鹿児島へダイビング初訪問の2日目は錦江湾、薩摩半島と大隅半島の間に挟まれて、真ん中に桜島がある大きな内湾です。朝、鹿児島中央駅近くの滞在先ホテルに迎えに来てもらい、そのクルマのままフェリーで桜島に渡ります。鹿児島港から桜島港まで、フェリーの乗船時間は15分。あっという間に着いてしまいます。
乗船時間は15分ほどなので、車内で過ごす乗客も多いのでしょう。デッキや船室は空いています。
鹿児島港を出港すると、目の前にはもう桜島が見えています。
ダイビング1本目は、フェリーの桜島港からも程近い腰袴烏海岸で、公園の一角のビーチからエントリーします。対岸には目の前に大都会鹿児島市が間近に見えています。一緒に写っているのは、ダイビングショップに研修に来ているれいかさん。
公園内の遊歩道で器材を準備して背負ってから、水辺まではほんの30mくらいなのですが、溶岩のゴロタで足場が悪くて難儀します。水に入ってしまえば目指すポイントは目の前で、沖合は多少流れているように見えましたが波もなく穏やかな海中でした。ただし、内湾であることに加えて、最近数日の大雨もあって、透明度は5mほどで暗いです。前を泳ぐガイドさんのライトだけが頼りです。
水深10mくらいまで下りたら、もうアカオビハナダイのオスが群れていました。暗くて濁った海中はお世辞にも良いコンディションとは言えませんが、逆にこの暗さと視界の悪さゆえにアカオビハナダイの密集した群れに手が届くくらいまで接近出来るんです。オスたちはバリバリに婚姻色を出して乱舞しています。また、まるで入浴剤のような緑色の海の色も、錦江湾の海中景観の特徴です。
エントリー口に戻る途中では、トラフナマコが半身を垂直に持ち上げて放精していました。
エキジット後には、公園内の温泉足湯施設で休憩。一緒に写っているのはガイドのめいさんです。
ダイビング2本目は、桜島の南側に位置する避難港までクルマで10分ほど移動しました。ここは桜島噴火時の避難用に整備された岸壁で、普段は船の発着はありません。岸壁の一部に切り欠かれた階段を下りてエントリーし、梯子を掛けてエキジットします。
海中は一段と濁って透明度は3〜5m、水深5mより下はナイトダイブの様です。まずは水深5mの平坦な砂地で共生ハゼを探しました。特に目当ては俗称「サクランボウ」ともよばれるネジリンボウです。他所で見られるネジリンボウと比べて、白い部分の体色が茶褐色を帯びているのが特徴で、桜島の火山灰の影響と言われています。
さらにダテハゼも通常の1.5倍ほどもある大きな個体が目立ちます。