味覚受容体研究の戸田氏に 第4回輝く女性研究者賞 科技機構
第4回「輝く女性研究者賞」を受賞した戸田安香明治大特任講師(中央)、科学技術振興機構理事長賞の杉原加織東京大講師(右)、活躍推進賞の東北大の大隅典子副学長=6日、東京都江東区の日本科学未来館
科学技術振興機構は6日、第4回「輝く女性研究者賞」を鳥類や霊長類の味覚受容体の進化を解明した明治大の戸田安香特任講師(39)に授与した。 デザイナーの故芦田淳氏の基金から副賞100万円も贈られた。
同機構理事長賞は細胞膜の脂質やバイオセンサーなどを研究する東京大の杉原加織講師(39)、活躍推進賞は女性教職員の積極的登用などに取り組む東北大に授与された。 戸田氏は日本科学未来館(東京都江東区)で開かれた表彰式で講演。鳥類は祖先が甘味受容体を失ったものの、半数以上がうま味受容体で糖類を感じ、霊長類は大型化して昆虫だけでなく植物の葉を食べるようになり、グルタミン酸をおいしく感じるようになったことを説明した。
戸田氏は食品大手キッコーマンの研究員を経験し、杉原氏は欧州での研究が長かった。選考委員の柳沢正史筑波大教授は「キャリアパスの多様性という意味でも(若手女性研究者の)ロールモデルになる」と評価した。