ゆずのたまご
「あぁ、淋しい…」
買い物の帰り道、声に出して言ってみる。
ゆずが虹の橋に引っ越してから半年が過ぎた。
虹の橋…
どんなに綺麗に表現したところで、ゆずが死んだことに変わりはない。
「ゆずに会いたいなぁ…」
もう少し大きい声で言ってみる。
「……ネェ……」
ん?! 何か聞こえた?
ゆずのいない生活には彩りがない。夏は私の大好きな季節だったが、今年ほどつまらない夏を過ごしたことはない。
秋が来て、冬になり、季節が変わって行くだけのコト。
変わって行くのは季節だけではない。私も同じだ。来年には50歳になる。夕方には目が霞むし、老眼鏡がないと昼間でも小さな文字が読みにくい。おまけに円形ハゲまで出来ている。しかもこの忌々しい円形ハゲは一向に治る気配がない。
「まったくもう…」
自転車を走らせながらの独り言は、すっかり癖になった。
「……ネェ……」
あれ?!また聞こえた小さな声。円形ハゲに留まらず、とうとう幻聴の症状まで出て来たのだろうか…
家に着き、ため息をつきながら玄関を開ける。リビングに入る、一瞬の淋しい時間をやり過ごす。
ゆずが私を出迎えてくれることは、もう無いんだ…。
私はリビングにゆずの居場所を作った。
ガラス窓の付いた小さな箱が、今はゆずのハウス。
中にはゆずのお骨と友人からのプリザーブドフラワーのブーケ、幸せのまーるい手毬、私を見上げているゆずの写真が入っている。
そして、もうひとつ。
ゆずのたまごが小さな籠の中で寝ている。
ブラッシングで抜けた毛は大きなボールにしてあったが、ゆずを荼毘に付す時、虹の橋で寒い思いをしてはかわいそうと思い持たせた。
でも、どうしても自分の手元に置きたかった1週間分の小さな毛の塊。
1日分ずつ小さく小さく丸めたゆずの毛、私はそれをゆずのたまごと呼んでいる。
「ゆ~ちゃん、ただいま…」と呼びかける。
………
「おかえり~」これも自分で言ってみる。
「オカエリナサイ」
あ、あれ?! また聞こえた!小さな声…
リビングを見まわすとゆずのハウスが何となく歪み、揺らめいている。
…目までおかしくなってきたかな…
ハウスの窓がカタカタと震え、ゆずのたまごがもぞもぞと動いている。
えっ?動いている?!
慌てて近寄ると、ハウスの中、当たり前のようにゆずがちょこんと座り、こちらを見上げていた。
「ゆず?!」
ゆずのたまごが入っていた小さな籠の中で、ミニチュアサイズのゆずが「ニャニャッ」と鳴いた。
自分の心臓が飛び跳ねている音がする。
落ち着かなくては
これは夢なんだ!まだ今日になっていなくて、私は就寝中…
そして、夢を見ているんだ…
とっさにテーブルの上の台布巾を握りしめた。
冷たい…
冷たく感じるということは…今は現実?!
私の頭はどうかしてしまったんだろうか…
ゆずが、小さな小さなゆずが目の前に居る。
「ニャニャッ…」
ほら、声まで聞こえる。
そして、頭の中で…心の中で…ゆずの言葉が聞こえてきた。
「タダイマ~」
あまりの驚きに言葉もないが、とっさに おかえり…と思う。
「ウン、ユズ帰ッテキタノ~」
帰って来たって?! いったいどうなっているの…?
「ウン、ウフフ…ユズノ声、聞コエテイルネ…
ユズト オシャベリ出来ルヨウニナッタネ」
私、ゆずと会話している!!
