おはようございます。
エルです。
倉数茂『あがない』読了。
贖う(あがなう)は償う(つぐなう)混同されがちですが(私も同じかな?と思っていた)、
言葉のニュアンスだと、つぐなうより重い感じがします。
命を命で賠償するような。
ウィキペディアを見ると、宗教的な意味があるみたい。
つぐないが、誰かに与えた金銭的損失を補填する意味だとすれば
あがないは、より神からの怒りをなだめるために差し出すこと。
キリスト教の内容を必死に目で追ったのだけど掴みきれませんでした。
ご免なさい。
さて本作の主人公は作業場で働く鳶職の40代の男性。
読んでいくうちに、過去にクスリで家族も仕事も失った事がわかります。
でも薬物依存からの更正の話と断じるとそれは半分正解。
ラストはどうしてそこまで、という気持ちと
やはり人間は罪の重さに耐えかねる生き物なのかという気持ちが半々でした。
さらさら読める文章なのにこのテーマは出色だと思います。
お薦め。
今日の良いこと・昨夜は大雨特別警報が出されていたエル地方。
今朝は霧雨まで回復。このまま梅雨が明けてほしいです。
皆様に幸運を!