スペイン旅行
酔うてます 酔うてます
今宵も君を 思いてます
愛しき君の 面影抱いて
酔うて酔うて 酔いてます
春の雨 しとしと音もなく
忍び泣くよに 降ってます
愛しき君の面影 闇夜に
浮かびては 消えます
切なくて重ねるグラス 限りなく
酔うてます 酔うてます
朧げな記憶も はっきりと
愛しき君の 思影が
浮かびて心を 奪います
更けゆく 今宵又
心を乱して 忍び泣く
逢えぬ寂しさ 秋の如
吹きゆく 春嵐さへ
木枯らしの如くに 去りゆけり
酔うて酔うて 更けてゆく
酔うて酔うて 悶々と
何故か満たされぬ 胸の内
ぽっかり空きし 空洞が
酔うて酔うて 広がりし
好きな事 好きな旅
酔うて酔うて 問うてみる
ホントにホントに 好きなのか
何故か満たされぬ 満たされぬ
酔うてみても 満たされぬ
己の満足 なんなりか
頭て問うて 問うてみる
グラス重ねて 問うてみる
酔いは回れど 分らぬや
己の満足 無きままに
今宵も過ぎ行く 酔いつぶれ
過ぎていく 過ぎていく
酔うて酔うて 思い知る
無いものねだりの 人生を
隣の芝生は よく見える
そんな思いを 思い知る
酔うて酔うて 思い知る
井の中の蛙 外を見て
知らぬ事の 多き事
己の無知を 思い知る
酔うて酔うて 思い知る
地球は広し 目を瞠る
己の無知を 知らさるる
生きて来た 人生に
酔うて酔うて 悔い残る
狭い了見 閉じこもり
大海見ずに 過ごせしを
酔うて酔うて 悔いている
残る人生 廻りたし
己の知らぬ 世界をと
飛び出し 大海見てみたし
酔うて酔うて 思いしや
ああ 蘇える 蘇える
今日の朝が 蘇える
酔うて酔うて 蘇える
買い物出るも 鍵忘れ
自動車のキーを 取り戻る
スーパー行くに 財布忘るや
入りて気づく バツ悪さ
慌てふためき 家戻る
無免許運転 気もそぞろ
酔うて酔うて 思い出す
今朝のドタバタ 思い出す
財布持ちて スーパーへ
来てみてまたまた 気が付きし
今度はまたまた メモ忘る
何と何と 情けなや
とうとうここまで 惚けたかや
思い出しても 情けなや
酔うて酔うて 情けなや
酔うて酔うて 気になるや
足の攣りが 気になるや
攣ったら最後 如何にもならぬ
酔うて酔うて ぞっとする
思っただけでも 恐ろしや
以前と違う 釣り方に
気になる気になる 脚の攣り
こむら返りも 怖いけど
またまた違う 攣り方に
酔うて酔うて 不気味なり
未だ未だ 他も有しかや
箸の握りが ぎこちなし
何故か上手く 握れぬや
不安なり 不安なり
箸の握りが ままならぬ
酔うて酔うて 気になるや
惚けか痴呆か 不安なり
出来てたことが ままならぬ
何故か何故か 自問せり
酔うて酔うて 不安なり
いよいよ惚けが 始まるか
酔うて酔うて 首かしぐ
日本良いとこ 言われてる
そんなに日本 良いのかや
酔うて酔うて 思ってる
外から言わるは お世辞かも
その気になって 浮かれてる
今の日本は 浮かれてる
酔うて酔うて 良い気になる
日本製品 最高と
言われ聞かされ 浮かれてる
外交辞令に その気になる
日本の風景 奇麗だと
言われて 良い気になっている
ほんまにほんまに そうかいな
酔うて酔うて 疑いし
蛙井の中から 飛び出して
海超え外へと 飛び出せば
違う世界が 待っている
思いもよらぬ 世界有り
日本とは違う 世界有り
酔うて酔うて 実感す
見るもの 感ずるもの
新鮮さに 目奪わるる
日本人外へ 飛び立てば
またまた違う 良き世界
酔うて酔うて 知らされる
酔うて酔うて 高まりし
景気良ければ 気持ちまで
日本経済 上向けば
重ねるグラス 踊りだす
アベノミクスに 踊らされ
ベースアップに 踊ろされ
嬉しうれしの 給料日
酔うて酔うての 嬉しさよ
会社決算 上向きて
他人事ながら 喜びし
上がらぬ年金 憂いつつ
景気良きやの 話には
我が事ごときに 想いしや
酔うて酔うて こちらまで
良きかな良きかな 思いしぞ
日本全国 津々浦々に
景気良き事 ひろがるを
願いて 今宵又
酔うて酔うて 過ぎていく
重ねるグラス 行く度ぞ
酔うて酔うて 幸せや
