アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ススキとオギ、それにヨシ (第3回) ヨシ

2023-10-31 15:00:00 | みんなの花図鑑
ススキとオギとヨシ(葦)は同じイネ科のよく似た植物です。
最終回は ヨシ(アシ)を観察します。


3者のうちヨシはいちばんゴワゴワしています。




花が咲いています。
白いブラシは雌しべの柱頭でしょう。



3者のうちヨシはもっとも水が好きです。河川や湖沼の水辺に生育します。



「茎は中空で軽く葦の簾(よしず)に加工されたり葦笛を作って遊ぶことができる。」(里山コスモスブログ「ヨシ(アシ)」)



名前のヨシ(アシ)ですが・・・
「一般に関東ではアシ、関西ではヨシと呼ぶ。」(同上ブログ)

「古くはアシと呼ばれ、現代でも一般にアシと呼ばれることが多いが、アシは「悪し(あし)」に通じるとし、縁起を担いでヨシ(善し)とする。標準和名もヨシ。」(庭木図鑑 植木ペディア「ヨシ(アシ)」)

「フランスの数学者であるパスカルが残した「人間は考える葦(アシ)である」という言葉は、人間の無力さを葦にたとえたものだが、これは本項の丈夫なアシではなく、カヤツリグサの仲間であるパピルスのこと。」(同上)






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ススキとオギ、それにヨシ (第2回) オギ

2023-10-30 15:00:00 | みんなの花図鑑
見出し画像は矢作川河川敷のオギです(2022-11-15撮影)。

オギ

オギの穂はススキの穂に比べてより白くて柔らかい傾向があります。



これは昨日ススキを見た小河川のわずかに下流に群生するオギです。
多くの人はこれをみて「河原のススキ」の唄の連想でススキと思うことでしょう。



でも、これはススキではなく「河原のオギ」です。実はススキは湿った土地が苦手で、陸地を走る鉄道の盛土面などでよく見ることが出来るのに対し、オギはやや湿ったところが好きな植物なのです。
小河川でも上流にはススキが生え、下流に行くほどオギに替わるのは下流の堤防ほど含水比が高いからです。
それから、ススキは株立ちしますが、オギは根を横に伸ばして増えていきます。




ススキの穂がどちらかというとツンツンしているのに対し、オギはやさしく柔らかそうな穂をしています。
そもそも 穂からススキのような針状の芒(のぎ)が伸びていません。



小穂の先からブラシ状の雌しべの柱頭が伸びています。


細い糸にぶら下がっている褐色のもみ殻のようなものが 雄しべの葯です。



花後のオギです。ススキの花後そっくりですが、芒(のぎ)がありません。

まとめると
オギに芒(のぎ)なし
です。








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ススキとオギ、それにヨシ (第1回) ススキ

2023-10-29 15:00:00 | みんなの花図鑑
ススキとオギとヨシ(葦)は同じイネ科のよく似た植物です。
第1回は ススキの特徴を観察します。

ススキ

まずは家の近くの小河川のススキです。ずいぶん赤い穂ですが、これもススキです。穂の色では区別できません。
ススキはこのように株立ちします。


♪ 俺は「河原の枯れススキ」という唄がありますが、そこで歌われているススキの半数以上はススキではなくオギの間違いでしょう(^^♪ (オギは明日取り上げます)




小穂(ひとつの粒のこと)からもみ殻のようなものがぶら下がっています。これが雄しべの葯です。
あと、小穂から濃い赤紫のブラシ状の器官が伸びています。これが雌しべの柱頭です。



穂から細かい毛が伸びています。細かい毛の他に、固そうな針状の毛が伸びています。これを 芒(のぎ)といいます。


花後の穂を見ると 芒(のぎ)がよく分かります。この芒はススキにはありますが、よく似たオギには付いていません。
ススキのことを漢字で「芒」と書くのもそのためかもしれません。

ススキに芒(のぎ)あり、オギに芒(のぎ)なし



以下、安城デンパークのグラス・ウォークで見た3種類のススキです。
ラベルがないので 品種は判りませんが、芒(のぎ)が付いていることをご確認ください!(^^)!

