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東日本大震災(2/3)

2011-03-11 22:06:51 | country life

※ この記事は、震災後5カ月を経た8月13日に、その日起こった事の記憶を手繰りながら記したものです。

クルマのテレビでは、大地震の第一報と同時に、大津波警報を繰り返し伝えていました。

揺れが一段落収まったところで、クルマは出発フロア前の一般車レーン乗降場に停車し、社長は一応荷物を持ってチェックインカウンターへ行きました。ただ、この状況で飛行機が多少の遅れで出発できるのかどうか判らなかったので、私は引き続き乗降場所の端までクルマを移動して、そこでしばらく待機することにしました。程なくして社長は荷物を持ってクルマに戻って来ました。空港は閉鎖となり、今後の見通しは立たないとのことです。テレビでも引き続き、大きな余震への備えを繰り返し呼びかけていましたが、今いる場所は比較的丈夫そうな建造物だったので、照明器具や看板などの落下物にだけ気をつけて、しばらく車内で情報収集を続けることにしました。

家族の様子が心配になり、携帯で連絡を試みましたが、すでに発信規制が敷かれてまったく通話が繋がりません。SMSは送れますが、相手に届いているのかどうかが判りません。待機している間にも数回、震度3を超えるような大きな余震が2~3回来ました。社長の搭乗予定の飛行機は、まだ今後の見通しが立ちませんでしたが、遅れても出発することになれば乗って目的地に向かうこととし、欠航が決まったら東京へ戻るという方針で、もうしばらく状況の推移を見守ることにしました。テレビ報道でも、成田空港では建物内で一部小さな落下物程度があったものの、大きな被害は無いように伝えていました。しかし一時間ほどすると、ターミナルビルが閉鎖となり、すべての乗客と空港職員は空港駐車場広場へと避難誘導が始まりました。私たちは情報収集のためクルマから離れたくなかったので、最後まで車内で粘っていましたが、いよいよ警備員が最後まで残っている客がいないか見回りに来て、駐車場へ避難するよう指示されました。仕方なくターミナルビル前を離れて、クルマを空港出口へ向かう道端へ移動させました。

この頃には、今回の地震の被害が東北から関東まで広範囲に及ぶ大地震だったことが、テレビの報道を通じて理解できました。と同時に、常に頭の片隅にあった「東海地震」ではないことが判り、少しだけ安心しました。しかし、あと1時間銚子に留まっていたら、利根川にかかる橋や利根川沿いの道路は通行規制されて、足止めを食っていたかもしれません。それどころか、もう少し津波が大きかったら自分も飲み込まれていたかもしれません。しかし、この時点では大津波警報こそ流されていましたが、実際に宮城県から千葉県までの広範囲を襲った大津波の被害は、まったくと言ってよいほど報じられていませんでした。

西の空から黒い雨雲が覆ってきて、まもなくかなり激しい雷雨となりました。ターミナルビルの1階フロアだけ解放され、駐車場広場に避難していた旅客と職員は、雨を避けるためにこちらへ誘導されていました。幸い首都圏では大きな人的被害は報道されていませんでしたが、高速道路を含む交通機関はすべてストップしていることがわかり、事態の長期化を覚悟せざるを得なくなりました。空港では、接続する高速道路は閉鎖されているものの、成田市内と通じる一般道路は再開したようで、一部バスやタクシーが動き始めていました。いつまでも道端で停車しているわけにもいかないので、私たちはクルマを駐車場に入れました。自販機の飲料はまだ少し残っていましたが、まもなくすべて売り切れました。停電もなく、トイレも正常に使用できます。ターミナルビルでは飲料水、ビスケット、毛布の配布が始まっていましたが、駐車場にいた私たちはタイミングを失して入手できませんでした。

5時頃、自宅にいるはずの娘から携帯に電話が入りました。とにかく安否が心配だったのですが、まずは声を聞けて一安心。自宅にいて、被害はないことが判りました。妻はパートの仕事に出ていて、まだ連絡はとれません。娘からの電話は、地震のあと給湯機のガスが点かなくてシャワーを使えない、というものでした。何でも、出かける前にシャワーを浴びたかったようなのですが、本人はまだ震災の程度が理解出来ていないようでした。すべての交通機関が止まっていることと、引き続き大きな余震の心配があることを教え、外出は取りやめて自宅に留まるよう指示し、万一の際には一人ででも自宅近くの避難所へ行くよう指示しました。シャワーの方は、おそらくガスメータの地震センサーで遮断されていると考え、リセット方法を指示してやりました。


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