槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 20180709

2018年07月09日 | 日記

 

2018年シーズン営業中!

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滝谷渡渉部水量観測


最新登山道情報 20180709 10:30(滝谷渡渉部)

 

早朝、滝谷まで状況確認へ向かいました。4日夜の猛烈な雷雨のあとでライブカメラからのデータ取得が出来なくなった時、まず最初に考えたのが雷による電気的な障害を受けたのではないか、ということでした。今回の豪雨ですが、更新担当の個人的な体感では、この22年の間に小屋で経験した中でもっとも激しく、長い雨の降り方だったと感じています。「もしかしたら、あの大岩、動いちゃったかも?」との思いも次第に湧き始め、結果、大岩は流されなかったものの、上部で発生した土石流がこの大岩を乗り越え、カメラもソーラーパネルも跡形もなく流し去っていました。「こんなに高い場所なのに・・・」と、しばし茫然としましたが、これも自然の力、怖さには違いありません。これまでにも悪天候時の登山道の変化には敏感であったつもりですが、より一層、緊張感を持たねばならないことを痛感します。

 

さすがにトボトボ、といった具合の帰り道になったのですが、可憐なシャクナゲにココロ癒やされつつ・・・。

 

”早熟な彼女”も小屋直前の登山道で、まもなく”クルリ!”とくるまって、美しい表情をこちらに見せてくれるはず。これも自然の力、美しさですね。しばらくは安定したお天気が続いてくれそうです。

 

久々の青空に、お布団干しにも気合が入ります。真夏の青空、ず~っと続きますように!

 

それでは本日の気象情報(午後のみ)

午後6時。

 

 


最新登山道情報 20180709 10:30(滝谷渡渉部)

2018年07月09日 | 日記

※ 2018年07月09日午前6時30分の水量を元に更新された情報です。また、本日現在、滝谷に架橋はされていません。今後、雨天時に水量が増えた場合には渡渉困難、渡渉不能となる恐れもあります。十分注意して下さい。

 

本日9日午前6時30分現在の滝谷渡渉部の状況です。現在、滝谷には従来から流れのある避難小屋側の沢の他に、新たに滝谷レリーフ側に沢が出現しています。上記画像は従来の沢です。

 

滝谷避難小屋よりやや下手の部分に水量の少ない場所があり、渡渉可能です。

 

こちらは大岩(旧ライブカメラ設置箇所)のやや上部の様子です。画像中央やや左手に人物が見えるので岩のサイズがお分かり頂けると思うのですが、水流を挟んだ両岸の岩はドラム缶~軽自動車サイズくらいのものが流出土砂に載ったまま、不安定な状態となって多数存在しています。安易に登ることがないようにして下さい。

 

次に、こちらが滝谷レリーフ側に新たに流れ始めた水流です。避難小屋側に比べると水量は少ないため、浅い場所を探しての渡渉が可能です。

 

新穂高側から登ってきて、滝谷の渡渉を終え、滝谷レリーフ側の登山道入り口から避難小屋方面を振り返った時の位置関係が上記画像です。渡渉に夢中になって、滝谷の沢内を登りすぎたり、下りすぎたりしないように注意して下さい。

今後、雨が降らなければ減水は進みますが、水流の中の石を飛んで渡ることに慣れていない方や、荷物量が多い方はマリンシューズのような軽い靴を渡渉用に準備しておき、水流の弱い場所の渡渉後、登山靴に履き替えて歩くほうが安全です。靴を濡らしたくないあまりに、無理なジャンプをして水流に落ちないように注意して下さい。

なお、滝谷渡渉部の水量観測用に設置していたライブカメラですが、今回の雨で大岩の上を流れ下った土石流にすべて持っていかれてしまいました。復旧までしばらく時間がかかります。ご了承下さい。