ススキ










ススキ






ススキ















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キンモクセイ、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイ

2023-10-28 15:00:00 | みんなの花図鑑
キンモクセイ



近所の小公園のキンモクセイ。地面に落ちて金色の絨毯になったキンモクセイの花。
キンモクセイの花は雄花ばかりなので、花全体が地面に落ち、花後の枝には何も残りません。




その代わり花は細かいけれどいっぱい付きます。雄花の特性です。




学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus




ギンモクセイ

ギンモクセイはキンモクセイと比べると香りも控えめで、花も地味な感じです。



葉はキンモクセイと同じようです。


花もキンモクセイの白花バージョンといった感じです。



学名:Osmanthus fragrans var. fragrans
こうしてみると、キンモクセイの変種がギンモクセイみたいな感じですが、実際は ギンモクセイのほうが先で 「金木犀は銀木犀の変種だとも言われています」。


以上、キンモクセイは中国から雄株だけが輸入され、挿し木によって増やされ続けてきた、という通説のままお話してきましたが、最近では 根本的な異論が出ています。
以下、「樹の散歩道 『中国ではキンモクセイの果実を見られるのか?』
よりその一部を紹介します。

ギンモクセイOsmanthus fragrans var. fragrans(シロモクセイOsmanthus fragrans var. fragrans f. leucanthus を含む)とキンモクセイOsmanthus fragrans var. aurantiacus f. aurantiacusはこれまで、どちらも中国からきたとされていた。だが、最近の見解では、シロモクセイとキンモクセイは、日本でウスギモクセイOsmanthus fragrans var. aurantiacus f. thunbergii から見いだされ、栽培化されたと考えられている。【朝日百科植物の世界】






ウスギモクセイ?

そのウスギモクセイではないか、という木がこれです。





「ややこしいが中国ではウスギモクセイを「金桂」または「銀桂」と呼び、キンモクセイは「丹桂」、ギンモクセイは「桂花」と呼ぶ。」(庭木図鑑 植木ペディア「ウスギモクセイ」)


キンモクセイ~ギンモクセイ~ウスギモクセイ 葉による区別



https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/kinmokusei-ginmokusei-usugimokusei.htmlより




ヒイラギモクセイ

時期はもう少しあと、初冬に白い花をつける樹にヒイラギモクセイがあります。
ヒイラギモクセイはヒイラギと中国原産のギンモクセイとの雑種と考えられています。



花はヒイラギよりもギンモクセイの花に似ています。



でも、ギンモクセイの葉には棘は無いので、葉のほうはヒイラギの性質が受け継がれています。
一本の木でも、棘が付いた葉がある枝と無い枝があることがあります。







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西三河のイシミカワ (^^♪

2023-10-27 14:00:00 | みんなの花図鑑
イシミカワ

久しぶりに行った西三河を流れる矢作川河川敷で、イシミカワの実が色づいていました。



イシミカワはタデ科イヌタデ属のつる性一年草なのですが、花のことはあまり知りません。イシミカワをイシミカワたらしめているのはこの可愛い鮮やかな藍色の実のほうです。



美しい果皮に見とれてツルを手で触ろうものなら「アイタタッ」ってなりますよ。ママコノシリヌグイにも劣らぬ鋭い棘があなたを現実に戻します "(-""-)"



イシミカワの漢字は「石見川」「石実皮」「石膠」の字が当てられ、それぞれの謂われが伝えられるが、いずれが本来の語源かはっきりしていません。(wiki「イシミカワ」)
覚えにくいので、私は 表題のように「西三河のイシミカワ」と語呂合わせで覚えています。



葉の形は三角形なのですが、「さらに丸い托葉が完全に茎を囲んでおり、まるでお皿の真ん中を茎が突き抜けたようになっているのがユニークである。」(同上)




この藍色の果皮に当たる部分は、ヤイトバナの果実と同じで、厚みを増し多肉化した萼なんだそうです。



中から黒光りする痩果(乾燥した果皮に包まれた種子)が顔を見せています。



バックはセイタカアワダチソウ。



あと、イシミカワと一緒にいた矢作川河川敷の植物。

オオオナモミ

写真はこれ一枚。
オオオナモミはキク科オナモミ属の一年草。オナモミ属の中で一番大きくなるそうです。
セイタカアワダチソウと同じく他の生物の成長を妨げる成分を分泌するアレロパシー作用があるそうです。




カナムグラ

カナムグラは、ジャパニーズホップとも呼ばれるアサ科のつる草です。
(なお、ムグラの名が付く植物は ヤエムグラ、オオフタバムグラ、メリケンムグラと多いのですが、これらは皆アカネ科の植物で、カナムグラだけアサ科の植物です)


雌雄異株で、こちらは雄株の雄花。カナムグラは風媒花で、ブタクサなどとともに秋の花粉症の原因となります。




松ぼっくりのような形状をした雌花。


〔参考〕「ホップ」Google 画像検索結果(一部)





アレチウリ

北アメリカ原産の特定外来生物で、全国の河川敷等で大繁茂し、河原の固有種との競合や駆逐のおそれから、駆除が実施されています。(日本の外来種対策 特定外来生物の解説「アレチウリ」)


名前が出てこなくって 「つる性植物 河川敷」で検索したら一発で出て来ました(^^♪
(そういえば 河川敷のアレチウリのライバルであるクズ、今年はとうとう花を観ずに終わってしまいました)