何がどうなっているんだろう…私の心は壊れてしまったんだろうか…
私の心臓はまだ飛び跳ねている…
「大丈夫ダヨ。チャント説明スルカラ…コーヒーデモ イレテクレバ?」
「わかった…」とつぶやき、素直にキッチンへ行きコーヒーを淹れる。
リビングを覗くと小さなゆずはせっせと毛繕い中。
コーヒーの香りが漂い始めてようやく少し落ち着いてきた。
「目をつぶろう…」
ギュッと目をつぶる。こんな事が現実に起きるわけがない。
目を開けたら、そこは普段と変わらないリビングで、小さなゆずももう見えないはず。
淋しすぎてちょっと変な気分になっただけ…と、深呼吸し目を開けた。
周りは見ずにリビングに行き、さっきまで小さなゆずが居た場所にそっと視線を移した。
「コーヒー、イイ香リネ」
現実だ。小さなゆずは そこに 居る。
突然、ゆずの膨大な量の言葉が心に押し寄せる。
「理解シテモラエタカシラ?」
はいはい。これが理解と呼べるなら、理解しましたとも!!
ゆずの話を要約すると…
すべてのネコさん達はこの世での命を全うした後、小さなサイズのタイニーネコさんになるのだそうで…
人間の言葉は喋れず、ニャッと鳴くだけ。意思の疎通はテレパシーを使用する。ご飯は食べても食べなくてもいい。トイレは不要。何処にでも付いて行ける。もちろん触れるが、ぎゅぅっと抱きしめるのは小さすぎて無理。…だそう。
「へぇ…そうなんだ…」
ずいぶんと都合のいい話だ
トイレが要らないって、食べたモノはどうなるのよ…?
「虹ノ橋ニ届クノヨ ミンナノゴハンニナルノ」
何だかちからが抜けてへたりこんでしまった。
「瞬間移動モ出来ルノヨ~」
あら、凄いね~ゆず。何処にでも行けていいねぇ。
これで小さなゆずを踏んでしまう心配もしないで済む。
心配なのは自分の頭だけだ
だって、まだこの現実を信じることが出来ないし、ましてや今が現実かどうかも怪しいし…
「ソレカラ、モウワカッテイルト思ウケド、テレパシーモ送レルカラ…」
タイニースーパーガールゆずに改名しようか…
チョット ヒトヤスミ…
気になることを質問してみた。
「ゆず、ずっと此処に居られるの?」
「ウン、居ラレルヨ! デモネ…」
再び心の中にゆずの言葉が流れ込んでくる。
「そう…」
何となく察しはついていたが、やはりそういうことか…
タイニーゆずが一緒に居られるのは、どうやら<あるネコ>をゆずが見つけるまでらしい。
タイニーネコ達はみんな同じ、その<あるネコ>を見つけるまで、この世に存在する。
まだ生まれていないかもしれない。
もう歳をとっているかもしれない。
何処かで待っているその<あるネコ>を見つけると、タイニーネコ達は虹の橋に戻り、静かに時を過ごす。
「ソノ前ニ、一仕事スルケドネ…」
タイニーネコ達は<あるネコ>を家族のもとに連れてくるのだ。
「ユズノ <アルネコ>ハ マダミツカラナイノ…
探スノ ユックリデイイ?」
勿論!!ゆっくりゆっくりでいいのよ!
見つからなくてもいいぐらい…
ナンダカ オナカガ スイテキタナァ
タイニーゆずと会って数時間。
まだ心の中には聞きたい事が山のようにある。でも、急がない。
どうやらこれは現実のようだし、それなら時間はたっぷりある。
「あぁ、世界に色が戻ってきた!」 声に出して言ってみる。
今日の午後、お使いの帰りに「淋しい」と独り言を言ったのが、遥か昔のように感じる。
さて…、そろそろ帰宅する家族にタイニーゆずをどう話そうか…
「モウ、知ッテイルヨ…ユズガ テレパシー 送ッテオイタ」
あ、そうか…テレパシーという手が有ったんだ。
「ダカラネ、今日ハ ミンナ タダイマ~ジャナクテ、オカエリ~ッテ 帰ッテクルノヨ」
楽しみだねぇ、ゆず。
「ウン!オトウサンニハネ、ケーキモオ願イシタノ」
あぁ、それじゃ生クリームたっぷりのケーキをホールで買ってくるに違いない。
何と云う幸せ
またゆずと一緒に居られるなんて…
「あっ、ちょっと待って、ゆず!まさか癲癇の発作、起こさないよね?!」
「エッ?ワッカンナ~イ!ニャニャッ
アッ、オトウサンガ帰ッテキタ!ケーキケーキ」
ああ、もう!ゆずったら…
あまりに可愛くて抱きしめたいが、小さすぎて無理…
あれ?待てよ!
