坂本龍一、12・11“ラストライブ”か…ピアノソロ世界同時配信「体力ない。最後になるかも」
2022年10月25日 4時0分スポーツ報知
# 芸能
12月11日にピアノソロコンサートを世界同時配信する坂本龍一
12月11日にピアノソロコンサートを世界同時配信する坂本龍一
音楽家の坂本龍一(70)が、12月11日にピアノソロコンサートを世界同時配信することが24日、分かった。「これが最後になるかもしれない」と“ラストライブ”を示唆している。
約半世紀にわたって世界的に活躍する坂本は、9月中旬に「日本で一番良いスタジオ」というNHK放送センターの509スタジオで1日に数曲ずつ収録。計60分間のパフォーマンスを完成させた坂本は、言った。
「ライブでコンサートをやりきる体力がない。この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」
1978年に細野晴臣、高橋幸宏との3人組ユニット「イエロー・マジック・オーケストラ」(YMO)でデビュー以降、「Tong Poo」や「ライディーン」など世界的ヒット曲を生み出し、世界各国を巡るワールドツアーを開催。ソロでも、83年の映画「戦場のメリークリスマス」で日本人初の英国アカデミー賞の作曲賞を受賞、88年に映画「ラストエンペラー」で米アカデミー作曲賞を受賞するなど世界的評価を高め、世界各地でライブを行ってきた。
だが、14年に中咽頭がんを患い、復帰まで約1年の闘病生活を送った。21年1月には直腸がんを公表し、同10、12月には両肺に転移したがん摘出手術を行った。今年3月に「東北ユースオーケストラ演奏会2022」で3年ぶりにステージ復帰し、新曲「いま時間が傾いて」を披露。今回のライブを「最後」と示唆したが、文芸誌「新潮」7月号で「敬愛するバッハやドビュッシーのように最後の瞬間まで音楽を作れたら」と明かしていた通り、作曲や創作活動は継続する。また今回の収録には、ニューヨークから映像制作チームが招集され、「映画」として発表される構想もある。