リアリティ

　先日、某国営放送で（受信料払いましょう）赤ちゃんの能力に関する内容の番組を観ました。　その内容は生まれて間もない赤ちゃんには、大人や月齢のいった子供には持っていない様々な能力を持っていることが最近の研究でわかってきたというものでした。たとえば生後3ヶ月くらいまでは床に両足を着けると原始歩行と呼ばれる歩く動作をします。その姿はまさに教科書で見た北京原人のような格好でした。これは人間が生まれながら歩くという能力を持って生まれてきた証拠だそうです。他にも言語認識する能力や人を識別する能力など大人よりも優れた能力をたくさん持って生まれてきていて、成長する過程で必要なものとそうでないものとを選択しているそうです。

　そんな実験やレポートのなかでももっとも興味があったのは月齢7ヶ月くらいの赤ちゃんの一人に中国人の女性がしゃべっているビデオを見せたあとで実際にビデオに出演していた女性と対面させ反応を調査しました。そしてもう一人の赤ちゃんには、ビデオを見せずにすぐに同じ中国人と対面し反応を調査しました。結果は驚くべきことに両者は全く同じで違いがなかったそうです。そして後日、もう一度ビデオを見て実際に対面したほうの赤ちゃんに再度、出演していた女性と対面させたところその反応の数値は前回の倍の数値となっていました。

　赤ちゃんはビデオを通じて事前に体験していてたことは何の役にも立っておらず、本当に面と向かって接したことだけが影響を与えていた。つまり我々人間は実体験でしか成長できないという証であると説明していました。飛躍しますが、どつかれないと痛みはわからないし、通信教育では空手の段はとれないし（岡八郎以外）、トレンディードラマ（死語）のうような恋愛はできないし、百回聞くＣＤよりも一回聞くライブやコンサートのほうが良いに決まっている（たまに期待はずれもありますが）などなど思いました。まさに百聞は一見にしかずであります。

　受信料を払っていないことを忘れてふとそんなことを思ってＴＶを見ていました。　この超リアリティのないパソコンのメディアのブログという変な世界でのたまってみました。