もしかしたらだんだん大きくなるかもしれないじゃない?
すでに信じられないようなことが起こっているんだもの…
この先どうなるかなんて、誰にも想像できないし。
もうゆずは薬も飲まなくていいし、体重管理もしなくていい…
と、いうことは、大好きなカリカリとケーキをたくさん食べれば、
もしかして…
ウフフ…ゆずちゃん!おかえりなさ~い
さて、まずはお礼を…
私の拙い物語を読んで下さって、ありがとうございました
この物語「ゆずのたまご」は、ゆずのことを一緒に考え、私を勇気づけ励まして下さった方々へ感謝を込めて書きました
私の、皆さんへの感謝、ゆずへの想いを物語にしてみよう…
そう考えたのは秋の初め
ようやくゆずの可愛い仕草や小さな悪戯を思い出し、笑えるようになった頃です
病気の事が中心のブログでしたので、皆さんには暗い部分をたくさん見せてしまいました
でも、普段のゆずはおちゃめで、何処にでもいる可愛いネコさん
癲癇の発作やFeLVキャリア、発症、貧血、抗がん剤治療…こんな辛い悲しいことばかり背負ったネコさんではなかったんです
時を経て、皆さんが何かの折にゆずを思い出して下さった時、明るい楽しいゆずであって欲しいと願います
物語にはそんな願いを織り込んでみました
平成25年という1年
楽しく、辛く、笑い、泣き……忙しい1年でした
ブログという顔の見えないお付き合い、不思議な感じもいたしますが、私にはかけがえのないものです
心から… ありがとうございました
アリガトウゴザイマシタ
今、自分を表現することがこんなにも難しく、また、戸惑うものだという事を実感しています
どんなブログになっていくのか、自分でも予測できませんが、続けていこうと思っています
「ゆずと日がな一日」また読みに寄って下さい お待ちしています
ゆずと柚子より
「あぁ、淋しい…」
買い物の帰り道、声に出して言ってみる。
ゆずが虹の橋に引っ越してから半年が過ぎた。
虹の橋…
どんなに綺麗に表現したところで、ゆずが死んだことに変わりはない。
「ゆずに会いたいなぁ…」
もう少し大きい声で言ってみる。
「……ネェ……」
ん?! 何か聞こえた?
ゆずのいない生活には彩りがない。夏は私の大好きな季節だったが、今年ほどつまらない夏を過ごしたことはない。
秋が来て、冬になり、季節が変わって行くだけのコト。
変わって行くのは季節だけではない。私も同じだ。来年には50歳になる。夕方には目が霞むし、老眼鏡がないと昼間でも小さな文字が読みにくい。おまけに円形ハゲまで出来ている。しかもこの忌々しい円形ハゲは一向に治る気配がない。
「まったくもう…」
自転車を走らせながらの独り言は、すっかり癖になった。
「……ネェ……」
あれ?!また聞こえた小さな声。円形ハゲに留まらず、とうとう幻聴の症状まで出て来たのだろうか…
家に着き、ため息をつきながら玄関を開ける。リビングに入る、一瞬の淋しい時間をやり過ごす。
ゆずが私を出迎えてくれることは、もう無いんだ…。
私はリビングにゆずの居場所を作った。
ガラス窓の付いた小さな箱が、今はゆずのハウス。
中にはゆずのお骨と友人からのプリザーブドフラワーのブーケ、幸せのまーるい手毬、私を見上げているゆずの写真が入っている。
そして、もうひとつ。
ゆずのたまごが小さな籠の中で寝ている。
ブラッシングで抜けた毛は大きなボールにしてあったが、ゆずを荼毘に付す時、虹の橋で寒い思いをしてはかわいそうと思い持たせた。
でも、どうしても自分の手元に置きたかった1週間分の小さな毛の塊。
1日分ずつ小さく小さく丸めたゆずの毛、私はそれをゆずのたまごと呼んでいる。
「ゆ~ちゃん、ただいま…」と呼びかける。
………
「おかえり~」これも自分で言ってみる。
「オカエリナサイ」
あ、あれ?! また聞こえた!小さな声…
リビングを見まわすとゆずのハウスが何となく歪み、揺らめいている。
…目までおかしくなってきたかな…
ハウスの窓がカタカタと震え、ゆずのたまごがもぞもぞと動いている。
えっ?動いている?!
