アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ナンジャモンジャの森に雪が降る

2024-04-30 15:00:00 | みんなの花図鑑
愛知県の安城デンパーク
なんじゃもんじゃの森のヒトツバタゴの木に花が咲きました。
雪が積もったようです。

ヒトツバタゴ

























ここからは彩の花木園にあるヒトツバタゴ。















アメリカヒトツバタゴ(仮)



デンパーク・なんじゃもんじゃの森に一本だけ ナンジャモンジャの木でない樹があります。






調べてみると、どうもアメリカヒトツバタゴという種類らしいです。





アオダモ(仮)





デンパーク・彩の花木園ゲート前に背の高いヒトツバタゴに似た花をつけている木があります。
ヒトツバタゴと少し花が違うのですが、道から離れたところにあるので、近づいて確かめることが出来ません。
いちおうアオダモかマルバアオダモということにしておきます。







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フジと ニセアカシア そしてアキグミ

2024-04-29 15:00:00 | みんなの花図鑑
フジ(ノダフジ)



フジ(別名:ノダフジ)はマメ科フジ属(Wisteria)の日本固有種です。






別名のノダフジ(野田藤)は「摂津国野田村(現在は大阪市)の地名に由来する。」(Wikipedia)














フジ(白花)



4月26日、安城デンパークにて












ニセアカシア(ハリエンジュ)



デンパークの彩の花木園のヒトツバタゴのとなりに、ハリエンジュの赤花を発見!
ハリエンジュはふつう「ニセアカシア」と呼ばれます。
学名も Robinia pseudoacacia で、種小名の pseudoacacia は 「アカシアもどき」"(-""-)"

(★ ヒトツバタゴは明日特集します)






よく見る白花に対比して赤花というべきか、ライラックをムラサキハシドイというから 紫花というべきか。。









アキグミ



アキグミの花も花は4月の終わりごろから5月にかけて咲きます。
学名:Elaeagnus umbellata
属名 Elaeagnus は elaia(オリーブ) + agnos (Vitex agnuscastus Gr) からなり、前者似の果実と後者似の白っぽい葉をもつことに由来。
種小名 umbellata は「散形花序の」の意。







花弁はなく、萼が花の形となっていて、萼筒の先端は4つに分かれています。
「花色は咲き始めは白く、のち薄黄色へ移り変わっていく。」(Wikipedia)




秋に小さな実をつけます。この実は食べられます。私は美味しいと思いますが「美味ではない」としている記事が多いです"(-""-)"






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ナニワイバラにモッコウバラ - バラ科

2024-04-26 15:00:00 | みんなの花図鑑
モッコウバラとナニワイバラは咲く時期が同じです。

ナニワイバラ





ナニワイバラ(難波茨)の「難波」は、江戸時代に難波(大阪)の商人が中国から持ち込み、難波の植木屋が観賞用に広めたからといわれてます。






英名は「cherokee rose」。「cherokee(チェロキー)」は、ネイティブ・アメリカンの部族を指す言葉。19世紀、アメリカでゴールドラッシュが起きた時、当時のアメリカ政府が部族を強制移住させたことを象徴する花のようで、立ち退かされた土地であるジョージア州の州花になっています。




子房は花弁の下にしっかり隠れています(子房下位)。




ナニワイバラとモッコウバラ

こんなふうによく屋敷の生垣に共生?しています。




モッコウバラ



モッコウバラはバラの短所である棘がありません。なので漢字で書けば「木香茨」よりも「木香薔薇」のほうがよいかも? !(^^)!







棘が無いことは長所ですが、現在のところ花色は白と黄色しかないこと、黄花の八重咲に芳香がないことは端緒とされています。(Wikipediaより)


















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竜美ヶ丘公園の樹に咲く白い花 (2)

2024-04-25 15:00:00 | みんなの花図鑑
竜美ヶ丘公園は、標高の高い大西配水場周辺の、当時の自然を後々に残すことを目的として整備された公園で、
市の中心部では珍しく、野鳥が集まる森や、眺望の素晴らしい頂上にある展望台、自然を学びながら楽しく遊べる多目的広場があり、園路などで各施設や自然を有機的に繋いでいます。(岡崎市のホームページより)
きのうの第1回はバラ科のカマツカとアズキナシを取り上げましたが、
今日はハイノキ科のクロバイ一択です!(^^)!
クロバイは公園内に何本も自生しています。
きょうは北側から公園内を一周してクロバイをチェックしてゆきます。


