柔よく剛を制す
「やわらかく、みずみずしいものは生命あるもの、固く、こわばっているものは死んだもの」。秋田の医療と福祉を良くする会の会長であった中谷敏太郎医師はよくこんな話をしてくれた.
地震と人間が共存する、方法論こそ
「3.11東日本大震災や夏の集中豪雨の被害をくりかえさせるな!一刻もはやく防潮堤やダムをつくれ!」と声高に唱えるひとびとがいる。確かにしっかりとした防災は必要だ。問題は防ぎ方だ。防潮堤の高さは10m?、いやいや20m?、いやもっと30mだ?・・○○m?、幅は10km?20km?いやいや30km?これでは日本中を取り囲むコンクリートの壁ができるまで議論は果てしなく続いてしまうのではなかろうか。防潮堤は否定はしないし必要だ。しかし、一方で、私には、あの3.11の地震と大津波は、生きている地球の胎動、地震と人間が共存する、その方法論を見つけ出せ、まさにそのことを私たちに教えている気がしてならない。
「柔よく剛を制す」
地震も津波も確実に来る。これを前提にどのように生命や財産をまもるか。ラジオだったかTVだったか忘れたが、どこかで小耳に挟んだ。津波が来たときに入るカプセルを?作ったという。これで津波をやり過ごすというのだ。「柔よく剛を制す」お手本かもしれない。こんな視点での議論がもっともっと必要ではないだろうか。