文体を変える、という書き込みの際に3月31日から4月1日にかけて奈良を訪ねたと書いた。
そこで、(連続的ではないが)大和路のお寺歩きを報告しようと思う。
そもそも、現役の役人時代、年度末と年度始めにまたがって旅行するなど、先ず考えられないことだった。議会が紛糾することもあるが、人事、財務の切り替わりには、名もない仕事を含め、仕事は果てしないものだった。
だから、この時期に一泊の国内旅行とは言え、実に贅沢な気分に浸れるのである。
さて、今回の旅先は、初日に室生寺、奈良に一泊して二日目は浄瑠璃寺に決めた。いずれも長年訪れたいと思いつつ半世紀が経ってしまったところである。
仏教信心にはかなり縁遠い人間なので、寺社巡りとは物見遊山に限りなく近いだろう。とはいえ、美しく静謐な佇まいや雰囲気というか包まれる空気などを求めている事は間違いない。
初日、室生寺を参拝して奈良市内へ行くには絶対的な条件がある。室生寺から最寄りの近鉄室生口大野駅まで一時間に一本だけのバス。奈良のホテルで6時に食事する積もりなら、3時半のバスに乗らねばならない。ということは、諸々逆算すると朝8時には家を出る必要がある。しかし、相方に無条件に早起きは期待できない。家を出る時間を相方の意識に刷り込むこと!
何時もの事ではあるが、先ずはここから旅行は始まる。