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Perfect Girl

80年代洋楽シーンで活躍した女性アーティストの一人、キム・ワイルド(Kim Wilde)。

Wikipedia の冒頭文では 「UK 出身のポップシンガー」 と紹介されている。
が、そのいかにもありがちな肩書きは、キム・ワイルドには相応しくない。
彼女は、UK のロック黎明期に活躍した Marty Wilde という有名ミュージシャンを父親に持つ、血統書付きの本格派アーティストなのだ。

1981年 「Kids in America」

デビューシングルは、1981年の 「Kids in America」 で、これがいきなり大ヒット。
キャッチーなエレクトリック・ポップを、ブロンドの美貌で歌いあげ、鮮烈デビュー。
その後も、出すシングル、出すシングルを、着実にチャートインさせた。

1986年 「You Keep Me Hangin' On」

「Kids in America」 に続くビッグヒットは、何といっても↑この曲だ。
1986年の 「You Keep Me Hangin' On」 が、キム・ワイルド史上最大のセールスを記録する。
ブロンドの魅力にますます磨きがかかり、色仕掛けの要素満載(?)の PV でも魅せた。



「You Keep Me Hangin' On」 の原曲は、Holland–Dozier–Holland という3人トリオが書いた。
これを、1966年に The Supremes が歌ってヒットさせ、続く1967年の Vanilla Fudge バージョンは賛否両論あったようだがw、さらに1986年にキム・ワイルドが歌って再びヒットさせた。
おかげで、Holland–Dozier–Holland の3人トリオは、印税収入でボロ儲けできたw

そして、「You Keep Me Hangin' On」 に続くビッグヒットは、↓この曲だ。

1988年 「You Came」

当時、「You Came」 のプロモーションでキム・ワイルドが来日し、11PM に生出演した。
関根勤がたどたどしい英語で 「.... oh, you are very beautiful, and sexy」 などと言ってインタビューを試み、キム・ワイルドが笑って受け流す、そんなシーンを見たのを覚えているw
28歳にして既に、咽返るようなブロンドの色気と、大物アーティストの風格を漂わせていた。

キム・ワイルドの魅力の秘密は、何なのか?
絵に描いたようなブロンド美女、それだけではない気品が漂っているのを感じる。
そこはやはり、父親から受け継いだサラブレッドの血統なのだろうか。

2006年 「Perfect Girl」

1990年代後半から、結婚・出産のため活動休止期間があったが、2006年にシーンに復帰。
復帰作となったアルバム 「Never Say Never」 のオープニングトラック 「Perfect Girl」 で、その実力を世界に見せつけた。

no more lies, i won't cry for tomorrow
read my mind, are you blind to this sorrow
you need the perfect girl to fit inside your perfect world
it's something i'll never be
you know it's not me


自分に嘘をつくのはイヤ もう泣きたくない
私のこの悲しみが 貴男には分からないの?
貴男が求める「完璧な彼女」は 貴男の完璧な世界に盲従する女
私は絶対 そうはなれない
私は違うのよ 分かる?

「Perfect Girl」 は、曲もポップだが、PV がいろんな目線で楽しめる。
バンドを従えた演奏シーンのシンプルなビジュアル、これがまずグッドだ。
その合間に挟まれるショートストーリーは、「アナタに利用されるだけの完璧な女、わたしはそうはなりたくない」 という曲テーマに沿っており、分かり易い。
常に 「完璧な美貌」 を要求されるスーパーモデルに、撮影隊のカメラマンが肉薄する。

「キミはもっと綺麗な女の筈だ! キミの美しさはそんなもんじゃないだろう!」

しかし、そんな息が詰まる毎日が嫌になった彼女は、"it's not me" とスーパーモデルの道を捨て、カジュアルな普通の女の子の世界に目覚めてしまう。
逃げられたカメラマンのオーマイガーポーズ(02分36秒)が、個人的に笑いのツボだw
スキンヘッドのベースプレーヤーが発散する 「アメリカ国防総省」みたいな武骨さも面白いw

その後もキム・ワイルドは現役で活動を続け、2018年3月のつい先日には6年振りの新作 「Here Come the Aliens」 を発表した。
御歳50を過ぎて久しいキム・ワイルドだが、相変わらず美しい。
2010年代のライブなど、近年の YouTube 動画のコメントを見ても、絶賛の嵐だ。
確かに、ちょっと太ったのは太ったw
が、それも含めて、ブロンドの魅力(←こればかり書いて恐縮だがw)いまだ健在である。



Kim Wilde - Perfect Girl
https://www.youtube.com/watch?v=Y9PWGFxjhWQ
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