ゆずと日がな一日

桃の里から来た猫
来桃里との幸せな時間を綴ります

「ゆずと病気」について

2013-06-20 | ゆずと病気
5月末にゆずの病気について書き始め、10日ほどでまとめ終わりました。その後、何度となく読み返し、書き変えながら現在に至ります。

ゆずがFeLVのキャリアとわかって以降、ネットで病気の事を調べまくりました。獣医師の書いた報告書やブログを片っ端から読んだ結果は暗澹たるものでした。
ゆずのように母ネコからの垂直感染はほぼ100%助からない…感染直後に命を落とす仔も多く、ゆずのように育つ事が出来たとしても、なぜか2歳前後に発症し、去ってしまう…
(大きくなってからの感染は手の打ちようがあります。治療し、元気に生活しているネコさん達がたくさんいます)

ゆずと生活しながら、「あぁ、この仔は2歳になると死んでしまうのか…」と、何度も何度も考えました。
諦めたわけではありませんが、元気なゆずを見て、かわいいゆずを見て、家族と共に慈しみ、楽しく過ごしながらも心の何処かで「2歳まで…」という現実が、気持ちの悪い、鈍い光を放っていました。

ブログを書き始めてからは、何となく「ゆずが元気な可愛い姿を少しでも多く…」と考え、他愛もない事を記事にしては載せていました。発症後、少しの間元気が戻った時期も同様に、「ブログでゆずの元気な様子を書いているうちは大丈夫、ゆずは負けない…」と、根拠の無い、行く先も無い道を歩いていました。

ゆずの病気、3つに分けて書きました。
癲癇の発作を1つに、FeLVと貧血を2つにまとめてあります。
薬については様々な意見があると思います。両刃の剣という事はわかっていても使わざるを得ない状況…そんなことにならないのが1番ですが、もし、そうなったら医師との話し合いがとても重要です。
そして、自分でもしっかり調べておく事が重要です。
先生がはっきり云わない、あるいは云えない(家族の心情を思いやって)事も、ちゃんと自分で調べれば理解できます。
本当の事がわかると辛い気持ちが膨らむと云うのも事実ですが…

今はまだ発症直後の苦しそうなゆずを度々思い出します。
いつか、時間と共にそんな思いが遠のいて、楽しく過ごせた事だけを思いだせると良いな…と思います。
家族や友人を愛するのと同じように、ネコさんを愛する私としては、一歩踏み出して、自分に出来る事をやって行こうと思っています。

先生と、支えてくれた家族、励まして下さった皆さんに感謝をこめて
                         2013年6月20日 ゆずマム
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~FeLVと貧血・2~

2013-05-30 | ゆずと病気
ここではゆずの貧血を改善しようとした日々を書こうと思います
併せて、投薬についてもここで書きます

まず最初に、貧血を改善しようともがいていた私とゆずに、薬やサプリメントの事を教えて下さった方々に感謝を申し上げます
諦めそうになり、気持ちも折れていた私を励まして下さった方々に感謝を申し上げます
私たちだけではどうにもならなかった時に、優しく、力強く励ましていただき、ありがとうございました



ゆずの血液、4月1日以降、亡くなるまでの47日間に10回を越えて採血し検査しました
全部の数値を書いても意味がないので、普段の数値⇒発症直後⇒治療中の最低値⇒最期の検査数値を書いておきます

WBC…5000⇒4200⇒1200⇒14100(/ul)
RBC…900⇒557⇒317⇒546(10000/ul)
PLT…20.0⇒4.1⇒3.0⇒14.8(10000/ul)
Hb…13.0⇒8.6⇒4.6⇒9.3(g/dl)

治療の事、薬の事、日々変わった時期もあり、1週間単位で変わった時期もあり…
わかりにくくなってしまうので、日付を追って書きます

4月3日
先生とは電話でやり取りをし、病院へは行かずに過ごす
ゆずは元気がなく、カリカリは数粒しか食べない
利胆剤を飲ませる(ゴクミシン)
癲癇の発作を抑える薬を飲ませるのを中止

