身内はいないので、「帰郷」ではなく、「旅」。
今回も地元の陶芸家、島村佳さん、そして彼女の友人
星野和彦さん、中島大文さんにたいへんお世話になった。
今回、泊まったのは天橋立にあるホテル北野屋。
傍らを走る線路は北近畿タンゴ鉄道。
私が宮津にいた頃は、まだなかった鉄道だ。
いまはこの特急に乗って京都から二時間で来られるが
私が家出して東京へ行った頃は、いったいどれほど時間が
かかったのだろう。もう、覚えてないけど……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/e4/456a4a40c5569566dc31c961790371fe.jpg)
すぐ夕方になったが、短い旅ゆえ欲張りにならざるをえない。
さっそく、天橋立を挟んで、こちらと反対側にある籠(この)神社へ。
代々、神職を務める海部(あまべ)家は、日本最古の系図を
持つことで知られている。
いまは国宝に指定されている系図だが、おおやけにされたのは戦後。
それまでは天皇家をおもんぱかって秘されていた。
海部氏の始祖は日本神話に登場する彦日明命(ひこほあかりのみこと)
まあしかし、残念なことに籠神社も、その奥の院で
パワースポットとしてつとに有名な真名井神社も撮影禁止になっていた。
不届き者が、禁足地にまで入り込んで悪さをしたらしく、
真名井神社には磐座の前に塀まで造られていた。
それでも、ちょうど誰もいないし……と、私も不届きに
シャッターを押したが、どれもまっ暗だったりピンぼけだったりで
使い物にならなかった。
恐るべし、神パワー!
で、かろうじて撮れたのが、撮影禁止場所の手前で見つけた「桃」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/ba/8c1e6e1a889b2972b104065365f19da8.jpg)
そして、滑り込みで買えた桃のお守り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/25/a3f5fdcd989c3b80763d75767c581975.jpg)
籠神社、真名井神社の写真は撮れなかったが、代わりに、これまで
知らなかった麓(ふもと)神社というのを教えてもらった。
文字通り、両神社の麓にある。
あまり知られていないらしく、ひっそり、というより
さびれている。
有名な神社のすぐそばにあるというのに、なぜだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/8b/f02cf2650be59027f6a921000bee14d6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/a5/7edf26a0191b9d738be03e0ad5a96737.jpg)
早くも空は暗くなった。大きな赤い月が空にかかっている。
この夜は月蝕。
北野屋の女将さんも加わってくださり、島村さん、星野さん、中島さん
と一緒に、月がよく見える個室で晩餐。
欠け始めから元に戻るまで、すべてを見ながら
おいしく楽しい食事をいただいた。
明日はいよいよ、初めてのパワースポットへ……。