますが、発信される内容、表現のニュアンスについてはそれぞれに傾向があります。同じ空にかかる虹を見て、ある人は七色と表現しますし、ある人は「四色くらいかな」、またある人は「えっ、虹なんて出てたっけ?」という具合です。これは登山に関連した情報収集に限ったことではないのですが、ネット空間にあふれる情報は慎重に吟味して頂き、皆様の安全登山に役立てて頂ければと思います。

 

今日の槍平は午前中は雨のやみ間の方が長かったのですが、お昼すぎからはまた雨となりました。関東甲信越地方は梅雨明けということで、飛騨山脈を挟んだこちら東海地方もまもなく梅雨明けの知らせが届きそうです。真っ青な夏空に、鮮やかなオレンジのクルマユリが映える日も、もう間もなくのはずです。期待して待っています。

 

それでは本日の気象情報(午後のみ)。

午後6時46分。

 

 


最新登山道情報(チビ谷・滝谷架橋部・南沢 07月19日 06:10更新)

2015年07月19日 | 日記

槍平小屋ホームページ はこちらです。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/


午前5時前の南沢(槍平小屋下部)。増水が見られますが川幅は狭くなっており、現在は石飛びをして通行可能です。

 

午前5時頃の滝谷架橋部を避難小屋側から見たところ(写真左下に橋)。昨日の同時刻頃より水量は多く、写真中央やや上の飛騨沢本流にも増水が見られますが、架橋部に影響はありません。

 

滝谷架橋部。

 

これは滝谷レリーフ側(滝谷右岸)から見たところ。普段は流れのない場所に水流が出来ています。これは昨年8月の死亡事故発生時にも現れた水流です。昨日は相当量の増水があったものと思われます。現在は渡渉にまったく問題はありません。このまま雨が止めば、この水流もやがて消えます。

 

チビ谷。昨日は川にまたがる流木につかまって、太腿まである水流の中に入った無謀登山者もいました。この程度の流木は増水時、両岸の岩ごと流される危険があります。絶対に無理な渡渉は試みないで下さい。現在は水量が減っており、靴を濡らすことはありますが通行できます。

 

各沢とも、雨の弱まりにつれて水量はどんどん減っています。本日入山予定の方は雨で緩んだ斜面からの落石などにも十分注意して通行して下さい。