冬桃ブログ

指輪

 着々と終活が進んでいる。
 惜しげもなく、日々、いろんなものを処分。

 だけど、何年たっても捨てられないものもある。

 19歳の時、恋人が贈ってくれた指輪。
 
 夜店で買ったものだ。
 モルフォ蝶(南米の青い蝶)の羽を
封じ込めたというもの。
 500円だった。

 彼は私より三つ年上。
 才能のある努力家だった。
 だけど貧乏だった。

 あの頃の若者は、おしなべて貧しかった。
 小さな石鹸をかたかた鳴らして銭湯へ行く
「神田川」の時代だもの。
 500円と言えども、何日間か食べていける
貴重なお金だった。
 
 だから捨てられない。
 もう、遠い遠い昔のことになっても。

コメント一覧

yokohamaneko
ミドリムシさん
 若くて貧乏は、あたりまえの時代でした。
 だからこそ、頑張ればいつかきっと、という
夢を持つことができたのでしょうねえ。
ミドリムシ
Yokohamaneko様…🎼若かったあの頃、何もこわくなかった。ただ…あなたのやさしさが~こわかった… … …🐾
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