田中芳樹著【アルスラーン戦記】が12月15日、16巻が発売。
これで完結となりました。
長かった。本当に完結するのかとヒヤヒヤしました。
私などが書評など出来ないので、感想文になっちゃいますが完結記念に何か書いておこうかな。
前半1巻~7巻は、王子アルスラーンが異教徒により国と父国王を奪われた自国パルスを奪還し、パルス国王として即位するまでの仲間集めと成長物語。
アルスラーンは本当はパルス国王アンドラゴラスと王妃タハミーネの実子ではなく、パルス王家の血をひいていない名もなき騎士の子だった。
タハミーネは女児を産んだが、産褥が悪く以後子供を産めない身体となる。
王女は王になれないため、タハミーネを深く愛している国王アンドラゴラスは王妃の身分を守ろうと実子を捨て(なんでよ?法律変えたらいいのに)、市井に産まれたアルスラーンを城に引取り正式に王太子とする。すべての真相を知るのは国王と王妃、腹心のヴァフリーズの3人のみ。
14歳になった王太子アルスラーンはアトロパテネの野で初陣を飾る。
金色の甲冑も眩しい少年の晴れの舞台は霧のたちこめる中、かって王宮の火事の中死んだとされていたアンドラゴラス王の兄の息子のヒルメス王子の登場により血色に染まり、パルス軍は惨敗してしまった。
ヒルメス王子は火事で焼けた顔半分を隠すために銀色の仮面を被り、異教徒の敵国ルシタニアをパルスに引き込み、更にパルスを混乱させたいパルスの魔導師と取引し、昔火事を起こし自分を殺そうとしたアンドラゴラス王と息子アルスラーン王子(直接関係ないけど、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いからか?)に復讐するために帰ってきたのだった。
物語はここから始まる。
国王はルシタニア軍に囚われ、王都エクバターナも占領されてアルスラーンは帰る場所も失った。
ただ一人従うのは【戦士の中の戦士】の異名を持つ黒衣の騎士ダリューンのみ。
そして、アルスラーンの中に名君の素質を感じたダリューンの悪友で、パルスを含む周辺諸国一の知略の持ち主ナルサスが仲間になり、ダリューンの武勇とナルサスの知恵、二人が両翼としてアルスラーンを支えていく。
ナルサスの従者エラム、謎の吟遊詩人ギーブ、絶世の美女で女神官ファランギースの5人がアルスラーンが最初に手に入れた最も信頼する仲間。
後にアルスラーンは5人を含めた十六翼将と呼ばれる名将たちを従えることになる。
色々あって、昔、パルスに恐怖で千年間君臨した両肩に蛇を生やした怪物である蛇王ザッハークを倒し、封印したパルスの英雄王カイ.ホスローの愛剣であり太陽の欠片で鍛えたと言われる宝剣ルクナバードを(カイ.ホスローの霊に認められたらしい)アルスラーンは手に入れ、ルシタニア軍、ヒルメス王子、そして正統なパルス国王アンドラゴラス(偶然による事故死)からパルスを奪還したアルスラーンが15歳で国王として即位。ここまでで7巻。
もういっそここで終わっていたら良かったと思うんですよ。
ここからは、著者自身が騎士物語の最後は全滅に近いとずっと宣言しているから、その通りになるんだろうなと想像できます。
アルスラーンは奴隷を解放して自由民にして、まだ全員集まっていない十六翼将も次々集まって、復活した蛇王ザッハークも倒して真の解放王として後世に名を残す。
解放王アルスラーンの側には十六翼将の活躍が星のように輝いていた…
ザッハークとの戦いでアルスラーンは相打ちかなぁとか、ダリューンと協力するとか?
アルスラーンのことを後世に語るため吟遊詩人のギーブか1番年下のエラムが銀英伝のユリアン的な立場で生き残るかなぁ。
ナルサスとダリューンのどちらが先にいなくなる?
など、それはそれは友人や夫と想像しながら語ってました。
アルスラーンが早逝することは途中でこんな詩があったのでわかっていました。↓
天翔ける大鷹のごとく飛び去りしか、我が国王(シャーオ)よ
きしみゆく車輪のごとく駆け去りしか、我が国王(シャーオ)よ
吹き渡る北風のごとく過ぎ去りしか、我が国王(シャーオ)よ
泡立つ大河のごとく流れ去りしか、我が国王(シャーオ)よ
君が生に集いし、我ら騎馬の民
君が死に散じし、我ら悲哀の民
パルスの空、パルスの野、パルスの水
ことごとく君がために色を失う
国民(くにたみ)を支配するがあらずして
国民(くにたみ)に奉仕せしただ一人の王よ
王者の責務に身命を捧げたる君よ
解放王の名、君が為にあり
剣と矢と勇気によりて馬上にパルスの敵を打ち倒し君よ
国王を助けたる友ありき、十六翼将の名を永く伝えん
君が愛馬に養いたる牧場よ
君がくぐりし城門、王宮の庭よ
君が沐浴せし泉、憩いたる樹陰よ
なべてこの世に残りし君が影なり
おお、解放王アルスラーン!
