悲しいけれど２

ある土曜日

事務所に顔を出す人がいた

なんの予告もなく近くの人が時々相談に見えるけれど・・・
今日も・・・直ぐ近くの人だった。歩いて行ける人
今回もガン末期の人の相談だった

今、入院しているんだけど・・・本人が家に帰りたいって言うんだ

その病院はサコジュウもあり、いわゆる家に帰るのが不安な人は
病院を退院しなければならなくなっても家に帰る必要はないのだけれど
死期の近い人は「家に帰りたい」って言うもんだと私も思う


で・・・家族は訪問してくれるかって相談
不安げに尋ねる

わかったよって言うと
「土曜とか日曜は・・・」と心配そうに聞く
私は
大丈夫だよって答えた

その人は
「ここが（ジョジョ）あってよかった―」って言うんだよ

そうでしょう・・・悲しくないですか
家に帰りたい最愛の人
家に帰りたい・・・希望をかなえたい・・・だけど
不安だよね、心配だよね
土日祝日・・・世の中の人は普通休むからさ
家に連れてきたくても考えるんだよ

なんとかしてほしい・・・

悲しいけれど

働き方改革で

他のステーションから土日の仕事してくれるところないけ・・・と
そうです
働き方改革は在宅を進める方針とは真逆です
在宅は365日休みなく必要なんです
でも・・・
働く人がいないのに・・・働き方改革で
土日休みの職場なら・・・働く人も集まるのかな
右往左往している在宅の現場



ガン末期の人が緩和ケアの入院を進められました
でも出来る限り在宅で過ごしたいと言う人なので
私は土日も含む連日の輸液を希望しました
本来なら業者から土日は希望しないでしょう
土日働く人いないのですから

でもなんだか違うんです
土日も行くっていうと

そうやろう。迷惑だから入院してもらえば良いがいぜ・・・と

土日は祝日料金がいるんですけれども
今、死にそうな人にそんなこと言えませんから
私は祝日料金を頂かなくても行くって言ったら
また・・・
そうやろう。迷惑やろう

中々わかってもらえない

それでも・・・
私は迷惑ではない
家で死にたいのなら家で死なせてあげればいいじゃない
一人暮らしだからってダメじゃない
本人の想いをかなえたいから
（私が）行くから土日は祝日料金もらわなくてよいから・・・って言ったら
ハイハイ、ジョジョさんの想いは良くわかりましたと

国は在宅での死を推奨しているけれど
私も・・・それが自然の形だと思うけれど

想いだけでする・・・私の看護は古くて続かないかもしれません
なんだか・・・悲しくなりました