4月4日
ふらつきながらも動いている
カリカリはほんの数粒しか食べない
病院で診察を受け、今後についての説明を聞く
もしかしたら肝臓にリンパ腫があるかもしれないとのこと
6日金曜日に血液検査をして、肝臓の穿刺検査が出来るかどうか判断
出来るようなら翌土曜日に穿刺検査
それまでは利胆剤と抗生剤で対応することに…
水を飲まないのでシリンジで口に入れる
数回に分けてなんとか4ml飲ませる
夕方、鼻は黄色

4月5日
未明に発作をおこす
鼻の黄色が濃くなっていくようで、病院に連れて行く
血液検査の結果は、血液・肝臓共に悪化
TBILは5.8

穿刺検査による肝臓からの出血が怖いが、待てる状況ではない
検査強行、結果は肝臓にリンパ芽球がたくさん見られた
リンパ腫だ
お水を飲まないので皮下点滴(50ml)抗生剤を注射
ステロイドも注射

4月6日
食べない、飲まない、おしっこは茶色、暗がりに行きたがる、ふらつきは酷い、抱っこを嫌がる、体に触るのも嫌がる

抗がん剤使用
L-アスパラギナーゼ、ステロイド、抗生剤を注射
皮下点滴(50ml)ビタミン剤
夜になって少し食べ始めた

4月7日
薬 朝 利胆剤1錠、昼 抗生剤1錠とステロイド1と4分の1錠
食欲が戻り始めた

4月8日~10日
ステロイドを使用し始めて1週間、まるで食べなかったゆずの食欲が戻ったと思ったら、今度はステロイドの副作用でよく食べるように…
食べたいだけ食べさせてあげようと思った
薬は7日と同様
2日以降、体に触られるのを嫌がっていたが、一転してなでて欲しい様子

4月11日
何も問題がなければプロトコル1回目の抗がん剤の中で使い残した硫酸ビンクリスチン投与の日
血液検査の結果、状態が悪く見送り

ゆずの血液についての説明を受ける
状態が悪い原因として、
①抗がん剤による骨髄抑制
②猫白血病ウイルスが直接血液を攻撃している

①ならば改善の方法がある
ゆずの血液型を調べ、A型ならば先生の猫さんの血を輸血
②ならばアウト

①、②のどちらなのかを判断するには全身麻酔をかけ骨髄液を採取し、検査する
ゆずは耐えられないだろう…という先生の判断があり、私も同様に、それは望まなかった
薬は前日と同様に飲ませる

4月12日
血液型はA型だった
午後、輸血(全血輸血、50ml)
3時間ほどかけてゆっくり輸血する

これでゆずの血液が改善され、以降も自力で改善の兆しが見られれば、再び抗がん剤の治療を始める事になる
薬は前日同様に飲ませる

4月13日
ゆずの血液は輸血をしても改善されなかった
WBCは1200まで下がり、歩くのもふらふらな状態

先生の説明は比較的冷静に聞けた
 ナイタクセニ…

5日に投与したL-アスパラギナーゼは免疫抑制はおこし難いものだった事、今までの経緯を考えると、骨髄異形成症候群である事…やはりウイルスが血液に影響していた
今後はゆずの生活のクオリティを優先する

薬は朝ステロイド(プレドニゾロン)1と4分の1錠、利胆剤(ウルソ50)1錠、シクロスポリン25(免疫の薬)1錠
夜はステロイド1と4分の1錠、抗生剤(ビクタス10)1錠
この組み合わせで1週間頑張る事になった

先生からこれから起こるかもしれない症状についての説明があった
敗血症、多臓器不全の状態になることが考えられると…
もう時間は無いのか…苦しい思いだけはさせたくないと思った

4月14日
貧血は改善されないが、ゆずは元気になってきた
さらに朗報が…
ビタミンK2とステロイドの併用で骨髄異形成症候群の症状が改善されるとの事
ネットで片っ端から検索し、プリントアウトする