クロバイ(ハイノキ科)

ハイノキ科のクロバイという木を最初に知ったのは岡崎市の隣の幸田町にある彦左公園でした。そのときはこのきなんのき掲示板で「ハイノキか?クロバイか?」議論の末、自生限界がクロバイのほうがこの地方まであるということでクロバイに決定しました。


上の木は公園の北側周回道路の遊技場の奥にある木です。




遊技場の横を通って西側周回道路のほうへ向かいます。トイレの近くと・・・


その奥にもクロバイの木があります。






西側道路に出ました。




道路際に2本のクロバイがあります。これは最初の1本。



少し登ったところにも・・・




西側 2本目のクロバイがあります。






しばらく歩くと、公園内で一番標高の高い地点の展望台に出ます。


そこから南の林の中を見ると、そちらにも白い花の樹が見えます。


急な笹薮の坂を下りて近づいてみると、その木はこんな木肌をしています。


「クロバイの和名は、ハイノキと同様に灰を染色の媒染剤として利用したことに由来し、葉の色がハイノキに比べて濃いことを意味している。」(岡山理大植物雑学事典「クロバイ」)とありますが、木肌が黒っぽいことも「クロバイ」の名を連想させます。


見上げます↓











展望台に上がってみます。
すぐ横に やはりクロバイの木があるのですが・・・


ここのクロバイは今年は一房しか咲いていません。






展望台から東側駐車場のほうへ下ってゆきます。すると、目の前に・・・





またもクロバイの白い花が!






というわけで、とりあえず この日は 7本のクロバイの木をチェックしました。



クロバイは関東以西、四国、九州、沖縄、済洲島に分布するようです。

昨年のクロバイ
■特集クロバイ - あちらにも、こちらにも





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竜美ヶ丘公園の樹に咲く白い花 (1)

2024-04-24 15:00:00 | みんなの花図鑑
愛知県岡崎市にある竜美ヶ丘公園は、標高の高い大西配水場周辺の、当時の自然を後々に残すことを目的として整備された公園で、
市の中心部では珍しく、野鳥が集まる森や、眺望の素晴らしい頂上にある展望台、自然を学びながら楽しく遊べる多目的広場があり、園路などで各施設や自然を有機的に繋いでいます。(岡崎市のホームページより)
そんな自生する木に 今咲いている白い花を2回に分けて特集します(というほどおおげさなものではないのですが(笑))

カマツカ(バラ科)

まず最初は こんな感じの木。ガマズミ属の花に似ていますが・・・



ご覧の通り、けっこう樹高があります。





花はバラ科の花っぽいのですが、名前が分かりません。
Google Lensで検索すると、しきりに「カマツカ」を候補に挙げて来るのですが・・・





よく分からないので例によって このきなんのき掲示板にお尋ねしてみました。


「互生葉序で葉柄が短く、葉身基部は楔形、葉縁に鋭い鋸歯が観えます。
 バラ科カマツカですね。」
との回答をいただきました。


そこでネット上で「カマツカ」を検索して出てきたカマツカの葉と私が撮った葉とを比較してみると、

ネット上の葉はひとつの葉柄から4枚の葉が団扇(うちわ)のように出ています。
私の撮った葉は互生で一枚の葉が出ています。


葉がカマツカと違うのでは? とネット画像へのリンクを貼って再度お聞きしましたところ・・・



「アブリルさんの写真の枝は長枝です。
 「ひとつの葉柄から4枚の葉が団扇のように出ている」と仰るリンクの枝は短枝です。
 カマツカは短枝が発達しやすいです。短枝から互生葉序で伸びる葉が輪生のように観えたのですね。」
との解説をいただきました。

「カマツカの枝は普通に長く伸びて葉が互生している「長枝」と毎年ほとんど伸びず、葉が3枚輪生状に付いている「短枝」が形成される。光が十分当たる場所では枝を伸ばさず、毎年ほぼ同じ場所に葉を付けるが、勢いのよい枝では葉はまばらに付いており、枝は短期間に長く伸びる。新しい光環境を求めるために形成される枝である。
 このような短枝と長枝を付けるためにイメージが大きく異なり、初心者にはわかりにくい植物の1つとなっている。」(植物雑学事典「カマツカ」)






