ラヂオ惑星モルファス

保育所問題・・・政治家を頼り、「官僚」を敵視するのは誤り

ハフィントンポストを見ていましたらK・Hという若い方のブログだ掲載されていました。都知事選挙に関して「K都知事候補に伝えたこと」という表題で投稿されていた文章の中に、こんな記事がありました。『(前略)選挙の時だけでなく、継続的に現場の声に耳を傾けて貰いたいと思います。舛添知事の時の有識者会議に参加して感じたことですが、東京都の子育て政策に対する姿勢は、よく言って硬直的で、悪く言ったらまるでやる気のないものです。
都官僚に丸投げしていたら、4年経っても何の成果も出せずに終わることでしょう。(後略)』
一般的に、いわゆる「官僚」に対する認識と「政治家」に対する認識はこんなものでしょうね。
しかしよく考えてください。「官僚」とことさら蔑んだ言葉を使っていますが、隣の賃貸マンションに住んでいて共働きをしながら小学生と保育園の子供を育てている若い「公務員」がその「官僚」とやらなんです!
贅沢とは言わないけれど、年収が2000万円以上あるだけでなく政務調査費が1000万円もあるような「政治家」が保育所の問題を本当に分かると思いますか?

政治家と様々な交流がありましたが、政治家連中が目の色を変えたのは、私が芸術関係のNPOの副理事長をしている、そのNPOには会員が200人近くいると言うことでした。つまり、私の後に「単純に200票、家族を入れれば500票」を見ていたからです。政治家と団体の幹部との関わりはそこにつきています。
一方、その時私は小さな自治体の助役・・・今で言えば副市長・・・を勤めていましたが、そこには全く反応しないのです。保育所の施策や予算配分、私の保育所に関する強い思いなどは全く見向きもしません。
それが、「福祉を優先し、子供を大切にする」政党の政治家達です。

官僚などという言葉を使って、保育担当の職員を蔑んでいる間は、あるいは蔑んでいる人が「有識者」などと偉そうな顔をしているのでは、保育問題の本当の解決は遠い世界だと感じます。
10年先、20年先、或いは先進的な諸国の保育政策を学んでいるのは「保育担当の公務員」なのです。この人達は家に帰れば保育所問題に悩む父母の一人なのですよ!
本当に問題を解決したいのならば、K候補に期待を寄せるより、保育所担当の「官僚」と膝を交え、本当に徹底した議論(半分は雑談であっても)を公式、非公式に重ねていくべきです。制度の問題や法律の制約、様々な団体の思惑、行政の持つ理念や理想を語り合うべきです。

私が学童保育を担当していた40年近く前、大幅な予算増を獲得しました。私も予算編成の原案を作る権限を握っている財政担当の男も、ある団体の事務局長をやっていた同年代の男と議論を重ね、政治家には団体交渉のシナリオをそれぞれ教示して実現してきました。
たとえ進歩的であっても政治家に学童保育など分かる訳がありません、本当に世界を動かすのは全ての社会で一番下で支える人たちなんですよ!現場の声など政治家のような雲の上の人間に分かるはずもない。下支えする人たちが皆で協力して勉強し議論していくことが第一歩です。

なお、K候補のソーシャルファームなどの福祉政策はブレーンのS氏の知恵ですね、S氏はソーシャルファームの実践家でもあり私も大変お世話になった立派な方です。(もちろん「官僚」ですよ!!!)

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