本日午後6時の槍平キャンプ場前の沢の様子です。昨日の同時刻に比べ、水量減少が確認できます。平常時に比べるとまだまだ大規模な増水状況ではありますが、減水が始まったことで明日以降の天候回復につれ、減水のスピードは早まるものと予想されます。
新穂高~槍平間の登山道状況ですが、7月4日以降、南沢より下部の登山道状況はまったく未確認のままです。また、滝谷渡渉部についてですが、架橋されていない状況では明日8日は終日、渡渉不能状態の水量が続いていると考えられます。明日8日の入山は控えて下さい。
また、沢の水量だけでなく、降り続いた雨で地盤がかなり緩んでいます。特に、滝谷避難小屋直前、および、滝谷レリーフ付近は平成10年の局地的な地震の影響で山腹上部の岩肌が不安定になっており、大雨時の落石が時折見られる場所です。十分な注意が必要です。
登山道状況の確認作業、および、滝谷ライブカメラの復旧作業については、まず、大雨特別警報が解除され、天候が回復した後となります。登山道状況の確認後は直ちにこのブログ、ツイッター上でお知らせをいたします。お電話での頻繁なお問い合わせはご遠慮下さい。皆様には最新の登山道情報をご確認頂いた後、その情報を材料に、冷静に、客観的に入山の可否、山行計画を作成して頂ければ、と思います。
こちらは南岳新道入口の土砂崩れ状況です。
土砂の流入が登山道上に幅10m程度、二ヶ所に分かれて起きています。赤い点線部が従来の登山道。奥に青いカッパの人物が見えますので、規模がお分かり頂けると思います。
南岳新道については、斜度のきつい山腹に登山道が這っており、同様な崩落が起きている場所が他にもあるかもしれません。また、昨年より注意喚起させていただいていますが、登山道上のハシゴ、木道の老朽化が進み、危険箇所もそのまま残っています。南岳新道についても新しい情報が入り次第お伝えしますが、少なくともここ数日内の通行は控えて頂きたいと考えます。