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NEWS&多量の問題が発生した時の対処法

2020年07月22日 | 研究開発と経営戦略

NEWS

日経ビジネス:進むも地獄、退くも地獄 「Go Toトラベル」大混乱

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00030/072100117/?n_cid=nbponb_twbn

こんな時の対処法

◆我が信念を生きる

◆親鸞の道とは(二河白道)

◆山のように多量の問題が発生した時の対処法

 


 

山のように多量の問題が発生した時の対処法  2020年7月18日

一度に多量の問題が発生し、如何して良いか判らなくなり精神的に混乱してしまったこと有りませんか? 今日は、こんな経験を乗り越えた事に就いてお話したいと思います。

 

■ カラーテレビの量産試作時の問題 

私がシャープ入社6年目、今から48年程前(1972年頃)の話です。

日本の家電が破竹の勢いで世界に展開・成長していた頃です。製品開発部門の技術者が不足し研究開発部門のメンバー迄、商品開発部隊に組み込まれる異常事態になっていました。

家電メーカーのカラーテレビ競争は、国内市場から北米市場へ、更に欧州市場へ競争が広がっていました。

私も3年振りに欧州向けカラーテレビの設計を担当した訳ですが、量産試作(50台)に於いて100件以上の問題を発生させてしまった時の事です。

当然量産試作前に、技術部内で1次試作、2次試作(各10台)を実施して、性能、品質、信頼性、操作性、コスト、デザイン等の確認をしっかり行っている訳ですが、量産確認は出来ていない訳です。

私の開発部隊は元研究部門のメンバーです。(言い訳?)何故量産試作(50台)でこれ程多くの問題を発生させてしまったのでしょうか?

もっとも、通常の設計部隊でもたまに起こす事ですが!

 

欧州は日米と各種方式が違う

特に新市場欧州は、日本や米国の様にカラー方式がNTSC方式では無くPAL方式で有ること。電源電圧は、日本の100V、米国120Vに対してドイツ・フランス220V、イギリス240V、更には電源周波数も50Hz。放送CH(周波数帯)も各国違う。等

確認すべき技術要素、条件が日米向け商品より遙かに多い事、又使用する部品も欧州専用部品が多くなり確認すべき項目も数段多く、見落す可能性も高かったと思われます。

 

■ 山の様な問題の処理方法

 本生産まで1ヶ月に迫った量産試作に於いて、100件もの問題を発生させた事は、量産試作の意味はあったという事ですが、開発責任者として言い表せない精神的ダメージを負ってしまった事は言うまでも有りません。

何から?どこから?手を付けるべきか悩みました。

 

■私が取った手法

★問題100件の状況を確認し、簡単に処理できるものから難しいもの迄順位を付けた。

★ 簡単に処理できるものから対策検討を(メンバーに)してもらう。

★ 問題処理が前進している事が判る様に、対策完了したものにはO済みをつける。

★ 難しいものは時間も掛かる事から責任者(自分)が並行して対策検討する。(難しいものから簡単なものへ)

 

出来るものから手を付けた場合 OOOOO・・・満足感を得ながら進められる

難しいものから手を付けた場合 XXXXX・・・精神的に不安、焦る

 

まとめ

大量の問題を抱えた場合、毎日前進している事が判る様に、簡単なものから手を付ける。完了したものにO印を付け、難しいものへ順次進める。

(1日1日達成感を感じながら進められるので、精神的にも良く緊張感が途絶えない)

 

以上、箕浦記  

 



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