過ぎてゆく 過ぎてゆく
今年も 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
なんの足跡も 残さずに
過ぎてゆく 過ぎてゆく
何の目的 無きままに
過ぎてゆく 過ぎてゆく
無駄に 過ごせし年が
過ぎてゆく 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
残りの人生 展望も無く
過ぎていく 過ぎていく
その日暮らしで 過ぎていく
死せるが如く 過ぎてゆく
そんな今年に 別れを告げ
酔うて酔うて 過ぎてゆく
来年こそはと 思いつつ
酔うて酔うて 過ぎてゆく
生甲斐求めて ゆきたしと
酔うて酔うて 過ぎてゆく
明るき年に なるを祈りて
酔うて酔うて 過ぎてゆく
今宵も酔うて 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
今年と言う時が 過ぎていく
カウント数えながら 過ぎていく
グラスに ネオン浮かべて
過ぎてゆく 過ぎてゆく
今年と言う年が 過ぎていく
酔うて酔うて 過ぎていく
ネオン輝く 街路樹を
グラスに 浮かべ
過ぎていく 過ぎていく
イルミネーション 思い浮かべて
ひとり寂しく 酔いながら
今宵も 過ぎてゆく
切なさを ブランデーに浮かべ
今年も 過ぎていく
何故か切なさ 迫り来て
酔うて酔うて 過ぎていく
寂しき夜が 更けてゆく
ゆくりと足早に 過ぎてゆく
今年と言う年が 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
やって来る やって来る 足音が
酔うてる耳にも 聞こえ来る
足音早めて やって来る
酔うた耳にも はっきりと
新しき年の 寄り来るを
ひたひたと 足音を立て
酔うた耳にも 聞こえ来る
新しき年への 足音が
酔うた耳には 聞こえ来る
去りゆく足音 来る足音
酔うた耳に 響き来る
小さく小さく 消えゆく足音
大きく大きく 成りくる足音
酔うた耳にも 聞こえ来る
去りゆく足音 寂し気に
寄り来る足音 楽し気に
聞こえる聞こえる 足音が
酔うた耳にも はっきりと
寄り来る足音 高まりし
残り少なの この年が
過ぎていく 過ぎていく
酔うて酔うて 今宵も更けていく
あれやこれやと 思いつつ
更けていく 更けていく 夜が
グラス重ね重ねて 過ぎてゆく
明日は明日はと 思いつつ
残り少なの 今年をば
振り返り振り返り 過ぎてゆく
グラス傾け 過ぎていく
酔うて酔うて 意識さへ
薄れ薄れて 過ぎていく
残り少なの 今年をば
酔うて酔うて 過ぎていく
賀状も出し終え 過ぎていく
残せし事は なかりかと
問うて問うて 過ぎていく
来る年 思いて 過ぎていく
酔うて酔うて 疼いてる
滑って転んで 擦りむいた
傷跡今も 疼いてる
酔うて酔うて 思ってる
中国桂林 旅しての
思わぬ時に 滑りたる
傷跡今も 治らぬや
老人の空威張り 過ぎたるか
人に負けずと 張り切りて
あちらこちらと 動きしに
思わず足元 不如意なり
酔うて酔うて 感じるや
年には勝てぬと 今更に
張り切るも 度を過ぎて
思わぬ穴に 嵌りしや
酔うて酔うて 後悔ぞ
過ぎてゆく 過ぎてゆく
酔いどれながら 過ぎていく
あれもこれもと 思いつつ
酔うて酔うて 過ぎてゆく
残り少なな 今年をば
思い思いて 過ぎてゆく
酔うて酔うて 過ぎてゆく
未だぜぬ事 残して
過ぎてゆく 過ぎてゆく
賀状さへも 書き残し
酔うて酔うて 過ぎていく
早く早くと 急かれながら
酔うて酔うて 過ぎていく
過ぎゆく年を 惜しむように
為すべき事を 遅らせて
酔うて酔うて 過ぎてゆく
為すべき事の 多かれど
酔うて酔うて 蘇える
多情な多情な 青春
若き日の 多感な青春
蘇える蘇える 年甲斐も無く
キュートな愛らしき 懐かしきかな
忘れえぬ人 遠くなる
時移り心捉えて 離さぬ人
次々と 我が心を 奪いゆく
愛しき人 一筋と決めし心が
揺れて揺れて 崩れゆく
二度と戻らぬ 愛しき人
永久の別れを告げて 早や幾年
還らぬ面影 抱きつつも
ふと忍び寄る 恋心
