デスクワークは要注意? ツラい便秘の原因
からだのなかにある老廃物の75%は、腸にたまっている、と言われていますから、便秘って、本当はコワい病気なんですね。 デスクワークは要注意?
ツラい便秘の原因
●デスクワークの方は、とくに気をつけてください。 便秘はいわば、職業病です。1日中、座りっぱなしの方は、便秘になりやすいのです。 腸のなかでは便(老廃物)を押しだしていく、ぜん動運動がおこなわれています。 しかし、座りっぱなしの姿勢が長くつづくと、その腸に負担がかかって、ぜん動運動がうまく働かず、便を押しだすチカラが弱くなってしまいます。
●さらに、あまり動かないことから、腹筋や背筋、脚の筋肉が衰えて、ますます便が押しだせなくなり、便秘体質になってしまうのです。 また、自律神経からも影響を受けていますから、過度なストレスも便秘の原因になると言われています。 市販薬を服用したり、ツボを刺激したり、お茶やオリーブオイルで便秘解消をためしてみたり。 いろんな方法をためされているとは思いますが、
●今回は便秘解消につながるストレッチをお伝えします。 運動不足の解消にもなる、今回のストレッチで、しつこい便秘にサヨナラしましょう。 腸が活発にうごく。便秘解消のカギをにぎる筋肉
●ポイントは、腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉に刺激を与えることです。この腸腰筋が便秘解消のカギをにぎっています。 では、腸腰筋はどこにある筋肉なのでしょうか。 イスに座って、右足を上にあげてみてください。太ももをまっすぐ上にあげるイメージです。それではつぎに、膝を下に押さえつけながら、太ももをあげてみてください。 その状態で、お腹をさわってみましょう。腹筋の横ぐらいですね。 腹筋とはまたべつの筋肉が張っているかと思います。それが、腸腰筋です。骨盤(こつばん)と大腿骨(だいたいこつ)をつないで、姿勢を正すのが役割です。 この筋肉って、陸上選手がもっと速く走るために鍛える筋肉でもあるんですね。
●腸腰筋に刺激を与えると、腸のぜん動運動が活発になって、便秘の解消につなげることができます。 じつはこの腸腰筋の衰え、硬化がもっとも便秘に影響しているのです。 腸腰筋が衰えると、その上にのっかっている内臓を支えられなくなります。内臓が落ちてきてしまうんですね。すると、腸はその下がってきた内臓に圧迫されて、やがてツラい便秘を引き起こしてしまうのです。便秘と腸腰筋は密接にかかわっています。
便秘解消に効果のある簡単ストレッチ
今回は、そんな腸腰筋をしっかりとほぐして、バッチリ刺激を与えるストレッチをご紹介します。
寝るまえにおこなうと、眠っているあいだの腸のぜん動運動も促進してくれます。しかもうれしいことに、キュッとしたお尻の引きしめや、もも裏の引きしめにも、期待ができるんですね。
1、 まず、腰に手をあてながら、足を前後にひらきます。 そして、前の足は膝を立てて、うしろの足は膝を床につけてください。 その姿勢から、腰を前に突きだすようにして、上半身を落としていきます。ゆっくりと時間をかけて、30秒伸ばしてください。
2、このとき、うしろの足のほうにある腸腰筋がググッと伸ばされています。 30秒しっかりと伸ばしたら、今度は足を変えてやってみましょう。
※ポイントは、腰を反らさないようにすることです。 このストレッチは、便秘解消にかぎらず、健康のための運動不足解消にもしっかりと役立ちます。 もちろん、エレベーターを使わず、階段を使ったり、少しはや歩きで歩いたりすると、さらに腸腰筋が刺激されます。
●長時間のデスクワークがつづいているときは、ちょっとイスからはなれて、このストレッチをやってみてください。便秘を解消して、かるいからだを手に入れましょう。 ただし、便秘のなかには、腸の疾患などもありますから、あまりにもツラい場合は一度、病院に行かれてください。