慌てて近寄ると、ハウスの中、当たり前のようにゆずがちょこんと座り、こちらを見上げていた。
「ゆず?!」
ゆずのたまごが入っていた小さな籠の中で、ミニチュアサイズのゆずが「ニャニャッ」と鳴いた。
自分の心臓が飛び跳ねている音がする。
落ち着かなくては
これは夢なんだ!まだ今日になっていなくて、私は就寝中…
そして、夢を見ているんだ…
とっさにテーブルの上の台布巾を握りしめた。
冷たい…
冷たく感じるということは…今は現実?!
私の頭はどうかしてしまったんだろうか…
ゆずが、小さな小さなゆずが目の前に居る。
「ニャニャッ…」
ほら、声まで聞こえる。
そして、頭の中で…心の中で…ゆずの言葉が聞こえてきた。
「タダイマ~」
あまりの驚きに言葉もないが、とっさに おかえり…と思う。
「ウン、ユズ帰ッテキタノ~」
帰って来たって?! いったいどうなっているの…?
「ウン、ウフフ…ユズノ声、聞コエテイルネ…
ユズト オシャベリ出来ルヨウニナッタネ」
私、ゆずと会話している!!
何がどうなっているんだろう…私の心は壊れてしまったんだろうか…
私の心臓はまだ飛び跳ねている…
「大丈夫ダヨ。チャント説明スルカラ…コーヒーデモ イレテクレバ?」
「わかった…」とつぶやき、素直にキッチンへ行きコーヒーを淹れる。
リビングを覗くと小さなゆずはせっせと毛繕い中。
コーヒーの香りが漂い始めてようやく少し落ち着いてきた。
「目をつぶろう…」
ギュッと目をつぶる。こんな事が現実に起きるわけがない。
目を開けたら、そこは普段と変わらないリビングで、小さなゆずももう見えないはず。
淋しすぎてちょっと変な気分になっただけ…と、深呼吸し目を開けた。
周りは見ずにリビングに行き、さっきまで小さなゆずが居た場所にそっと視線を移した。
「コーヒー、イイ香リネ」
現実だ。小さなゆずは そこに 居る。
突然、ゆずの膨大な量の言葉が心に押し寄せる。
「理解シテモラエタカシラ?」
はいはい。これが理解と呼べるなら、理解しましたとも!!
ゆずの話を要約すると…
すべてのネコさん達はこの世での命を全うした後、小さなサイズのタイニーネコさんになるのだそうで…
人間の言葉は喋れず、ニャッと鳴くだけ。意思の疎通はテレパシーを使用する。ご飯は食べても食べなくてもいい。トイレは不要。何処にでも付いて行ける。もちろん触れるが、ぎゅぅっと抱きしめるのは小さすぎて無理。…だそう。
「へぇ…そうなんだ…」
ずいぶんと都合のいい話だ
トイレが要らないって、食べたモノはどうなるのよ…?
「虹ノ橋ニ届クノヨ ミンナノゴハンニナルノ」
何だかちからが抜けてへたりこんでしまった。
「瞬間移動モ出来ルノヨ~」
あら、凄いね~ゆず。何処にでも行けていいねぇ。
これで小さなゆずを踏んでしまう心配もしないで済む。
心配なのは自分の頭だけだ
だって、まだこの現実を信じることが出来ないし、ましてや今が現実かどうかも怪しいし…
「ソレカラ、モウワカッテイルト思ウケド、テレパシーモ送レルカラ…」
タイニースーパーガールゆずに改名しようか…
チョット ヒトヤスミ…
気になることを質問してみた。
「ゆず、ずっと此処に居られるの?」
「ウン、居ラレルヨ! デモネ…」
再び心の中にゆずの言葉が流れ込んでくる。
「そう…」
何となく察しはついていたが、やはりそういうことか…
タイニーゆずが一緒に居られるのは、どうやら<あるネコ>をゆずが見つけるまでらしい。
タイニーネコ達はみんな同じ、その<あるネコ>を見つけるまで、この世に存在する。
まだ生まれていないかもしれない。
もう歳をとっているかもしれない。
何処かで待っているその<あるネコ>を見つけると、タイニーネコ達は虹の橋に戻り、静かに時を過ごす。
「ソノ前ニ、一仕事スルケドネ…」
タイニーネコ達は<あるネコ>を家族のもとに連れてくるのだ。
「ユズノ <アルネコ>ハ マダミツカラナイノ…
探スノ ユックリデイイ?」
勿論!!ゆっくりゆっくりでいいのよ!
