論語を現代語訳してみました。
述而 第七
《原文》
子釣而不綱。弋不射宿。
《翻訳》
子〔し〕 釣〔ちょう〕して綱〔こう〕せず。弋〔よく〕して宿〔しゅく〕を射〔い〕ず。
《現代語訳》
〈あるお弟子さんが、次のように仰られました。〉
先師(=孔子)が、魚釣りをされるときは、竿一本で釣りをなさり、長縄での釣りは、決してなさいませんでした。
また、狩りをされるときは、弋〔いぐるみ〕を使い、飛んでいる鳥を狩るのみで、木の枝で安んじている鳥を狩ることはなさいませんでした。
《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。
※ 長縄とは、長い縄に釣り針をたくさん付け、川を横断して魚を釣るという仕掛け。
※ 弋とは、矢に糸を巻き付けておき、矢が鳥に当たると糸が解けて鳥の翼に糸が巻き付き、飛べなくなり、下に落ちる。そういう獲り方。
(長縄・弋共に加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より)
さて、釣り好きな私としては、自分なりの基本とする釣りスタイルがあります。それは、疑似餌(ルアーやジグなど)を使わない。釣り座と狙いものを決めたらひたすら待つ、という感じです。ですから基本、ほとんど動きません(笑)。下手をすれば何時間も座りっぱなしのときもあります。そのようなわけで釣りにいっても、ほとんどがボウズ(=釣果ゼロ)の日が多いですよ(笑)。
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考