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丸紅によるダイエー種類株式取得に思う

2006-07-31 | 会計・株式・財務

 ご無沙汰しております。
おかげさまでようやく体調が回復して来ました。

しかしまぁ、これだけ更新していないので閲覧者数も激減。
自業自得ですので、創業的出直しということでじっくり行きましょうか。

で、本日のネタは丸紅によるダイエー種類株式取得について。

既に新聞報道等されているので詳細なことは書きませんが、
7月28日に丸紅が説明会で用いた資料を見て、私は首を傾げました。
http://www.c-hotline.net/docs/html/MARU6222arc/dl/maru060728_4.pdf

このプレゼン資料の4ページ目をご覧下さい。

まちづくり3法店舗開発の制約増大既存店の既得権価値向上

これってホンマですかね?(←何故か急に関西弁)

確かに、連想ゲーム的に見れば、言えなくもないけれど・・・・・。

これは丸紅サイドがこう判断したのでしょうかねぇ。
「ダイエーの本質的な競争力は無いけど、立地がいいから買う・・・・。」
そうとしか読めません。
でも立地は良くても、老朽化しネガティブなイメージの染み付いたダイエー店舗で
お客さんが果たして気持ちよく食料品を買ってくれるものでしょうか?


一方、 1株1,050円という取得価格は、後配株(配当がない)ということで
ディスカウントもありますが、後日、普通株に転換できるようですし、
連結子会社・OMCカードの過半数の議決権も取得できることを考えると、
確かに悪い投資ではないような感じはします。


ただし、ダイエーの業績が持ち直せば、の話ですけどね。
これが厄介なんですよね。
この点、私は(根拠薄弱ながら)ネガティブに見てますけどね。

それでも、勘違い経営者の代表格、林会長は
今回の丸紅支援をきっかけに、
また本を執筆し、あの丸善でサイン会を開催するのでしょうか。
密かな楽しみになってきました。


まっ、丸紅よりもヨークベニマルに支援してもらった方が、
良い食品スーパーになるのは明らかなんですどね・・・。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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それなら全てのスーパーは買いやね (温故知新)
2006-08-02 22:29:12
 dancing-ufoさん、復活おめでとうございます。今年はなんだか暑いんだか涼しいんだかわからない夏ですので、無理をせずにゆっくりといきましょうね。



 さてさて丸紅。改正まちづくり三法で出店規制になれば確かに既存店舗の既得権益は増えるわけですが、それならば店を一番多く出したのはイオングループだからイオンが買い。いや、すべての量販店が買いになりますよね。



 でも、改正まちづくり三法は2007年10月施行。それから出店が止まっても、ダイエーの再生期限である2008年2月にはまにあわんでしょう。尤も、再生機構が今年中に解散するから丸紅に株を押しつけるという荒技を許す国ですから、ダイエーの2008年2月期連結利益(OMC除く)400億円必達の約束も反故にするのかもしれませんけどね。
有難うございます!! (dancing-ufo)
2006-08-03 00:05:25


温故知新さん

ご心配かけてすいませんでした。



で、プロのコメント、

非常に参考になります。



まっ、リストラ効果の出ているうちに

機構が手を引くってのは、

非常に合理的。



あの有名なMさんも、

再生の実績とやらを引っさげて

次のステージにいかれるのでしょうか?



引き続きよろしくお願いします。











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