子貢 友を問う
「子貢 友を問う。子 曰(のたま)わく、忠告して之を善道〔導〕し、可(き)かれざれば則(すなわ)ち止(や)む。自ら辱(はずかし)めらるること毋(なか)れ、と。」
■その意味は?
子貢が友人との人間関係について尋ね、孔子(先生)が答えられた。
『〔友人が善なら問題はないのだが、もし悪に傾くならば〕まごころを尽して告げ、善いほうへと勧めよう。にもかかわらず、従わないときは、もうなにもするな。〔それ以上のことをして、かえって〕誤解され、恥をかいてはならない。』と。
(加地伸行全訳注「論語」より)
■感想
できることならば、何事においても、煩わしいことや苦しいことは避けて通りたいものではあるが、近年では、「百聞は一見に過ぎず…」という言葉ばかりが先行し、友人や両親などの忠告を軽視する傾向にある。いま一度、友人や両親の言葉というものを思い浮かべてみよう。