陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

毎日楽しみな新聞、ドコから読みますか?

2018-03-24 | 読書論・出版・本と雑誌の感想

スマホ中毒とかゲーム依存とか話題になりますけれど、人間はもともと、なにか情報性の高いものに依存しやすいのではないでしょうか。たとえば、ネットなんてものがなかった時代でも、新聞だけは毎日読んでいましたし。テレビで話題になった商品は爆買いされたなんてことは珍しくありませんでしたし。

金融機関やなじみの喫茶店によったら、必ず、そこにある新聞をチェックします。
自宅では読売新聞しか購読していないので、それ以外を。まず一番は日経新聞ですね。ネットでもチェックしていますが、やはり紙面のほうは重厚感があって読み応えあります。その次は、地元の新聞。読売などの全国紙にある地方欄は内容が薄いので、その部分をカバーできます。たとえば、最近、自治体別の国民健康保険料について報道がありましたが、地方新聞ですと、その地域のトップニュースですから、断然具体的に書いてありますよね。地元企業や団体の事件についてもしかり。朝日新聞は毛嫌いしていたのですが、最近、久々に手に取ってみると、毒気が薄らいで読みやすくなってきたように感じます。

新聞は毎朝かならず目を通しています。
毎朝届いていたら、ほっとする。なかったらとても淋しい。人生の大半を占める付き合いのある活字中毒者の必需品が新聞。時間がない時はどうしても見出しだけ、ざら見になります。それでも、わずかでも時間あれば手に取ります。読まないと、落ち着かないし、朝を迎えた気がしないからです。新聞というのは、読書を習慣化する入口ですよね。

ところで、皆さんは新聞をどの順序で読みますか?
第一面はトップニュースがあるから必然として。私はそのつぎは、読売の編集手帳。朝日でいえば天声人語欄。ここは新聞愛読者にとっての鉄板ですよね。簡潔にしてまとまった美文を読むと、心が落ち着きます。どの新聞紙にも第一面に新聞社の顔というべき有名コラムがあります。朝日は文章が際立っていましたが、読売はあまり嫌味がなくっていいですね。

その次に、私は裏から、つまりテレビ欄からめくります。
子どもの頃、いつもテレビ欄だけチェックするのが癖だったので。四コマ漫画も、お子様には定番ですね。地方民なので地元で電波が入らないUHF局のアニメなんかをチェックしては悔しがっていました。今でもテレビあまり見ない生活ですが、どんな映画が地上放映されているかとか、NHK局の教養番組とか、ワイドショーの見出しを覗きます。意外とテレビ欄は時事問題のまとめにもなっているので便利ですよね。ネットのニュース見出しをクリックすると時間をとられますから。

次に最終面からの事件欄。そして地域欄。ここのお悔やみ欄や天気欄、人物特集はわりと注視します。知り合いが載っている可能性もありえますので。スポーツ欄は大相撲かフィギュアスケートぐらいですね。普段は飛ばし見です。文化欄は時間があるときは読み込みますが、たいがいスルーです。特別面などに、たまにおもしろい紀行や季節もの特集や、対談やフォーラム記事があったりしますね。

特に目をつけているのは、生活面や教育欄。医療記事もありますね。この暮らしページには、読売ならば定番の「人生案内」があって、ここだけは欠かさずチェック。あの解説者さん、きょうも暴論飛ばしてるな、とか、世の中いろんな人がいますね、という安心感か。あとは読者の投稿欄。

国際面や経済面は見出しだけ拾って、興味があれば読み込みます。
最近よく言われることですが、全国有名新聞であっても共同通信配信記事を流用しているので、内容が似たり寄ったりになったりであるということ。昔に比べたら、国際面の中身が薄いんじゃないかな、という感じがしないでもなく。読者の関心が薄いから仕方ないのかも。ラジオやネットニュースなどでとくに話題になったものは注視するぐらいですかね。

最後の仕上げとして、第一面、第二面。自分の生活に影響する法律や政治の動き。社説はもちろん要チェック。このあたりは、最下部に書籍の広告もありますので、とにかくよく読み込む場所ですね。

逆に一番素通りするのは、株価欄。投資をやらないからです。それに囲碁と将棋も興味ないですし。数字の羅列を見ると、頭が痛くなりますから(笑)。

新聞には毎週定期的に載る特集があります。
私がとくに楽しみにしているのは、日曜日版。読書案内とか、読売ならば社会保障関係のとてもわかりやすい特集があります。水曜日ならば、読売の就活ONもわりと参考になりますね。別刷りもひそかな楽しみです。

以前は欠かさず読んでいた連載小説は、一回飛ばすとめんどうなので、もう追いかけるのはやめました。単行本になったら図書館で借りてみようかな程度ですね。新聞連載時から加筆修正されることもありえますから。宮部みゆきさんの『荒神』は朝日の連載時から毎日欠かさず読んでいましたが、図書館でも借りなおして読んだくらいでした。以前、おなじく朝日連載の川上弘美さんの小説(タイトルをうっかり失念)も面白かったので、時間があったら読み直してみたいですよね。

逆に、絶対にいま日々漏れなくチェックしているのは、記者や識者のコラム。
読売新聞でいえば、読者投稿欄あたりの「時代の証言者」がお気に入りです。ハズレの執筆者もいますが、ここ近年で面白かったのは、カシオの創業者四兄弟の苦難と、偽造データで起訴され逆転無罪になった厚生労働省事務次官・村木厚子さん担当回。当事者しかわからない生なましい空気感がよく伝わってくる文面でした。落語家とかミュージシャンの回はあまり面白くないですね。あくまで私の目線ですけど。それを目指している子や同業者が見たら、垂涎かもしれないですね。

読売では、たまに文楽や落語のお題目のわかりやすい解説記事があります。
NHKで落語ザ・ムービーという番組があって一時期見てましたけれど、日本にこんな伝統芸能があるのかと気づくこともあって、奥が深いですよね。

コラムといえば、新聞記者が著名入りで書く名物コラムがありますよね。
これについては、のちほど記事をあらためて語り明かすと致しましょう。

毎年年度末になると、新聞紙面リニューアルのお知らせが載りますよね。
担当者が人事異動になるからでしょうが。最近の傾向は読みやすくわかりやすく親しみやすい記事を目指しているのか、エンタメやグルメに関する特集が増えています。私はデジタル音痴なのでITに関するニュースが増えるのは大歓迎。ITニュースって、もちろん、ネットの方が優れているだろうと思いますが、情弱の私には新聞ぐらいの素人目にわかりやすい記事のほうがいいですね。成人年齢引き下げで消費者教育も必須になってきますから、マネーに関する記事も楽しみにしています。


読書の秋だからといって、本が好きだと思うなよ(目次)
本が売れないという叫びがある。しかし、本は買いたくないという抵抗勢力もある。
読者と著者とは、いつも平行線です。悲しいですね。


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