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セイタカアワダチソウ - 筒のような総苞

2023-10-26 16:00:00 | みんなの花図鑑

名鉄本線を走る特急電車とセイタカアワダチソウ。



セイタカアワダチソウの名前の由来は、「セイタカ」が同じ属のアキノキリンソウの別名であるアワダチソウよりも草丈が高いことから。
「アワダチソウ」というのは、花後の綿毛がふわふわとしたようすを泡に見立てたことから。

(2015-12-10撮影)





セイタカアワダチソウは根や地下茎から他の植物の種子の発芽を抑制する天然の化学物質を出していることが知られています。これをアレロパシー(他感作用)といいますが、他の植物の成長を阻害する物質はやがて己の成長をも阻害し自家中毒に陥ったように成長が止まることがあることも知られてきています。




虫に花粉を運んでもらう花なので、もちろん 花粉症の原因になる花ではないです。





花は 筒のような総苞の先に咲きます。



セイタカアワダチソウの頭花には舌状花が8~10枚程度あります。
筒状花のほうは他のキク亜科の筒状花と違い、2~5個程度しかありません。上の画像のつぼみの筒状花のように 通常は3個のことが多いようです。




筒状花の花冠の形状は極細の倒披針形で、その中に入っているはずの雄しべ筒はほとんど識別できません。
ただそこからさらに上に伸びためしべは 2本爪のホークのように天に向けて柱頭を展開しています。この姿はキク科のシベの中でも独特な形態だと思います。






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シキミ(イリシウム)いろいろ

2023-10-25 15:00:00 | みんなの花図鑑
安城デンパークのシキミです。シキミといっても園芸品種です。

中国シキミ・ヘンリー(10月)


中国西部が原産地のシキミです。10月にこんな花が咲いていました。


ネット検索しますと、「葉に不思議な芳香のある」のが特徴のようです。





イリシウム・ランケオラツム(10月)


イリシウム・ランセオラツム(Ilicium lanceolatum)も中国原産のようです。


「晩春に濃紅色の小花を咲かせます。葉に光沢があり、アニス香があります。」(かぎけん花図鑑「イリシウム・ランセオラツム」)
ネットで画像検索しますと、花は最初の「中国シキミ・ヘンリー」の花と非常によく似ています。





中国ベニバナシキミ?(5月)

ずっと前の5月に撮影したものですが、当時は名前が判らず、ネット検索して「中国ベニバナシキミ」としていたものです。


ところが、再掲する段になってGoogle Lens で調べてみると、
このページの一番最初に掲げた「中国シキミ・ヘンリー」を挙げて来るではないですか!
それも 私自身が「中国紅花シキミ - イリシウム・ヘンリー」として一度記事にしたものが筆頭に出てきています \(^o^)/
Google Lensの精度が上がって情報量がどんどん増えています(^_-)-☆
ということで、これは「中国シキミ・ヘンリー」で、本来なら5月に咲くものが 10月少しだけ返り咲きした、ということのようです。


春、肉厚で透明感のある、星の形の紅色の花が、下向きに咲きます。(緑心造園 「イリシウム・ヘンリー」)






アメリカシキミ フロリダヌム(5月)

同じく5月時点で当時咲いていたもう一つのシキミです。




イリシウム・フロリダナム(フロリダヌム)(Illicium floridanum)
英名: Florida anise
原産地は アメリカ・フロリダ半島 のようです。
別名: アメリカシキミ、メキシコハッカク







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キバナコスモスの雌しべはどこから出て来るの?

2023-10-24 15:00:00 | みんなの花図鑑

キク科キク亜科の代表、キバナコスモスです。
周囲の花弁の部分は一枚一枚が舌状花という花です。
中心のシベの部分が一つ一つが筒状花という小花の集合です。



今日はまた中心部の筒状花のシベを観察します。
ジニアなどですと周囲の舌状花と中心部の筒状花が接していて、舌状花の雌しべが筒状花の雌しべ活動期と同じ格好をしているので、見分けにくいことがありますが、キバナコスモスは舌状花に雌しべがないので、筒状花が観察しやすいです。
筒状花の集合は立ち上がっていてまるで西洋の中世のお城のようです。
濃褐色の胴体であたまがとんがり帽子みたいなのが「雄しべ筒」といって複数の雄しべが合着して筒になったものです。





花冠は5つに割れその中から雄しべ筒が伸びて来るのですが、雌しべは その雄しべ筒の中から花粉を押し上げながら出て来ます。
花粉を押し上げているときは雌しべはまだ未成熟で自家受粉してしまうことはありません。
花粉を押し上げてからしばらくしてから花柱の先を2つに割り 柱頭が展開します。