見つからなくてもいいぐらい…
ナンダカ オナカガ スイテキタナァ
タイニーゆずと会って数時間。
まだ心の中には聞きたい事が山のようにある。でも、急がない。
どうやらこれは現実のようだし、それなら時間はたっぷりある。
「あぁ、世界に色が戻ってきた!」 声に出して言ってみる。
今日の午後、お使いの帰りに「淋しい」と独り言を言ったのが、遥か昔のように感じる。
さて…、そろそろ帰宅する家族にタイニーゆずをどう話そうか…
「モウ、知ッテイルヨ…ユズガ テレパシー 送ッテオイタ」
あ、そうか…テレパシーという手が有ったんだ。
「ダカラネ、今日ハ ミンナ タダイマ~ジャナクテ、オカエリ~ッテ 帰ッテクルノヨ」
楽しみだねぇ、ゆず。
「ウン!オトウサンニハネ、ケーキモオ願イシタノ」
あぁ、それじゃ生クリームたっぷりのケーキをホールで買ってくるに違いない。
何と云う幸せ
またゆずと一緒に居られるなんて…
「あっ、ちょっと待って、ゆず!まさか癲癇の発作、起こさないよね?!」
「エッ?ワッカンナ~イ!ニャニャッ
アッ、オトウサンガ帰ッテキタ!ケーキケーキ」
ああ、もう!ゆずったら…
あまりに可愛くて抱きしめたいが、小さすぎて無理…
あれ?待てよ!
もしかしたらだんだん大きくなるかもしれないじゃない?
すでに信じられないようなことが起こっているんだもの…
この先どうなるかなんて、誰にも想像できないし。
もうゆずは薬も飲まなくていいし、体重管理もしなくていい…
と、いうことは、大好きなカリカリとケーキをたくさん食べれば、
もしかして…
ウフフ…ゆずちゃん!おかえりなさ~い
タダイマ~!
さて、まずはお礼を…
私の拙い物語を読んで下さって、ありがとうございました
この物語「ゆずのたまご」は、ゆずのことを一緒に考え、私を勇気づけ励まして下さった方々へ感謝を込めて書きました
私の、皆さんへの感謝、ゆずへの想いを物語にしてみよう…
そう考えたのは秋の初め
ようやくゆずの可愛い仕草や小さな悪戯を思い出し、笑えるようになった頃です
病気の事が中心のブログでしたので、皆さんには暗い部分をたくさん見せてしまいました
でも、普段のゆずはおちゃめで、何処にでもいる可愛いネコさん
癲癇の発作やFeLVキャリア、発症、貧血、抗がん剤治療…こんな辛い悲しいことばかり背負ったネコさんではなかったんです
時を経て、皆さんが何かの折にゆずを思い出して下さった時、明るい楽しいゆずであって欲しいと願います
物語にはそんな願いを織り込んでみました
平成25年という1年
楽しく、辛く、笑い、泣き……忙しい1年でした
ブログという顔の見えないお付き合い、不思議な感じもいたしますが、私にはかけがえのないものです
心から… ありがとうございました
アリガトウゴザイマシタ
今、自分を表現することがこんなにも難しく、また、戸惑うものだという事を実感しています
どんなブログになっていくのか、自分でも予測できませんが、続けていこうと思っています
「ゆずと日がな一日」また読みに寄って下さい お待ちしています
ゆずと柚子より