それにしても、6カ国の先頭に立って手を振りあげながら、いったい日本の誤算はなんなのだろうか。外交ベタというしかない日本外交の未熟さなのだろう。これまでのところを総括してみれば、ひとつは「日米同盟の過信」。アメリカは口で言うほど北朝鮮のミサイル問題には熱心ではない、ということだ。本命は核だろう。
ふたつめは、靖国参拝がもたらしてきた日本外交当局に対する不信感。とくに中国、韓国外交当局は、日本が先頭に立って制裁決議を、と叫べば叫ぶほど、距離を置き始めた。
3つ目は官房長官や防衛庁長官の「敵基地攻撃」発言。明らかに専守防衛や憲法上からみても不可能なのに、感情の赴くままにしゃべってしまう軽さ。軽さは不信感を生み出す。なんだかんだいっても、日本は結局そういう意図だったのか、と思われるに決まっているのに、そこに思いが至らない未熟さだ。
ということで、もちろん制裁決議に対する安保理での結果はわからない。しかし、孤立するのは北朝鮮ではなく、日本だった、ということにならないことだけは望みたい。もっと成熟した外交手法を考えるべきだ。どうも日本はこの5年で、物事を本質から考えることをしなくなってしまった。「軽く」なってしまった。
いったい誰のせい?
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