4月15日
先生にビタミンK2の事を相談
先生にも賛成していただき、取り寄せてもらう
元気になってきたゆず、家族が帰宅すると甘える仕草を見せるようになってきた

ビタミンK2は脂溶性のビタミンで消化が悪い
昼ごはんの15分くらい前にシリンジで飲ませる
体重1kgに対し、1mgか2mg投与とある
ゆずは3kgなので、間を取って1回に3mg
(ケイツーシロップ0.2%)

さらに貧血改善の薬、ペットチニックの情報も寄せられる
ゆずの白血球が改善されたら、ペットチニックも試してみようと思う

4月24日
WBCの値があがってきた
血小板も基準値内になるが、赤血球、血液の濃度が依然として低いまま…
しかも、肝臓値がじわっと悪化
総合的に見て、抗がん剤は使えない
13日からの薬、同様に飲ませる

4月29日・30日
ステロイドの影響で、食べても食べても満足できない様子
毎日体重測定、毎日検温
だいたい37.8度位の体温だが、時々38度を超える

悪化していた肝臓値、落ち着いてきた
しかし、赤血球と血液の濃度が上がって来ない
WBCが改善されても、ゆずは貧血のまま
先生は『抗がん剤は使えません』と…
 
ステロイドの夜の分を1と4分の1錠から2分の1錠に変えた
この内容でまた1週間

5月6日
WBC、血小板、肝臓値は落ち着いている
やはり問題は赤血球
上がって来ない
先週1週間、ステロイドの量を減らしても、血液の状態が悪化しなかったので、減らしたまままた1週間頑張る事に…

抗がん剤はやはり使えない

5月13日
ステロイドを減らしていたが、血液の状態、赤血球を含めて上向きになる
さらにステロイドを減らして、夜の分を飲まない事にする
これで、2週間頑張って、血液が良い状態なら抗がん剤を使いましょう…ということになる



貧血の事など気にせずにいられるくらい元気になって来ていたゆずでしたが、17日、逝ってしまいました

抗がん剤による治療が有効なリンパ腫でしたが、血液の状態が悪く、抗がん剤は結局1回しか使えませんでした

数字を追いながら、これを最後まで読んでいらっしゃる方は、おそらくしっぽ家族がFeLVのキャリアなのだと思います

大変かもしれませんが、愛する家族のためにどうか治療を怖がらないで下さいね

最後になってしまいましたが、ゆずを保護した当時から、何もわからない私に手取り足取りネコさんの事を教えてくださり、また、ゆずの体を一緒に考えて治そうとご尽力くださったS先生に、感謝を申し上げます

大切な事、忘れていました
ネコさんの治療をしていただく先生との信頼関係です
先生とちゃんと話を出来るようにしておくと、治療の事、こちらの希望も伝えやすくなります

FeLVキャリアのネコさん、出来れば発症することなく、長く長く幸せな時間が続きますように…
こんなつたない文章を読まなければならない羽目になりませんように…

ゆずと一緒に祈ります
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 ~FeLVと貧血・1~

2013-05-29 | ゆずと病気
ウチに来てからというもの、サイレントキャットだったゆず
2012年12月辺りからおしゃべりになりました
 ツイネ、ニャニャッテ コエガデチャウノ…

今思うと、逝ってしまうまでの数か月、甘えん坊でおしゃべりなかわいいかわいいゆずでした
もちろんそれまでもかわいかったんですよ
でも、どちらかというと『自立した女』的な感じでした
そろそろ時間が無くなってきたのを、ゆずは感じ取っていたのかな…
甘えん坊のかわいらしい姿を見せてくれました
オヤツ チョウダイナ… 


さて、猫白血病ウイルスキャリアーについて、私は獣医師ではないので、病気の説明は出来ません
なので、ゆずが発症してからの経緯を書こうと思います
ゆずが虹の橋に旅立って2週間が経とうとしています
まだ悲しくて、寂しくて、感情的になりがちですが、様々なこと、忘れないうちに書こうと思います
トシノセイカ サイキン ワスレッポイカラナァ… 

