日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

『巨泉・人生の選択』(講談社、大橋巨泉著)を読んで

2011年04月20日 13時00分37秒 | 日本事情

巨泉・人生の選択』(講談社、大橋巨泉著)という自伝を読んだ。

このブログを読まれている方は、大橋巨泉という人物をご存じだろうか。

テレビの司会者として人気絶頂の中、56歳でテレビ界から引退したのは、1990年のことであり、もうあれから21年の月日が経とうとしている。

従って、彼の番組を見て覚えているためには、少なくとも30歳を超えている必要があるだろう。

僕自身が見ていたのも「世界まるごとHOWマッチ」や「巨泉のこんなモノいらない」など彼のテレビタレントとしての晩年の番組であり、出世作である「11PM」という番組に出演していた大橋巨泉を生では見ていないのだ。

だから、この自伝を読んで、大橋巨泉という人物がどれほど成功し、どれだけマルチなタレントを発揮して、日本の高度経済成長期において活躍したかを初めて知った。

成功している人の著書を読んでいると、その中に必ず共通項を見つける。それは何か好きな事に打ち込み、徹底的にやっているということである。

彼の場合、最初はジャズにはまり、その評論家としてキャリアを開始し、英語の堪能があったことから翻訳、作詞、さらにはラジオ、テレビへと活動の場をどんどん広げていった。

そして、麻雀、将棋、競馬、ゴルフ、釣り、旅行など、その多趣味ぶりをいかんなく仕事につなげるとともに、テレビ界引退後は世界各国に展開したお土産屋さんで実業家としても成功を収める。

「好きこそものの上手なれ」とよく言うが、まさにそれを文字通り実践した人と言えるだろう。

また、彼はバブル絶頂期の日本では珍しかった早期セミリタイアを実行したパイオニア的存在の人であるが、彼は著書の中で「アメリカではなるべく早くリタイアできた人こそ、みんなから尊敬される。仕事はあくまでもリタイア後に自分ができるための手段に過ぎない」と、その早期セミリタイアの理由を述べている。

また、彼は好きに生きるための優先順位を挙げている。1.健康、2.妻(良きパートナー)、3.複数の趣味、4.財政的裏付けを挙げ、その実現のための具体的なアドバイスを本書で綴っている。

テレビで見る大橋巨泉の自信過剰な物言いに僕は反感を覚えるが、彼が述べている事は実に的を得ているなあと感心する。

そして、彼が主張していることは驚くことに、僕の座右の書である「ユダヤ人大富豪の教え」に書かれている内容と酷似している。詰まるところ、成功者のメンタリティー・教えというのは一致していることを示していると言えるだろう。

大橋巨泉は早稲田大学を中退している。タモリも同じ。ホリエモンも東大中退。ビル・ゲイツもハーバード大を中退。成功者は大学なんて卒業していないのである。

世界の大富豪の半分以上は大学を卒業していないそうだ。でも、彼らに共通しているのは、好きなことをして、しかも才能があり、努力を惜しまずに、運を味方につけた人達である。

この間紹介した漫画バクマンでも、漫画家として成功するには、「うぬぼれ、努力、運」の3つが必要であると説かれていた。

 僕も何とか好きなことを見つけ、成功出来たらなと思う。大橋巨泉が提言する優先順位の項目を尊重しながら。。。

 

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