7時半を回っていた。
まずは蛹達のケースをちょっと見て
今日もまだ羽化はなさそうだと思い、朝ご飯。
後片付けを終えてベランダに出たら、あらあ、一頭が羽化!
一番早く蛹になった子だ。
あわてて昆虫ケースの蓋を開け、そっと手を差し込む。
蝶はすぐ、私の指にしがみついてきた。
ケースから出しても羽を開かない。
「大丈夫、大丈夫だから」と声をかけながら
山椒の木に移す。
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いつも不思議でならない。
蛹になってから一週間余り。
ぴくりとも動かなかったのに、
羽や胴体や細い脚や大きな目、触覚などが
ひそやかに、でも正確につくられていったのだ。
この小さな殻の中で!
なかなか羽化の瞬間には立ち会えないのだが
殻の背中が割れ、中からは羽を折りたたんだままの
蝶がそうっと出てくる。
大きさのまるで違うものが出てくるというのに
蛹の殻はまったく元のまま。
食草の葉を食べるだけで育った小さな青虫の中に
この神秘的なメタモルフォーゼを遂げるDNAや力が
どんなふうに組み込まれているのか。
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30分くらいたって、ようやく羽を開いた。
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ふたたび指に乗せ、空へと誘導。
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一号は無事に飛び立っていったが、
蛹はまだ3頭、待機している。
後に続くこの子たちも、少し大きくなった。
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