ゆずがキャリアーだとわかったのは、生後3カ月を過ぎた頃、癲癇の発作に伴う様々な検査の途中でした
お母さん猫からの感染でした
キャリアーだとわかってからも、とにかく苦しそうな癲癇の発作を抑えたくて、そちらを重点的にみていました
キャリアーだからといって、必ずしも発症するわけではないと思ったからです

2011年6月23日、ゆずを保護し病院に連れて行った時、生後2カ月位…ということでしたので、ゆずの誕生日は5月1日にしました
それから2年、誕生日は迎えられたものの、その数日後に逝ってしまいました
ゆずのFeLVとの闘いは実質的には1カ月半だけでした

時々癲癇の発作をおこしながら、発作を薬で抑えながら、ふだんはとても元気!
4月1日、ゆずのおしっこの濃い色に驚いた時も、とうのゆずは元気いっぱいでじゃれて遊んでいました
とりあえずおしっこをトイレの砂ごと先生に見ていただきました
本人がとにかく元気なので、たまたま濃いおしっこが出たのか…体を触っても痛がる様子もなく、リンパ節も腫れていないし…でも、一応おしっこの検査しましょう…ということになりました
翌日、タイミング良くトイレに向かったので採尿し(お昼頃)、4時に病院に持っていく事になりました
採尿の時点でまだ元気だったゆず、3時ごろにはふらつき始め、4時にはもうぐったりしてしまいました
おしっこを届けた時に先生に伝え、6時に結果を聞きに行く時にゆずも連れて行くということに…
ところが、おしっこを届けた30分後、病院から連絡があり、「すぐに来て下さい」とのこと 
ゆずを連れて病院に行き、採血、結果が出るまでの間に先生からおしっこの検査の結果を聞きました
ゆずのおしっこには多量のビリルビンが出ていました

そして血液検査の結果、WBC4200、RBC557、Hb8.6、PCV23.6と、血液の状態は基準値より低く、肝臓値もALT≫1000(計測不能)、ALP282、AST279
怖かったのはTBIL黄疸の指標2.0でした

どうしてゆずのこの2日の様子を書いたかと云うと、それがまったく突然のことだったからです
今思い返してみても、ちょっと前まで元気だったのに、あっという間にぐったり…
例えば、数日前から食欲がないとか、元気がないとか、水をたくさん飲むとか、逆に水を飲まないとか…
普段と違う、病気の兆候がなかったのです
ネコさんは体が小さい分、悪くなるスピードが早い…
ゆずの体の中で眠っていたウイルスが突然牙を剥いて襲いかかってきた…まさにそんな感じでした



先生の話は私が1番聞きたくなかった言葉、「発症したかもしれませんね…」というものでした
黄疸の症状が出ている事、血液検査の結果の肝臓値が非常に悪い事、貧血の症状も深刻な事…
悪いことだらけで、救いは無いのか!と叫びたくなりました

ぐずぐずしている時間はなく、治療が始まりました
利胆剤、抗生剤を投与、すぐに食欲廃絶の状態になってしまったので皮下点滴を1日1回
5日になっても症状は改善されず、むしろ悪化
TBILも5.8と高く、血小板が少なすぎて出血が怖いものの、止血剤を使用して肝臓の穿刺検査をすることに…
結果は肝臓にリンパ腫が出来ているということでした
(この日はステロイドを注射)
先生から抗がん剤のプロトコルの説明を受け、血液の状態から見てゆずが使えるプロトコルを選びました
プロトコルは代表的なものが3種類、COP、COPA、UWM(25wk)
本当は効き目の強いCOPAを使いたいが、それではゆずがもたないでしょうということで、穏やかなUWM(ウィスコンシンと呼ばれているものです)を選びました
しかも組み合わせの中の強い薬、硫酸ビンクリスチンをはずしての抗がん剤治療となりました
6日、副作用がほとんどないと云われているLアスパラギナーゼを注射しました
(この日、注射したのはLアスパラギナーゼ、プレドニゾロン、抗生剤)
なぜ硫酸ビンクリスチンをはずしたかと云うと、このビンクリスチンは効果は期待できるものの免疫抑制をおこし易い薬で、ゆずのようにすでに貧血の症状が出ている場合、さらにその症状が進んでしまう事が容易に考えられたからです

