槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 20180711

2018年07月11日 | 日記

※ 7月14日(土)はご予約数が定員に達しましたので、新規ご予約停止となりました。

  15日(日)、16日(月)は余裕があります。


2018年シーズン営業中!

小屋宿泊の方はホームページよりご予約をお願いします(1名様~)

※テント泊の方はご予約不要です。

槍平小屋ホームページ はこちら。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/ 

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滝谷渡渉部水量観測


今日は南岳新道の登山道確認と救急箱の設置へ出かけました。雨で延期になっていた仕事が一気に押し寄せてきて、キリキリ舞の海状態ですが、更新担当は元気です(笑)。久しぶりに出会ったヨツバシオガマ。ゴージャスな雰囲気です。

 

ハクサンフウロの優しいたたずまいに、急登の疲れも和らぎます。

 

登山道確認から戻って発電機のオイル交換も終え、延び延びになっていたヘリコプターでの荷揚げ時に下界へ下ろす荷物の準備も。雨続きの日々で山小屋だけでなく、ヘリコプターを利用する場所はすべて首をながくして次のフライトをまっています。槍平小屋では12日夕方~13日午前にかけて作業予定です。テント設営や、キャンプ場への出入りを制限させて頂く場合がありますので、あらかじめご了承下さい。また、テント設営前に、かならず小屋受付へお越しください。よろしくお願いいたします。

 

それでは本日の気象情報。

午前6時01分。

 

午後6時。




最新登山道情報20180711(南岳新道)

2018年07月11日 | 日記

2018年07月11日現在の南岳新道の状況をお知らせします。

南沢(標高2100m付近)の様子です。昨年までのルートが先日の豪雨でかなり荒れています。従来のルートは赤い点線部分。画像で「槍平小屋方面」とある場所から「南岳方面」とある対岸の登山道取り付き点までの標高差は70m程度。南沢を間違って登りすぎないようにして下さい。

 

「南沢」の表示がある大岩のすぐ上ですが、画像左手の大きな石も浮石です。

 

南岳側の登山道取り付き点へ向かう途中の沢内の様子。ブロック状に割れた雪渓や、先日の大雨で転がってきた大きな岩がたくさん見られます。

 

こちらは登山道よりも上部の南沢。雪渓の崩壊、クレバスの生成が進んでいます。間違って登ってしまわないようにして下さい。

 

標高2300m付近。一枚岩を10mほどトラバースする区間がありますが、3点で支持されていたクサリの中央が雪崩、もしくは先日の雨の土石流でピン飛びしてしまっています。

 

クサリが下へ垂れ下がっていますので、通行には注意して下さい。

 

老朽化したハシゴ、木道は各所に見られます。

 

標高2500m付近。やはり大雨による影響で、登山道上の大きな石も落石となる危険が高まっています。

 

標高2600m付近。救急箱を設置している場所のすぐそばですが、ツキノワグマの糞が見られました。鈴を鳴らして歩くなど、対策が必要です。

 

標高2700m付近。南岳西尾根から南沢へ一度下り、雪渓上をトラバースして南岳小屋へ向かいます。

 

現在の南岳新道は老朽化した木道、ハシゴなどが不安定である以外に、先日からの大雨で標高2100m付近の南沢をはじめとして登山道はかなり荒れている状態です。初心者の方、お子様、高齢の方の通行は登り、下りを問わずお勧めが出来ません。また、通行する際には槍平小屋から南岳方面への登りルートとしてのみ使用されることを提案いたします。これまでに死亡事故を含む南岳新道での重大事故は、すべて下山時に起きています。また、悪天候時には登りでの通行もお控え下さい。