今日は今年度4回目の表現ワークショップ。
最初の2回は表現ゲームで遊び、新しい仲間たちに慣れてもらいながら心と体をやわらかく。
3回目は落語の「じゅげむ」を踊りなが覚えたり、5年生以上は谷川俊太郎さんの詩で遊んだり、短いドラマをつくったりしした。
遊びながらすると、こどもたちは驚くようなパワーを発揮する。
「じゅげむ」も楽しかったようで、こどもたちはあの長いじゅげむをべらべらと大きな声で唱えながら帰っていってくれた。
4回目の今回は…
2年生から4年生のグループは「たこあげ」をした。
表現ワークショップなので、もちろん、本物のたこあげではない。たこもあげるのもどちらも人間である。
相手に動きを伝え、相手の動きを感じてう動くことは、芝居はもちろん、人間関係の基本となる大切なこと。
むずかしいことはさておき、みんな楽しいと言いつつ、空高く上がってくれた。{

慣れてきたところで、たこを吸い寄せる悪役をつくり、次々とたこたちがさらわれていくことに。
これはけっこうスリルがあって、楽しい。最初は怖がり、悪役を嫌がっていたこどもたちも、最後は進んでしたがるように…
やがて、「海の中のさかなといそぎんちゃく」でしてみたいという提案が子供たちから出る。
うーん

発想豊かだな~

いいぞいいぞ。
海の中の物語、たいそう楽しかったようで、魚になったりイソギンチャクになったりして、何度もしたがり、物語りも膨らんでいった。
その後は「転校生といたずらっこ」体験ということで、転校生とそれを迎えるクラスの短いドラマを創った。
転校生になって自分の紹介をしたり、どのクラスにも一人はいる騒がしくて落ち着きのない子を演じてみる。セリフは各グループにまかせる。
最初はいたずらっこなんて…と言っていたこどもたちも、最後には「いたずらっこって意外と面白かった」と感想を言ってくれた。
ちなみに、5年生以上になると、いたずらっこの役は大人気。色んなわるそうぼうずを演じて見せてくれる。貧乏ゆすりしたり、足をブラブラしたり、ウロウロ教室をうろうろ歩き回ってみたり…
いつもお行儀よくて、優等生のこどもたち。そういうことを大手を振ってできるのですもん。そりゃあ、楽しいですよ。

私も役の人数が足りないときははりきって一緒に演じて思いっきり楽しんじゃいます。
2年生から4年生のグループが終わって、次なる5年生以上のグループの今日の最初のテーマは「歩く」。
最初はただ歩く。そこから空間を感じて人がどこかの空間に固まらないように気をつけながら歩く。
それができるようになってきたら、だんだん色々な気持ちを感じて歩く。
楽しい、悲しい、怒っている等…
大人向けのワークショップではしたことがあるが、こどもたちはどこまで感じて動いてくれるかなと思っていたが、最初は戸惑っていたこどもたちも、「友だちとけんかして、悲しい。明日不安だ」「好きな人から告白されてめちゃハッピー」
等、具体的なことを言うと、どんどん気持ちが入っていき、最後には驚くような表情や動きを見せてくれるようになった。
それだけで、舞台になりそうで、感動した。
「歩く」と、小さい子たちの「たこあげ」「海の中」のワークショップのバックミュージックに山海塾の「ひよめき」という曲を流した。
淡々としているが、雨や水の音など、どこか深い海の底にいるような感覚が不思議で、しかもおしつけがましくなく、色々な気持ちが触発され、それが動きにつながり、実によかった。すごい曲だなと改めて実感した。
「歩く」の後は、短いドラマづくり。
役と短いすじだけ決めておいて、色々な役になってもらう。
各グループにセリフは任せる。説明的なセリフにならないよう、状況設定が難しいが、今回はうまくいったと思う。
恥ずかしがりやだったこどもたちが、どんどん色々な表情を見せて、たくさんの面白い発想を提案してくれるようになってきた。
声が大きいとか セリフがうまく言えるとか 発音がいいとか
それも大切だけど
豊かな心と表現力や創造性に結びついていくようなワークショップとなることを願いつつ、次回からもこどもたちと楽しみながらがんばっていきたい。