直前で「雄しべ筒の中から 未成熟の雌しべが花粉を押し上げてから 花柱が2つに割れて柱頭を展開する」といいましたが、どうも「すべてそうではない」ように見えることもあります。
上の画像では雄しべ筒のとんがり帽子から2つに割れた柱頭が伸びているように見える小花があります。





これも同様に「雄しべ筒のとんがり帽子から2つに割れた柱頭が伸びているように見える」小花があります。

キク科の筒状花は、
きのうのコセンダングサの筒状花に付いていた得体のしれない物体といい、マクロで写真撮ってみるといろいろ発見があります。






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コセンダングサにウラナミシジミ

2023-10-23 15:32:22 | みんなの花図鑑
センダングサの仲間にたくさんのウラナミシジミが来ています。

ウラナミシジミたちは蜜を吸いに来ているのでしょうが、センダングサの花のどこに蜜はあるのでしょうか?



それはともかく(えっ、蜜はどこにあるの??)・・・



ウラナミシジミは口吻を伸ばして蜜を吸っているのだと思いますが、その口吻ってストローみたいに先端に穴が開いていてそこから蜜を吸うのじゃないって知ってました?!(「蝶・蛾の口吻で吸う仕組み」pdf




雌雄の区別ですが翅で区別します。

「裏面は淡褐色の地に複雑な波模様をもつ。」(神戸の蝶「ウラナミシジミ」)
「一般には、オスの翅は全体に青く、メスの翅は青い色が少ないか全くない。」(『蝶の図鑑(www.j-nature.jp)』)






この日は ミツバチも来ていました。
ウラナミシジミの場合は訪花目的は明らかに吸蜜なのでしょうけど、ハチのばあいは 花粉なんでしょうか、蜜なんでしょうか?
というのもハチにはチョウの口吻のような長い器官がないので、花の奥の方にある蜜は吸いにくいのではないかと?
(沖縄のタチアワユキセンダングサについては 「周年花を咲かせ、蜜の質もよいため、特に沖縄の養蜂家にとっては頼りになるみつ源植物である。」との記載があります)




さて、コセンダングサの頭花ですが・・・
花弁(舌状花の部分)がないので、全部「筒状花」の集合です。



筒状花の集団は周囲から中心部に向かって咲いていきますから、中央に2,3残っている濃褐色のとんがり屋根のような部分が咲き始めの雄しべ筒で、その手前の黄色いカールした器官がめしべです。
花冠は通常黄色なのですが、上の画像に見られるように周辺部に舌状花の名残か? 白い花弁のものがあります。






写真を撮ってから分かったのですが、筒状花の小花の中央付近の花冠に変なものが付いていました。
これはなんでしょう?





終期の小花です。
花冠の中の雌しべも受粉が終わり柱頭が褐色になってきています。




で、その頃、花を包んでいた総苞が青々とするとともに花が果実へと成長します。そう、ひっつき虫の誕生です。






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オオニシキソウ - 姫ヒメリンゴ?

2023-10-22 15:32:24 | みんなの花図鑑

きのうのコミカンソウの果実はほんとミカンそっくりでしたが、きょうは姫リンゴをさらに小さくしたみたいなオオニシキソウの果実の話題です。



オオニシキソウはトウダイグサ科の植物で、属名 Euphorbia から分かるようにユーフォルビアの仲間です。ユーフォルビアの仲間の花は変わっていて茎の上のほうの葉が変化して杯(カップ)状になった苞葉の中から花を咲かせます。
杯(カップ)の入り口に白い花弁のようなものが4つ付いていますが、これは蜜を出す腺体に付いている付属体と呼ばれる器官です。



杯(カップ)の中からは最初に雌花が顔をだします。雌花といっても花弁は無いので正味めしべだけです。この雌しべの子房がどんどん大きくなり赤く色づき姫リンゴのようになるのです。




上を向いた姫リンゴのような果実の他に、2つほど下を向いたリンゴの芯だけのような花がありますが、これは見かけ通り受粉しなかった子房が軸だけ残して脱落した姿です。



受粉した子房のほうはどんどん成長し自らの重みで杯(カップ)の横に垂れ下がりますが、受粉しなかった子房のほうは上を向いたまま軸だけになっているのです。




オオニシキソウにカメムシの仲間が来ています。そういえば、チョウやハチが来ているのをあまり見かけないんですが、花粉を媒介している虫は何なんでしょうね?



最後に、これは疑問符付きのオオニシキソウです。これまで上げた個体よりやや葉っぱが小さく細いのです。
かといってコニシキソウとかハイニシキソウではありません、立ち上がっていますから。
果実もやや小ぶりで、結実しなかった果実の軸が2本、上向きに立っています。
左手の結実しなかった果実の右手には 雌花ではなく雄花(おしべだけ)が伸びています。







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