Heart Forest

日常生活の中でちいさな楽しみを探して行きます。

痛みのない復讐なんてない

2019-09-28 09:42:44 | 読書
おはようございます。

エルです。


さて、タイトルは読み終えた本から。
伊岡瞬『本性』

これは犯罪小説になるのかな。
登場人物ごとに章をたててあって読みやすい。

それでも大抵がどうしようもなく歪んでいて、不快感はある。

それらの人物に絡んでいくサトウミサキという女性。

彼女の正体だけがわからないまま物語が進んでいく。

いや、進むといっても
時系列に関してはこの著者の手法で
過去と現在が混沌としているのも面白いのだが。

だんだん伏線の回収が楽しみになって引き込まれていく。


鮮やかな印象を残すが正体不明のサトウミサキ。

したたかにみえる彼女の正体をだんだん知るのが怖くなっていく。

復讐ってなんだろう。

やられたらやり返す、なんていうのは
復讐とかいう御大層なものじゃなくて
只の仕返し。


永遠に失なわれて取り返しのつかないものは
手を尽くしても戻らない。
何をしようとも時間を巻き戻すことも、取り戻すことも出来ないのだ。


そこに哀しみがある。

そしてどうしようもない本性。


いじめの問題に
この本を解答として差し出されたら恐ろしい。






今日の良いこと・朝一番で頭痛。明日は天の予報なので天気痛か?いや、それは良いことじゃなくて、
部屋を暗くして寝ていられる休日に感謝なのです。






皆様に幸運を!