陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

二次創作者の萌えが万国共通とは限らない

2024-11-03 | 二次創作論・オタクの位相

二次創作をされている皆さんにお伺いしたい。
二次創作していることを、公言していますか。

子供の頃、私には合作でアニメ雑誌にイラスト投稿し、好きなアニメについてアイドルを噂するように語り合う友だちがいました。でも、高校に入ってから受験ひと筋、大学に進学してからはほとんど視聴していません。しかし、ひとり暮らしをしたのがいけなかったのか、自由時間の多い生活では深夜アニメも見れますよね。今の二次創作の原点はそのあたりから。うわぁ、駄目な大人まっしぐらでした。

今でこそ、アニメは芸術的価値が高いもののごとく賞賛されまくっておりますが、1990年代から2000年当時は、所詮、低級サブカルチャーという扱い。今の若い子なら、平気でツイッターなんかで〇〇萌え!とかなんとか語れるのでしょうが、私なんてそもそもUHF局もない田舎出身だったので、周囲に語れることもなく、また進路が違った友だちは別のものにハマっていたらしく、誰も共有する人はいませんでした。それでできたのが、この濡れ落ち葉的なブログ。

大学生や社会人のヲタクには懐に余裕があれば、イベント参加や同人活動できますね。そこで同好の士の輪を広げる方もいるでしょう。でも、私はこうした活動に参加するのは恥ずかしいし、勇気がないので、できません。せいぜい、ブログで二次創作小説をちまちま発表するぐらい関の山。

しかも私の好きなジャンルは、熱狂的なファンがいそうなので、下手に身バレして発言を揚げ足とられたら怖い。ネット上で軽く見守ってあげるぐらいのほうが、お互いに傷つかずに済むのです。

ちょっとおかしな考えなのですが、二次創作を通して、現実界のひととあまりに親しくなりすぎると、自分の愛すべきキャラを裏切っているような気がするんですよね。いや、別に二次元と結婚したり、同棲したり、その介護をしたりなんてするわけがないのだけど、自分が好きなキャラクター以外に、友情とか、愛情とか、特別な思いを抱きすぎると辛いというか、単に人付き合いが面倒なだけなのでしょうけど。生身の人間の付き合いに投資をしないとどうなるか、なんてわかっていますけれど。

もちろん家族にも言っていません。稼業で付き合いのある人にも言うはずがない。
もし、私の身に何かあっても、このブログに残したものを家族も知人も全く知らない。私がネット上でなにを考え、なにを書いたか、おそらく私の顔を知る人間は知らないはず。ただ、かっこよく言えば、ネット上の無料で読めるコンテンツは、赤の他人に対してゆいいつ残せる精神的な遺産ではないか、と思うのです。おこがましい考えですけど。


(2018/05/27)

【二次創作者、この厄介なディレッタント(まとめ)】
趣味で二次創作をしている人間が書いた、よしなしごとの目次頁です。二次創作には旨みもあれば、毒もあるのですね…。


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