アズキナシ(バラ科)

2つ目の樹に咲く花ですが、これも名前が分かりません。



しかもこちらは池の畔に伸びていて近づくことが出来ません。



ここに挙げたような写真をそえて このきなんのき掲示板にお尋ねしました。



アブリル「Google Lensでこの画像を検索させると、アズキナシとミヤマザクラ を候補に挙げて来るのですが、ミヤマザクラのほうは花期が6月とあったので外してると思います。」



カマツカのときと同じ回答者のかたが、
「複散房果序、重鋸歯で側脈が平行に葉縁へ伸びています。
 バラ科アズキナシに賛成です。
 似たオオウラジロノキは散形花序、ウラジロノキは複散房果序ですが鋸歯の形が異なります。」
との回答を寄せてくださいました。








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昔はクワ、今はマルベリー - 雌花

2024-04-23 15:00:00 | みんなの花図鑑
子どものころは周りに桑畑がいっぱいあったので、黒く熟した桑の実をよく食べました。
最近は桑の木をほとんど見ません。代わりに観賞用のマルベリーが青い実をつけています。


雌花(受粉前)

「クワ」を英語に直すと「 Mulberry」と出て来ますから、両者は基本同じなのですが、
「日本で生産されているは主に葉を養蚕や桑の葉茶などに利用します。マルベリーとして好まれている西洋桑は日本の桑と同じ桑ですが、葉より実の収穫を主としています。」(LOVEGREEN「桑(クワ)の実とマルベリーは同じ?品種や育て方をご紹介。」)




画像はマルベリーの雌花です。(4月16日撮影)
クワは基本<雌雄異株>だそうです。(たまに雌雄同株のものもあるそうです)(大日本図書「クワ - つぼみと花」)
マルベリーについても「雌雄異株を基本としますが雌雄同株のものもあり、同株ものでは雌花と雄花は別の枝につくのが一般的です」とあります。(メディカルハーブ辞典「植物学への招待・マルベリーの植物学と栽培」)





「風媒花で地味で目立ちません。花粉はかなり遠くまで飛ぶため、雌株だけでも結実が見られます。」(同上)
白い繊毛のような器官が受粉を待つ柱頭です。





「雌花には子房の先に2裂した白い柱頭が目立ちます。花冠は発達せず、萼と区別されずに花被と呼ばれ、雌花では子房を取り囲んでいます。」(同上)





お屋敷の方がいらしたのでお尋ねしてみましたら「熟した実はジャムにして食べる」とのことでした。




ヤマグワにくらべて 葉が少し小ぶりな気がします。





雌花(受粉後)

同じ日の撮影ですが、枝によっては子房がやや赤みがかっているため受粉後の雌花と思われます。




子房が赤みを増すとともに柱頭が萎れていきます。




果実 アーカイブ

こちらは雌花のその後です。
ヤマグワとマグワのちがいは「果実に柱頭が残り、果実の長さが短めなのがヤマグワです。 一方、柱頭があまり残らず、果実が細長いのがマグワです」と言われていますが、このマルベリーも果実になりはじめのときは柱頭がはっきり残存しています。
「花の段階で子房から伸びていた柱頭は、果実になるとホワイトマルベリー(引用者:熟しても果実が白いマグワのこと)では目立たなくなるのに対し、ヤマグワでは残ってツンツンとよく目立つので、種の識別に役立ちます。」(同上)




黒くなって食べごろになると柱頭も落ち、すべすべした肌になるようです。
「果実は雌花の尾状花序の小花が発達した多花果で椹じんやドドメなどとも呼ばれます。ドドメ色は桑の実の黒紫色から来ています。」(同上)









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ローレル、シナヒイラギなど - 雄花

2024-04-22 16:10:00 | みんなの花図鑑
今日は樹に咲く雄花と葉の面白い木を集めてみました。

ローリエ(雄花)



乾燥した葉を料理に使うときはフランス語でローリエ、車の名前には英語のローレル、和名は月桂樹。
月桂樹(学名:Laurus nobilis)は雌雄異株で、日本にある月桂樹のほとんどは雄株だそうです。