君が名は星となりて天上に輝くなり
惜しむべき古き草原をなど棄つるや、我が国王(シャーオ)よ
これでアルスラーンが長寿なんてありえないですよ。
それぞれの贔屓のキャラもそのキャラに相応しい死が描かれると信じていたんですよ。
それがあやしくなってきたのは、第二部12巻あたりでしょうか。
とりあえずここで感想文①をしめます。
読んでくださりありがとうございます。
これで完結となりました。
長かった。本当に完結するのかとヒヤヒヤしました。
私などが書評など出来ないので、感想文になっちゃいますが完結記念に何か書いておこうかな。
前半1巻~7巻は、王子アルスラーンが異教徒により国と父国王を奪われた自国パルスを奪還し、パルス国王として即位するまでの仲間集めと成長物語。
アルスラーンは本当はパルス国王アンドラゴラスと王妃タハミーネの実子ではなく、パルス王家の血をひいていない名もなき騎士の子だった。
タハミーネは女児を産んだが、産褥が悪く以後子供を産めない身体となる。
王女は王になれないため、タハミーネを深く愛している国王アンドラゴラスは王妃の身分を守ろうと実子を捨て(なんでよ?法律変えたらいいのに)、市井に産まれたアルスラーンを城に引取り正式に王太子とする。すべての真相を知るのは国王と王妃、腹心のヴァフリーズの3人のみ。
14歳になった王太子アルスラーンはアトロパテネの野で初陣を飾る。
金色の甲冑も眩しい少年の晴れの舞台は霧のたちこめる中、かって王宮の火事の中死んだとされていたアンドラゴラス王の兄の息子のヒルメス王子の登場により血色に染まり、パルス軍は惨敗してしまった。
ヒルメス王子は火事で焼けた顔半分を隠すために銀色の仮面を被り、異教徒の敵国ルシタニアをパルスに引き込み、更にパルスを混乱させたいパルスの魔導師と取引し、昔火事を起こし自分を殺そうとしたアンドラゴラス王と息子アルスラーン王子(直接関係ないけど、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いからか?)に復讐するために帰ってきたのだった。
物語はここから始まる。
国王はルシタニア軍に囚われ、王都エクバターナも占領されてアルスラーンは帰る場所も失った。
ただ一人従うのは【戦士の中の戦士】の異名を持つ黒衣の騎士ダリューンのみ。
そして、アルスラーンの中に名君の素質を感じたダリューンの悪友で、パルスを含む周辺諸国一の知略の持ち主ナルサスが仲間になり、ダリューンの武勇とナルサスの知恵、二人が両翼としてアルスラーンを支えていく。
ナルサスの従者エラム、謎の吟遊詩人ギーブ、絶世の美女で女神官ファランギースの5人がアルスラーンが最初に手に入れた最も信頼する仲間。
後にアルスラーンは5人を含めた十六翼将と呼ばれる名将たちを従えることになる。
色々あって、昔、パルスに恐怖で千年間君臨した両肩に蛇を生やした怪物である蛇王ザッハークを倒し、封印したパルスの英雄王カイ.ホスローの愛剣であり太陽の欠片で鍛えたと言われる宝剣ルクナバードを(カイ.ホスローの霊に認められたらしい)アルスラーンは手に入れ、ルシタニア軍、ヒルメス王子、そして正統なパルス国王アンドラゴラス(偶然による事故死)からパルスを奪還したアルスラーンが15歳で国王として即位。ここまでで7巻。
もういっそここで終わっていたら良かったと思うんですよ。
ここからは、著者自身が騎士物語の最後は全滅に近いとずっと宣言しているから、その通りになるんだろうなと想像できます。
アルスラーンは奴隷を解放して自由民にして、まだ全員集まっていない十六翼将も次々集まって、復活した蛇王ザッハークも倒して真の解放王として後世に名を残す。
解放王アルスラーンの側には十六翼将の活躍が星のように輝いていた…
ザッハークとの戦いでアルスラーンは相打ちかなぁとか、ダリューンと協力するとか?
アルスラーンのことを後世に語るため吟遊詩人のギーブか1番年下のエラムが銀英伝のユリアン的な立場で生き残るかなぁ。
ナルサスとダリューンのどちらが先にいなくなる?
など、それはそれは友人や夫と想像しながら語ってました。
アルスラーンが早逝することは途中でこんな詩があったのでわかっていました。↓
天翔ける大鷹のごとく飛び去りしか、我が国王(シャーオ)よ
きしみゆく車輪のごとく駆け去りしか、我が国王(シャーオ)よ
吹き渡る北風のごとく過ぎ去りしか、我が国王(シャーオ)よ
泡立つ大河のごとく流れ去りしか、我が国王(シャーオ)よ
君が生に集いし、我ら騎馬の民
君が死に散じし、我ら悲哀の民
パルスの空、パルスの野、パルスの水
ことごとく君がために色を失う
国民(くにたみ)を支配するがあらずして
国民(くにたみ)に奉仕せしただ一人の王よ
王者の責務に身命を捧げたる君よ
解放王の名、君が為にあり
剣と矢と勇気によりて馬上にパルスの敵を打ち倒し君よ
国王を助けたる友ありき、十六翼将の名を永く伝えん
君が愛馬に養いたる牧場よ
君がくぐりし城門、王宮の庭よ
君が沐浴せし泉、憩いたる樹陰よ
なべてこの世に残りし君が影なり
おお、解放王アルスラーン!
君が名は星となりて天上に輝くなり
惜しむべき古き草原をなど棄つるや、我が国王(シャーオ)よ
これでアルスラーンが長寿なんてありえないですよ。
それぞれの贔屓のキャラもそのキャラに相応しい死が描かれると信じていたんですよ。
それがあやしくなってきたのは、第二部12巻あたりでしょうか。
とりあえずここで感想文①をしめます。
読んでくださりありがとうございます。