陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

愛のバッテリー

2008-08-12 | フィギュアスケート・スポーツ
体力を猛烈にうばわれる時節ですが、今年の夏は世界のスポーツが熱いですね。
さきごろ、北島康介選手が史上初の平泳ぎ三連覇を達成したと報じられました。ヤワラちゃんは銅メダルでしたが、それでも子育てをしながら、いそがしい野球選手の妻をつとめながらの世界三位はたいしたものです。

スポーツの話題があまりすくないブログですが、ほんじつは我が国が涌いているあの競技、そう夏の恒例、高校野球です。
私は基本、野球が好きではないという旨をブログで申し上げました。(拙稿「球いろ空間」(〇八年三月二十六日付け)を参照)好きな番組がつぶされたり、放映時間がずれたりするからです。この日曜だって、いつも楽しみにしている日曜美術館が放映されないので、不満でした。 
また野球というのは、バッターにせよ、ピッチャーにせよ、球を投げ、そして受けとめる人間がいてこそ、はじめて成立するものです。誰かひとりがコントロールできるものではない。その点が不満で、だからこそ、私は水泳や格闘技など孤高のたたかいが好きなのです。
ですが、常時の番組を犠牲にしてまで高校野球を放送するのは、やはりそこに美しいドラマがあるからなのでしょう。 



今年の春の選抜大会で、アサヒコムがおもしろいエピソードを紹介していました。

題して「魔法のキス、ピンチ救う 智弁和歌山バッテリー(アサヒコム〇八年三月三十一日) 」
(なお、最近新聞社のニュースサイト記事は一週間程度で削除されますので、リンク切れがよく起こります。ニュースサイトの記事をまるごとコピーしているブログ様がいるのもそのせいなんですね。私もめんどうだからたまにコピーしたくなりますが、文章修行にならないので基本やりません(意地))


ピッチャーのおまじないのキスで、苦境のマウンドに立った投手が危機をのりこえたという話。『おおきく振りかぶって』みたいな漫画を愛読していそうな女子が聞けば喜びそうな逸話(笑)であるけれど。男どうしのキスだから気持ちわるいとか、そういう議論はさしおきまして。やはり、微笑ましい話ですよね。 
よくバッテリーは、夫婦に例えられるけれども、こうした身近な相手が困ったときに、プレッシャーを与えるような叱咤激励ではなく。その緊張をやわらげられるようなことって、どうすればいいのかしらと。おそらく、この少年ふたりは(ヘンな意味ではなくて)信頼しあっている仲なのだろう。そうでなければ、公式な場所ではずかしげもなく、キスを贈れやしない。 
できれば、マスコミや周囲が妙にはやし立てて、このふたり、あるいはチーム全体の士気がそがれないことを祈りたいものです。 
にしても、キスにもいろんな効用があるんですね。それは、いろんな愛があるということなのでしょう。 
さて、自分の唇からあたえたものは、ひとを楽しませているかどうか。内省してみる日々です。 
画像は、キスで意志のある我に「かえる」といったところです(笑) 


野球嫌いな私が、高校野球だけは看過できる理由の一つに、ポスターコンクールがあって高校生のすてきなデザインがみられるからでもあります。でも、あれって審査員が常態化しているのか、毎年、印象画ふうな荒いタッチのカラフルな人物像ばかり選ばれていますね。デザインっていううより、美大の入試にだされるような習作にちかいですね。きっと、審査員は日展系のふるくさいおっちゃんなのかな?
かといって、高校野球のポスターがいまはやりの萌えキャラみたいな絵柄になってもたいそうイヤですけれどね。

(〇八年四月一日覚え書きに加筆)


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