グリーフケア

家で死ぬって

不安ですよね

がん末期の利用者さん
緩和ケアを予約していたが
まだ（死ぬまでに）時間があるから一旦、家に帰ろう
都合悪ければ何時でも病院へ・・・と言う事で紹介された

家族から
ここだけの話・・・(病院には内緒）
あんまり苦しまんかったら家で（亡くなっても）いいんや・・・と話された

私は・・・じゃあ家でだろうと思った
病院と同じように麻薬も使える事だし
病院も家も同じなのだから・・・

本人が家を希望し家族も受け入れているのであれば
家族が安心できる環境さえ作れば
家で最期を迎えるだろう

希望なら毎日訪問に行くが
お金がかかる事なので回数は家族に任せると話した

当面、月から金まで毎日の希望

介入後・・・
アッと言う間に病状は進み家に帰って9日間で亡くなった
途中、医師は病院へ・・・と何度か言われたが
本人はそんな事言うな・・・という事で
家で亡くなられたのだが
亡くなる前日は看護師の介助で入浴をされ
午後には車いすで散歩・・・
丁度、桜が満開でとても良かったと話しておられた
亡くなる当日
午前中の看護師の報告で午後にも訪問した
おそらく今日だろう・・・
数時間後かもしれない・・・と思った

だけど
本人は病院へは行きたがらず娘の事を聞く
娘さんは遠方
娘さんが来るまで持たせれるか・・・
取りあえず出来るだけの事はしよう

酸素の機械の業者さんには大変申し訳ない事なのだが
2日ほど前に酸素の機械を入れたばかりなのに
酸素の機械を大きいものに変えて、マスク持ってきて・・・と
お願いした（一応私的にはお願いのつもり）

必ず医師の指示は・・・と聞かれるが
違反なのだが、そんな悠長な事は行っておれないのである
医師には事後承諾するから・・・急いで・・と
一応、お願いだけど・・・怖かったかな

私と係ると緊急的な事が多い
偉い人はアセスメントの不足と言うだろうけれど
人の命はアセスメント通りにはいかない
娘さんは遠方から駆けつけ最期に間に合ったそうだ


1ヶ月して妻を見舞う

本人が無くなる前日に桜を見れた事が
良かった良かったとノートに書いていた
私も良かった・・・
息を引き取った後、朝まで夫の布団に入って二人で寝たんですよ
病院で死んでいたら、そんな事、出来ないでしょと清々しく話された


ジョジョの利用者さんは
グリーフケアに伺うと
本当に、とても素敵な言葉をくださる

グリーフワークがすっかり出来ているのだ