南知多ぶらり
過ぎてゆく 過ぎてゆく
今年も 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
なんの足跡も 残さずに
過ぎてゆく 過ぎてゆく
何の目的 無きままに
過ぎてゆく 過ぎてゆく
無駄に 過ごせし年が
過ぎてゆく 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
残りの人生 展望も無く
過ぎていく 過ぎていく
その日暮らしで 過ぎていく
死せるが如く 過ぎてゆく
そんな今年に 別れを告げ
酔うて酔うて 過ぎてゆく
来年こそはと 思いつつ
酔うて酔うて 過ぎてゆく
生甲斐求めて ゆきたしと
酔うて酔うて 過ぎてゆく
明るき年に なるを祈りて
酔うて酔うて 過ぎてゆく
今宵も酔うて 過ぎてゆく
知らなかったわ!
今 行って来た紅葉で有名な 鶏足寺
お堂みたいなのは有ったけど お寺って無かったわね
何でも 昔は有ったらしいの
昭和8年に 燃えてしまったんですって
それで廃寺・・・に
その時残った仏像を バス駐車場の横に有った己高閣・世代閣に
己高閣には鶏足寺だけでなく 他の数々の重要文化財が収められて
るんですって
世代閣の方は 平成三年に開館し 薬師如来像なんかの多くの 仏
像・仏画・古書類が収納されてるらしいの
それにしても良かったわ 雨に降られなかって
バスを降りるときは 雨がぽつぽつ落ちだしてて 心配してたけど
本当に越前地方って 天気が変わり易いのね
バスが出発した時は 雲一つ無い良い天気だったのに
北陸に入った途端 雨ですもの
良く言ったものね 北陸に来たら「弁当忘れても 傘忘れるな」・
・・とは
酔うて酔うて 過ぎてゆく
今年と言う時が 過ぎていく
カウント数えながら 過ぎていく
グラスに ネオン浮かべて
過ぎてゆく 過ぎてゆく
今年と言う年が 過ぎていく
酔うて酔うて 過ぎていく
ネオン輝く 街路樹を
グラスに 浮かべ
過ぎていく 過ぎていく
イルミネーション 思い浮かべて
ひとり寂しく 酔いながら
今宵も 過ぎてゆく
切なさを ブランデーに浮かべ
今年も 過ぎていく
何故か切なさ 迫り来て
酔うて酔うて 過ぎていく
寂しき夜が 更けてゆく
ゆくりと足早に 過ぎてゆく
今年と言う年が 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
あら! こちらから降りられるのかしら
山の上だと思われる所に お堂が有ったの
周りには 紅葉が彩り・・・を
下を見れば 紅葉が彩ずいて 本当に綺麗!
さあ 下りましょう!と思ったら 緩やかな小道・・・が
その辺りには 小さな標識が「下りられます」・・・って
あら 此処からも下りられるんだわ・・・って
行ってみることにしたわ
標識に沿って滑らかな良い道よ!
でも 誰も来ないの 後から・・・
それでも暫く歩いたら又 同じような標識・・・が
くねりくねって 見覚えの有る場所に
ああ そうだわ! あそこから階段を登った上に有る お堂まで行
ったんだ・・・って
でも良かったわ!
脚が途中で どうなるか心配だったけど 戻ってこれて
やって来る やって来る 足音が
酔うてる耳にも 聞こえ来る
足音早めて やって来る
酔うた耳にも はっきりと
新しき年の 寄り来るを
ひたひたと 足音を立て
酔うた耳にも 聞こえ来る
新しき年への 足音が
酔うた耳には 聞こえ来る
去りゆく足音 来る足音
酔うた耳に 響き来る
小さく小さく 消えゆく足音
大きく大きく 成りくる足音
酔うた耳にも 聞こえ来る
去りゆく足音 寂し気に
寄り来る足音 楽し気に
聞こえる聞こえる 足音が
酔うた耳にも はっきりと
寄り来る足音 高まりし
あらあ~ 綺麗!
紅葉が思ってたより 彩ずいてるわ
もうカメラで 何枚も何枚も・・・
そんな彩ずいた紅葉に 導かれるように 上へ上へ・・・と
あら こんな上に お堂・・・が
そうなの! 山の上に お堂が
知らなかったわ!
前に来た時は この道は来なかったから
でも 目の前には苔むした急な階段が・・・
それも急な階段なの
如何しようかしら この階段!
登ろうか登らまいか・・・と悩んだわ
だって 滑り落ちそうで怖いんですもの
でも 思い切って登ることに
一段一段 全身に注意を込めて・・・
一歩一歩 慎重に足を止め止め 踏みしめて・・・
やっと上り詰めたわ お堂の前・・・まで
もう足の腿が バンバンになりそうよ
残り少なの この年が
過ぎていく 過ぎていく
酔うて酔うて 今宵も更けていく
あれやこれやと 思いつつ
更けていく 更けていく 夜が
グラス重ね重ねて 過ぎてゆく
明日は明日はと 思いつつ
残り少なの 今年をば
振り返り振り返り 過ぎてゆく
グラス傾け 過ぎていく
酔うて酔うて 意識さへ
薄れ薄れて 過ぎていく
残り少なの 今年をば
酔うて酔うて 過ぎていく
賀状も出し終え 過ぎていく
残せし事は なかりかと
問うて問うて 過ぎていく
来る年 思いて 過ぎていく