今日、アパートを買った建築業者に赴き、公証役場から派遣された社員の方の指導の下、不動産の登記手続きを行った。
これで晴れて、不動産購入の全手続きが終了となる。
どういうことか説明する。
もちろん僕と建築業者の間に売買契約が成立しているため、アパートは購入した約2年前から僕の不動産である。ただ、公証役場には建築業者名義で登録されており、その登記簿上の名義の書き換え手続きが必要だったのである。
その点に関して建築業者に詳しく聞いた所、今のアパートに住み続ける上で、この登記手続きをしなくても全く問題はないと言う。ただ、もしその建築業者が倒産した場合などは、そのアパートが僕の所有物であることを証明するのに、弁護士を雇ったりする必要が出てきたり、手続きが面倒臭くなると言う。
従って、こういった公式手続きは早めにしておいた方がいいことは言うまでもない。また、将来アパートを第3者に売りたい場合も、買い手も問題がない物件を購入したいことから、登記続きを済ませておく必要もある。
先月、不動産取得税(ITBI)を支払った。これは不動産を購入した際に、不動産の購入者が支払うべき町税である。その税率は、町によって違うのだが、一般的には3%から3.5%程度だそうである。
そして、この税金は市役所がその不動産に対して見積もった評価額に対して掛けられる。つまり、実際に建築業者に支払った金額に対して3%ではない。だから、実際に支払った価格より高い額の場合も低い額の場合もありうるという訳である。
僕はこの不動産取得税を1年以上今まで支払わずにきた。なぜなら、この税金も購入後にすぐ支払う必要がないし、かなり高額であるからである。ただ、いつか支払わなければならない。インフレによりアパートの市場評価価格が上がれば、市役所による評価額も上がるため、税金の総額自体も増える。従って、払える経済状況にあれば早めに払うにこしたことはないのだ。
そんな経緯もあって、ようやく先月不動産取得税を支払い、今回の登記手続きに臨んだ訳だが、当然のことながらこの手続きにもお金がかかる。その金額は不動産の評価額の約1%から1.5%である。
つまり、ブラジルで不動産を購入する際は、4%から5.5%の税金がかかることを見越した上で購入する必要がある。
因みに、日本にもこの制度は存在する。日本の不動産取得税は都道府県税で、現在は特例で4%から3%に引き下げられているそうだ。
ともかく、これで不動産の手続きはすべて完了した。もし、日本に帰国する場合には、アパートを売却する事もできれば、人に賃貸する事も可能である。
以前、50歳になった時に、日本に帰国する計画を書いたが、今後ブラジルのレアルの価値がさらに高まり、日本の円の価値がかなり下がれば、ブラジルのアパートの家賃を主な収入源として日本で暮らす事も可能かなとも思える。
日本が世界に誇るべきいい点は、利便性であり、食事のおいしさ・バリエーションだと思う。また、治安の良さは、まさにお金では買えない安心感を生活する上で与えてくれる。
この先、日本社会がどうなっていくかは分からない。しかし、今後、日本は超高齢化社会に突入することは確実であり、その国家財政状況から老人には生きにくい社会になる可能性は非常に高い。従って、実際に日本に帰るだけの価値があるかは予測がつかない。
ただ、どちらにしろ選択肢を多く持っておくことは必要なのかなと思う。