二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

遊びこころ

2015年03月13日 | 日記

二鶴工芸です。
先日、とあるお偉い方と会食をお供する機会がありました。
その方は”人生には2つの生き方があって遊びながら仕事をするか、仕事をしながら遊ぶか”のどっちかや
ん~この域に達するにはもっと人生経験を積まないとわからないな~

と思い出していたところふと”遊びこころ”というキーワードが浮かびました。
修行中はよく”お前は遊びこころがないねん”と言われていました。
この”遊びこころ”というキーワードはやっかいなものです。
簡単な例ですが画像の並べたシールがあります。
この中に1個だけ好きなところに置いてみろと言われるとバランス感覚のとれた人だと画像の2枚目の辺に置くでしょう。
これは普通の感覚だと思います。
これが3、4枚目の辺に置く人もいるかと思います。
他にもあるでしょう。
正解はありません。
ただ3、4枚目の近い場所に置いた人は多少”遊びこころ”がある人でしょう。
2枚目は確かにバランスがとれていますが無難で面白みがありません。
3、4枚目は多少広がりを感じ、動きがあります。
我々の加工に切箔というのがあります。
これは金箔を鹿の革の上で竹の刀で賽の目に切ったものです。
この加工も基本的には決まりはなく好きなように加工したらいいわけですが、並べ方で人の性格が出る感じです。
普通の感覚であれば人間どうしてもバランスよくしたいものです。
ですので画像の2枚目が無難です。
しかしながら3、4枚目のような感覚になるには性格が災いするようです。
ですので、人に教える場合にはできる人と何回言ってもできない人がいます。
これは仕方がないことです。
バランス感覚が強い人に遊びを入れろというのに無理があります。
本人が気が付かないことにはです。
スポーツ選手でも一流の選手はプレーに遊びがあります。
私もまだ若い方ですが、もっと若い頃は画像の2枚目の感覚でしたが、3、4枚目の感覚になるまで時間がかかりました。
まぁそれなりに経験を積んできたせいか、自分で言うのもなんですが角が取れてきたんでしょうかね~でも取れるのはまだ早いかな~。
その”遊びこころ”を感じさせる作品制作が理想です。
なかなか難しいキーワードです。
そう思うと琳派のデザインは凄いな~。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。