陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

夏を和らげるもの

2009-07-18 | 医療・健康・食品衛生・福祉

寝苦しい夜が続いている。寝所は陽あたりのよい場所にあるのだが、この夏ばかりは耐えられない。なのでクーラーのある部屋を、簡単な寝床にしている。

買い物に出かけたら、ジュエルマットなるものを売り出していた。座るとたしかにひんやりと冷たくて気持ちがいい。だが、値段が少々張るのと、冷蔵庫で冷やさねばならないので断念した。
その数日後、ニュースを観ていると、このジュエルマットが昨年より売上をのばすいっぽうで、消費者生活センターへの苦情が相次いでいるとのこと。効果が朝まで持続すると謳っているが、その実、一時間ほどしかもたないらしい。冷えている間はよいが、生ぬるいにゅるりとした液体マットが肌に当たるのはあまり気持ちがいいものではないだろう。

実はこのジュエルマットは、あんがい安く入手できる。
アイスなどを買うときにいただける手のひらサイズの保冷剤だ。うちではこれを捨てずに冷凍庫で凍らせている。ジュエルマットのように就寝中に全身を冷やさずともよいのでお気に入りだ。

以前に寝苦しい夜をすごす方法として、水の音を聞くことを紹介した。
風鈴などがそうだが、身元に涼しげな風を思わせるあの音は、夏には欠かせないものである。

が、いっぽう。
暑さを吹き飛ばすのは、逆に熱さではないだろうか。
冷たいジュースをがぶ飲みするよりも、夏には熱い緑茶を飲むほうがからだにいいという説もある。

そして、夏には暑さをみじんともせず、咲く花がある。夜空をいろどる花火。風もなく湿った空気もない、暑い日が花火には適しているように思う。そんなじっとりと蒸し暑い夜の厭わしさを、炎の散華は忘れさせてくれる。

もともとイタリアが発祥らしい花火は、江戸時代に日本に輸入されて普及した。いまでは欠かせない夏の風物詩となっていて、当地でも八月には恒例の花火大会が開かれる。
ところが、今年に入ってこの花火大会を中止する自治体があるという。
花火大会を開くにあたって募る企業からの協賛金が、不況のせいで集まりにくくなったためだ。

夏にはいらいらして頭がのぼせるためか、不幸な事故や犯罪が起こりやすい。
夏を涼しくするのは、気持ちを楽しくするイベントだと思うのに、それが削られてしまうのはいささか残念無念。


ところで、いつもうちのブログで秋にやってる「祭り」ですが、今年は夏から涼しくなるもの(?)でいく予定。
(また、寒いギャグ?)

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