陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

朝から魔法のことば

2008-08-11 | 自然・暮らし・天候・行事


週明けで、しかも夏休み前の中途半端な出勤日。日曜の夜から明日の準備がおろそかで不安にむかえたきょう、月曜日のこと。
朝出勤まえに、大家さんと出会いました。こんな朝早くにお会いするのはひさしぶり。
その大家さん、とてもすてきな魔法の言葉をくれました。

「あなた、最近きれいになったね」

先月、家賃を払いにいったときも言われたのですが、私のなかでは自分の容姿がさほど変わったとは思えません。でも、きちっとした夏物のYシャツをきてビジネスバッグに書類をかかえている(が、ややぶかっこうに膨れていたりする(笑))女をみて、彼女がそれを好ましいと思ったには違いない。そしてそれは私が長年望んでいた姿なのでした。自分でも好きな仕事をしているので、生き生きしていると感じます。

いつもは朝の苦手な私ですが、大家さんのすてきな言葉に後押しされて、きょうは充実した一日が過ごせました。
二班にわかれて休みをとっているせいか、もともと少人数の私の部署はがらがらです。静かな環境で仕事がさくさく進む。しかもきょうの制作物は、私の得意な一枚もの印刷物。過去に要領がわかっていたもので、楽しくつくれました。(といっても、半分は過去のデータの流用なんですけれどね(ずるい子))
この二日間でしあげなきゃいけない仕事のひとつが無事終了です。

女の人って、じつは男よりも女性からきれいって言われるほうがうれしいのではないでしょうか。男性だとなんだか下心があるように思えてしまう。また逆にひとが気にしている外見をあげつらって、自尊心を満たすようなこころない方もいます。
女性が、生き生きと輝いている女性から認められるような言葉を贈られたとき嬉しいのは、やはりおなじ性で気持ちがわかるからなのでしょう。これは、からだを鍛えている男性が同性に強そうだと褒められると嬉しいのとおんなじですね。

朝からうつうつな私を元気づけることばを、さらりといってのけた大家さんは、ほんとさすが。
そして、ほんとうの美人さんって、自分だけの容姿を勝ち誇るのではなく、他人の美点をほめ他人を美人にすることができるひとではないでしょうか。顔かたちが整っていても、何かにつけ、それを鼻にかけるひとの周囲には太鼓持ちしか寄ってきません。
(そういう私も人前ではしませんが、ブログではさんざんとるにたらない自慢話ばかりしてますけれどね(汗))

ていねいな言葉、教養のふかそうな文言を散りばめていても、人となりの卑しさって言葉の端々にあらわれてくるように思います。自分の美点とは他人によって認識されてこそはじめて成立するものです。他人を批判ばかりしていると、いつのまにか顔がゆがんでいることがあります。

大家さんは、世界を恨んで生きていた日々の私を知っていたので、そう言ってくれたのでしょう。
きょう、いただいた美人のこころがけ、忘れないようにしたいものです。
現実の世界において、血の繋がりはなくとも理解者がいてくれることは、私の人生において最大の幸せです。


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