雄株の理由は雄花のほうが花付きがいいからです。




わが家にもローレルの木がありますが、どんどん大きくなるので毎年 強剪定します。そのためついぞ花を見たことがありません。雄株なのか雌株なのかも分りません。
いずれにしても生のローレルの葉は乾燥ものとは違ってとてもいい香りがするので重宝します。





ヤバネヒイラギモチ(雄花)



このびっしりと付いた花もやはり雄花です。
モチノキ科のヤバネヒイラギモチはシナヒイラギとも呼ばれ、やはり雌雄異株です。






雄花は雌花と比べるとよりびっしり花をつけますので、花を観賞するならやはりキンモクセイなどと同じ雄株なのですが、モチノキ科は赤い果実をつけます。これが鑑賞の対象になるので、植木として雄花が選ばれることはあまりないようです。




日本では クリスマスの飾りつけに使われるので、クリスマス・ホーリーと呼ばれる木なのですが、あれは雌株でその時期になると赤い可愛い実がなるからです。
クリスマス・ホーリーという名はクリスマスの飾りつけに使われる赤い実のなるモチノキの総称で、
ヨーロッパでは セイヨウヒイラギ(別名 ヨーロッパ・ホーリー)が、
アメリカでは アメリカヒイラギ(別名 アメリカン・ホーリー)が、
日本では このシナヒイラギ(別名 チャイニーズ・ホーリー)の雌株が使われます。
3種は同じように赤い実がなりますが、トゲトゲの葉の形がちがうので区別できます。四角っぽい葉で角に棘があるのは このシナヒイラギ(ヤバネヒイラギモチ)です。




モチノキ(雄花)





モチノキ科の樹はみな雌雄異株なので、秋から冬にかけて赤い実がなるころが一番目につくのですがあれは雌株です。雄株はこのような地味な花をつけた後はほとんど気づかれることなく一年を過ごします。
モチノキとクロガネモチは 葉にトゲトゲがありません。





コロラドトウヒ


ここからは 葉が面白いのでとりあげました。
安城デンパークにて撮影は1月です。





「コロラドトウヒには多くの園芸品種があり、園芸用として公園や庭園で植樹される。またクリスマスツリーとしても栽培される」(Wikipedia)





リギダマツ(雄花)

愛知県緑化センターの樹木園を歩いていたらこんなものが落ちていました。
「雄花は黄色がかった色で、成熟時には紫色を帯びる場合もある。長さは13 - 25 cmである。」(Wikipedia)






上を見上げると、こんな針葉樹がそびえています。




検索すると 種小名の リギダ(rigida)は「堅い」という意味で、「日本には自生しない三針葉のマツの一種で、アカマツやクロマツのように2本1組ではなく、3本1組の針葉をつける。」(大阪市立長居植物園・植物図鑑「リギダマツ」)とのことです。







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ダッチアイリス、シャガ - アヤメ科

2024-04-21 15:00:00 | みんなの花図鑑
ダッチアイリス



ダッチアイリス(別名:オランダアヤメ)の花の特徴は花弁中央が黄色い(やや盛り上がっている)こと。








花だけ見るとアヤメやカキツバタに似ていますが、ダッチアイリスで黄色い模様のところがアヤメでは文目紋という網目模様で、カキツバタでは同じ部分が白模様です。
それとアヤメやアイリスは乾いた土地が好きなのに対し、カキツバタは水際が好きな植物という大きな違いがあります。









花色は変わっても 花弁中央の黄色班は変わりません。




シャガ



シャガの学名は Iris japonica
種小名japonica からすると、在来種のようにみえます。





実際は、「シャガは中国原産で、かなり古くに日本に入ってきた帰化植物」(wiki「シャガ」)なんだそうです。
学名の japonica は 「日本で命名された」ということでした。






シャガやヒガンバナが中国から持ち込まれたもので野生ではないとされる理由は、種子がまったくできないからです。
シャガもヒガンバナも3倍体といって細胞の染色体の数が異状なため、一見正常に成長して花を咲かせても、花粉や胚珠(種子のもと)を正常につくることができないのです(種なしスイカは人為的につくられた3倍体)。








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