青春の 熱き息吹き
蘇えれど 虚し
心のときめき 覚えれど
それも今は 虚し
青春は 遠き彼方に
癒される 癒される
京都貴船は 緑の中
樹樹の空間 身を沈め
流るる渓流 せせらぎに
酔うて酔うて 耳澄ます
貴船川床 京料理
飲み干すグラス 心地良さ
美味に美酒を 楽しむや
京都貴船は マイナスの
イオン一杯 満ち溢る
貴船流れる 清流の
水の音さへ 心地良さ
酔うて酔うて 別世界
そぞろ歩きも 緑の風
ひんやり冷やす ほろ酔う身
赤き鳥居の 目に染むや
恋の成就 有ると聞く
貴船神社は 恋の宮
酔うて酔うて センチなり
懐かし青春 遠くなる
古き記憶 朧げや
酔うて酔うて 振りかえる
過ぎし今年を 振り返る
我にとりては 激動の
この一年 振り返る
酔うて酔うて 振り返る
意識無くして 倒れるや
激しく頭 打ちたるに
意識無くして 記憶無し
酔うて酔うて 蘇える
機内の出来事 蘇える
悪夢の始まり 一年の
飛行機の中で 始まりし
酔うて酔うて 始まりし
あれも機内の 酒の所為
初めて知るや その怖さ
調子に乗り過ぎ 呑み過ぎる
機内の酒は 危険ぞと
初めて気づく 愚かさに
自己嫌悪 自己嫌悪
酔うて酔うて 命じるや
肝に銘じて 度を超すな
酔うて酔うて 戒める
酔うて酔うて 憂鬱ぞ
あらもこれもと 可笑しくなる
スマホに パソコン
嫌になる 嫌になる
酔うて酔うて 嫌になる
次から 次へ・・・と
解決したら 又次が
機器のみならず 色々と
悩み尽きない 日々なりし
酔うて酔うて 嫌になる
身体も あちこち歪みくる
風邪で咳も 酷くなる
口は口で 口内炎
それらが収まり アトピーで
皮膚科通いが 始まりし
ああ嫌になる 嫌になる
酔うて酔うて 嫌になる
掻きむしる 掻きむしる
体中を 掻きむしる
酔うて酔うて 見境なし
掻けば血がでる 皮破れ
分かりていても 掻きむしる
身体の痒さ 堪え切れず
掻きむしる 掻きむしる
皮膚破れ 血が出ようが
募る痒さに 堪え切れず
掻きむしる 掻きむしる
酔うて酔うて 解りてる
なれどなれど 掻きむる
酔うて酔うて 解りてる
為れどなれど 掻きむしる
身体の痒さ 堪え切れず
分かりていながら 掻きむしる
皮膚破れて 血吹き出るも
分かりて分かりて 掻きむしる
酔うて酔うて 勇まし
醒めて 臆病
己の 意思は
何処に 有りしか
我にも 分からず
酔うてます 酔うてます
過ぎゆく今年を 振り返り
酔うて酔うて 過ごしてます
来る年思いて 酔うてます
過ぎし今年を 捨て去りて
来る年思いて 酔うてます
気楽にのんびり ゆきたしと
酔うて酔うて 思ってます
残り少なの 人生を
楽しみ過ごさん 思うてます
酔うて酔うて 思ってます
悔い無き人生 送りたし
成れど分らぬ 悔い無きとは
思うて酔うて 過ごしてます
人生の生きざま 思いては
迷い迷いて 酔うてます
未だに分らぬ 生き方を
探し求めて 酔うてます
酔うて酔うて 酔うてます
憂えてる 憂えてる
今宵も酔うて 憂えてる
世の中アップアップと 言うけれど
ダウンダウンの 己には
賃金アップ ボーナスもと
浮かれ浮かれの 世の中よ
我にはデフレ 続きしや
ダウンダウンの 年金に
今日もアップアップで 日が暮れる
酔うて酔うて 嘆きおる
好きな酒も ちょびちょびと
酔うて酔うて 酔いきれず
下がる年金 減る酒よ
長き夜も 憂鬱に
酔うて酔うて 酔いきれず
老後のこの先 心配ぞ
心細きや 年金に
いっそいっそ 生活保護
受けてみたくもなる この頃ぞ
酔うて酔うて 虚しきゃ
酔うて酔うて 愕然と
とうとう来たかと 身構える
最後の試練 来たかやと
酔うて酔うて 覚悟せり
己の試練 来たかやと
酔うて酔うて 覚悟せり
己の肉体 纏わり付く
時を経て 変わりゆく
アトピー鼻炎に 始まりて
やがてアトピー 皮膚炎に
次に来るは 喘息ぞ
その喘息が ついに来たかと
思わず身構える 身構える
酔うて酔うて 震撼ぞ
激しく咳き込む 咳き込む
息も出来ぬと 咳き込むや
酔うて酔うて 身構える
最後の難敵 来たかやと
己の人生に 留め刺さんと
来しかと 身構える