N国党は“政界の肥溜め” 立花孝志の典型的なテロリスト発想
日刊ゲンダイ 適菜収(作家) 公開日:2019/08/10
過去の悪霊がまた息を吹き返そうとしている。「NHKから国民を守る党」が参院選で1議席を取り、政党要件をクリア。これにより、連中は2019年分として5900万円の政党交付金を手に入れることになった。さらに所属議員が増えれば1人当たり約2430万円が上積みされる。
N国党は契約者だけがNHKを見られるようにする放送のスクランブル化を主張しているが、この手口も使い古されたものだ。私も含めて多くの国民はNHKのやり方に不満を持っている。こういうわかりやすい既得権益を叩くことで、社会に蔓延する不満、恨みつらみを吸収し拡大していく。平成の30年間はこの手の連中による「既得権を破壊することにより生まれる新しい利権」の収奪の繰り返しだった。
今回も薄汚い連中が集まってきた。国後島で大酒を飲み、「北方領土を戦争で奪い返すべきだ」「女を買いに行く」と騒いで日本維新の会を除名された衆院議員丸山穂高は、議員を辞めるどころか、歳費や文書通信交通費に加え、N国党から年間約2430万円を受け取ることになった。
構造改革利権屋の参院議員渡辺喜美も近寄ってきた。サラ金業者の団体、道路特定財源関連の団体、商品先物取引会社から献金を受け、化粧品大手DHC会長からは使途不明の大金が流れている。受信料の前に「8億円の熊手」の説明をしろ。
党首の立花孝志は秘書暴行問題で自民党を離党する可能性がある衆院議員石崎徹にも声をかけている。以前、私は橋下維新は「政界の蠅取り紙」と指摘したが、丸山も渡辺もその維新からさえ除名されている。N国党は「政界の肥溜め」といったところか。
立花は危険人物である。「法的には支払わなければいけないものを、あえて法律違反をしましょう。法律よりも守らなければいけないのが、道徳であり正義である――ということ。これは選挙前から言い続けておりますので」(「BuzzFeed=7月30日)
典型的なテロリストの発想だ。道徳観や正義感は人それぞれである。世の中には障害者を殺すことが正義だと考える植松聖のような人間もいる。正義や道徳はあくまでも法の下で追求しなければならない。それが法治国家の原則だ。
丸山は言う。「(私も)毒なんですが、立花代表も十分毒で、まぜて劇薬にして、変えなければいけない部分に突っ込む薬にしたい」
毒に毒をまぜても毒にしかならない。小学生でもわかる理屈だ。
【 所 感 】
ほんま、ボロカスでんな~(笑)
この適菜収とかいう作家さん、大阪維新が嫌いなまでは良いのですが、一般ブロガーである私でさえでも、ここまでボロカスには書きませんよ。
ですから、 "嫌いだからボロカスに何を言っても構わない" という風潮を蔓延させるようなことを、特に、日刊ゲンダイという週刊誌が煽っていることに一抹の不安をおぼえます。
最近は『表現の自由』をめぐり、あれこれ騒いでおるようですが、単に自由を弄んでいる奴らの言葉遊びでしかなく、 "正義" の押し付け合いというよりも、まさに "価値観の対立" といっていいのではないか、と。
とにもかくにも、NHKから国民を守る党に対するこういったマスメディアからの批判というのは、本気で既得権益打破を掲げる人々にとっては、まさに追い風といったところでしょうし、今後のマスメディア及びジャーナリズムがどのように変化していくのか、こういったところにも注目していきたいな、と思います。
最後に、この作家さんにひとこと…
権力に諂う番犬ごときの謂う "正義" など、糞喰らえの戯言に過ぎんやろ!(笑)
じゃりン子チエ 第3話より