実は、この日の抗がん剤治療が最初で最後の抗がん剤使用となりました
このあとゆずは貧血と闘うことになります

抗がん剤の副作用には代表的なものに骨髄抑制があるそうです
簡単に言ってしまうと、抗がん剤の影響を受けやすい造血細胞が血液を造らなくなってしまう…
白血球、赤血球、血小板共に減少してしまいますが、ゆずは特に白血球の減少がありました
ゆずには抗がん剤の使用が出来なくなってしまったのです

なんとか血液の状態を改善し、抗がん剤治療を進めないと…という思いで貧血と闘いました
その事は、~FeLVと貧血・2~のところでお話しようと思います
そして、飲み薬についても併せて書いていこうと思います
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 ~癲癇の発作~

2013-05-28 | ゆずと病気
これを読んでいらっしゃると云う事は、しっぽ家族が癲癇の発作をおこす…という方が多いと思います
私は獣医師ではないので、癲癇を説明する事は出来ません
ここではゆずの癲癇の発作と、ゆずが飲んだ薬の事、私が感じた事を書こうと思います

ゆずが初めて発作を起こしたのはウチに来て2ヶ月ほど経ってからの事でした
軽い痙攣のように見えましたが、あわのようなよだれをたらし、四肢を硬直させて横倒しになりました
私は癲癇の発作など知らなかったので、近くに小さな蛾がいたことから、蛾を食べてしまって驚いて痙攣した?
あるいは、やはり近くに携帯電話の充電器があったことから、線を噛んで軽く感電した?
などと暢気なことを思っていました

                              

何日か過ぎ、また発作をおこしたゆず
目の前での痙攣発作は2回目でしたが、ゆず一人での留守番の後、私が帰宅した時にゆずがよだれまみれになっていたことが数回あり、それも発作だったのだと思います
かかりつけの先生に話すと、とにかく発作の映像を撮って来て欲しいと云われました
素人判断での『発作』という表現はあてにならないのでしょう
もっともな話です
でも、この映像を撮ると云う事が難しかった!!
夜中に発作がおきるとこちらも起きぬけの状態で…何よりゆずが心配でそっと背中に手を当ててあげるのが精一杯
どうにかビデオで撮る事が出来、ゆずを連れて病院へ行きました
映像を見た先生は『う~ん』と眉間にしわを寄せ、血液検査をしましょうと云いました
癲癇の発作は大きく分けると、脳に障害や病気のある発作、内臓の病気による発作、何の原因もない発作に分けられるようです
血液検査では内臓の病気(例えば門脈シャントなど)が原因なのかどうかの判断が出来ます
ゆずはその血液検査では癲癇の原因になる様な病気は見つかりませんでした
(その時点でFeLV陽性がわかりました。)
レントゲン撮影をしてみても、内臓は特に腫れたり傷ついている様子は見受けられませんでした

 キョウハ ナガイブンヲ カイテイルノネ…

そこで、頭の中の検査をすることになり、東大病院にてMRI検査を受けました
その結果、病気などは見当たらず、この時点で初めて癲癇という診断となり、薬を飲んで発作を抑えると云うことになりました
*MRI検査は全身麻酔での検査でした
発作があるので心配でしたが、麻酔にもいろいろ種類があり、ゆずのように発作のあるネコでも比較的心配のない穏やかな効き目の麻酔を使っていただきました 

発作というのは色々な出方があるようです
ゆずは誘因になるものが最初のうちは特定できませんでした
光り、音、気温、月の満ち欠け、気圧…
数か月様子を見ているうちにようやくわかってきました
ゆずは新月の前後に発作を頻発していました
満月の時も多かったのですが、とにかく新月の3日前から新月の2日後まで、油断できない1週間でした

 ホッサノアトハ ツカレルノ…

ゆずの発作の様子、どちらかというとおとなしい発作のようです
四肢を硬直させて全身をビクビクひきつらせます
その際、口が開いて舌がひらひら出て来ると噛んでしまい、発作後口のまわりが血で染まってしまうこともありました
発作をおこした時にたまたま膀胱におしっこが溜まっていると、失禁してしまいます
時間はたいていは短く、20秒から30秒位でした
30秒を超えると舌が紫に変わり、ゆずの頭を触ると熱くなっているのがすぐにわかるほどでした
「おとなしい発作」と書いたのは、発作をおこすネコさんの中には発作の際飛び回ったり急に走り出して壁にぶつかって行ったり…と、激しい発作をおこすタイプもいるからです
ゆずは発作の最中、横倒しになったままでしたし、抱えたり手を当ててなでてあげたりも出来ました
 
そして、発作後、今度はとにかくご飯を食べたがります
ふだんは1粒ずつ食べるタイプなのですが、発作後はガツガツと貪り食う感じ
もし食べたいだけ食べさせたら、多分ふだんの2日分くらい平らげてしまうのではないかと思ったほどです
食べている間は甘えて体をすりよせたり、興奮して歩き回ったり…普段のゆずの動くスピードの2倍くらいの早さでした
食べて、甘えて、動く…を繰り返すうちに(だいたい15分位)落ち着きを取り戻します
なかなか落ち着けず興奮が長引く時もあり、そんな時はレスキューレメディを2~3滴手に取り、ゆずの口の周りに塗ってあげました
スポイトで飲ませられる状況ではなく、口の周りならペロリと舐めてしまうので有効な手段でした
また、発作後は頭が熱くなっている事が多かったので、ケーキを買った時に箱に入っている小さな保冷剤などで冷やしてあげました


ココカラネ ユズガキライナ オクスリノトウジョウナノ  オエッ

さて、ここからは薬の話になります
最初に処方されたのはフェノバールという錠剤
30mg錠を朝晩(12時間おき)4分の1錠ずつ、2011年10月21日に飲み始めました
この薬は即効性があるわけではなく、ある程度の期間飲み続けないと効き目が現れません
ゆずの発作が落ち着いたのは、薬を飲み始めて約4ヶ月後の2012年2月でした
以降、6月末の血液検査までの4ヶ月間は発作も無く、落ち着いた日々を過ごせたものの、体重管理という非常にやっかいな問題と直面していました
フェノバールはゆずの発作を抑えてくれましたが、食欲をものすごく増加させたのです
体重によって服用するフェノバールの量が変わりますから、体重の増加は避けたいところ…毎日がゆずの食欲との闘いでした

 オオゲサネ~

6月末の血液検査、結果はゆずの肝臓のダメージが顕著に表われていました
フェノバールで発作は抑えられるが、ゆずの肝臓には良くないと…
そこで、薬の種類を変えることに
新しい薬は副作用のほとんど無い薬、エクセミドでした
でもこの薬、効かない子もたくさんいると云う事で不安を抱えながらのスタート

8月初旬にはフェノバールからエクセミドへの切り替えを済ませ、朝晩エクセミド4分の1錠ずつ
8月中旬、発作が出始めたので4分の1から2分の1錠ずつに薬の量を増やす
9月後半、また4分の1錠ずつに戻すも、10月の発作の出方を見て、朝4分の1錠・晩3分の1錠に増やす
発作は何日かおきに起きている状態が続く
11月12月と発作頻発、1月の中旬から朝晩エクセミド4分の1錠ずつに加えて、晩だけフェノバール6分の1錠飲ませる
2月3月と発作は落ち着いていき、このまま綺麗な春を過ごしたいと願っていたのですが…

4月1日、具合が悪い事に気づき病院へ
FeLV発症でした

発症は肝臓でした
癲癇の発作を抑える薬は飲むのをすぐに止めました
ゆずが逝ってしまうまでの1カ月半、やはり発作は時々ありました

癲癇の発作、これを抑えるための副作用のない薬が出来ると良いなぁと思います
完治できるような治療法も見つけて欲しいと、心から願っています


ホッサニマケナイデ! ガンバッテネ…
ニジノハシカラ オウエンシテルネ

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